CIJ 【東証プライム:4826】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。なお、特に記載のない限り文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社グループは、サステナビリティ委員会にてサステナビリティに関する課題の対策検討を行っております。
サステナビリティ委員会は3つのワーキンググループ(以下、「WG」という。)で構成され、活動しております。
① 事業活動WG
情報技術の提供を通じて人々の利便性向上に貢献し、持続可能で平和な社会の実現に寄与することを目的に活動を行っております。
② 社会・環境活動WG
ダイバーシティや健康経営、省エネルギー・省資源を推進することで、多様な人材や働き方、気候変動対策に配慮した職場づくりを目指し、事業活動の基盤を構築することを目的に活動を行っております。
③ 社会共生活動WG
地域貢献、互助活動を推進することにより社会的責任を果たし、持続可能で平和な社会の実現に寄与することを目的に活動を行っております。
各WGはサステナビリティに関する課題をサステナビリティ委員会へ付議し、活動結果の報告を行います。サステナビリティ委員会は付議された課題に対して対策検討を行い、各WGへ方針を示します。また、取締役会へ報告を行います。
内部統制委員会では、リスク・戦略についての議論・意思決定を行い、取締役会へ付議・報告を行います。サステナビリティ委員会と内部統制委員会では互いに全社リスクを共有し、整合を保ちます。
(2)リスク管理
当社では、取締役会と内部統制委員会にて企業価値を形成する有形・無形の資産や、企業価値を増大するための戦略を脅かすビジネスリスクを適切に管理するため「リスク管理規程」を定めております。事業活動に伴う重大なリスクの顕在化を防ぎ、万一リスクが顕在化した場合でも被害を最小限にとどめることで企業価値の維持・向上を図っております。
当社リスクの詳細は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
(3)気候変動
① 戦略・指標及び目標
当社では、地球環境の保全を基本理念とした「環境方針」を定め、企業活動のあらゆる面で環境に配慮した活動を積極的に推進しております。環境負荷の低減と汚染予防として「紙、電力などの使用量の削減」「リサイクルの推進による廃棄物の削減」「業務を通じた環境負荷削減」といった活動を行っております。
環境方針を確実とすることを目的としその運用を定める「環境マニュアル」を策定しております。その中で「環境マネジメントシステム」を確立し、実施・維持・改善を行っております。
また、当社ではCO2の排出量を算定する仕組みを導入しました。引き続き本仕組みを利用し環境負荷削減に努めます。
a.紙、電力などの使用量の削減
コピー用紙の使用については、必要最低限とすることなどに留意し使用量の削減に努めております。
電力使用量については、空調設定など消費電力の節約や業務プロセスの工夫における効率化など実施し削減に努めております。Scope2における中期目標として2018年4月から2019年3月の1年を基準年とし2030年までに46%減を目標に掲げております。なお、2018年と過去3年間のCO2排出量と2018年と比較した削減率は下記のとおりです。
| (基準年) 2018年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 |
CO2排出量(t-CO2) | 326.3 | 267.6 | 256.5 | 238.6 |
削減率(%) | - | 18 | 21 | 27 |
(注)1.当社単体の実績を記載しています。
Scope1及びScope3の具体的目標は今後の開示に向けて検討してまいります。
b.リサイクルの推進による廃棄物の削減
廃棄物等は法令に遵守し分別することを徹底しております。また、Reduce、Reuse、Recycleの3R活動にRefuseを加えた4R活動の策定をしてまいります。
産業廃棄物の取り扱いについては、自らが出した産業廃棄物を自らの責任において適正に取扱い、環境に関する法令を遵守することを目的としてガイドラインを策定しております。
c.業務を通じた環境負荷削減
業務を通じて環境負荷削減につながる活動を実施しております。環境に良い当社製品の利用や会議体系の推進を行っております。
紙で運用している既存の帳票などの電子化を推進しております。
(4)人的資本
① 戦略・指標及び目標
当社では、経営理念の一つに「社員の能力発現や自己実現への挑戦を支援します」を掲げております。企業において社員は財産であり、社員及び協働者の健康に配慮した安全で働きやすい環境を整備するとともに、多様な人格や個性を尊重する気風を醸成し豊かな人間関係の形成に努めております。
a.ワークライフバランス
当社では、「仕事」と「生活」において双方の目的や共通点を見出し「協調」させることがワークライフバランスと考えます。
すべての社員が「仕事」と「生活」を「協調」できるよう、制度を整備し良い風土を醸成していくように取り組んでおります。
イ 次世代育成支援対策推進法に基づく目標
目標 男性の育児参加を促進する
従来からある当社独自の両立支援制度を見直しており、男性育児参加の風土醸成及び育児と仕事の両立と男性育児参加の重要性を伝える機会の創出を行っております。
男性の育児休暇取得率は「第1 企業の概況 5 従業員の状況」をご参照ください。
ロ 女性活躍推進法に基づく目標
目標1 管理職に占める女性割合を20%以上とする
女性労働者に対する職業生活に関する機会の提供を目的とし、「管理職候補者の計画的育成」「キャリアアップへの意識啓発、キャリア意識の醸成を目的とした研修の実施」を実施しております。
女性管理職の割合は「第1 企業の概況 5 従業員の状況」をご参照ください。
目標2 育児・介護・治療と仕事の両立等、多様な働き方を支援するため、全社在宅勤務実施率を45%以上とする
職業生活と家庭生活との両立に資する雇用環境の整備を目的とし、新在宅勤務制度の導入検討を行っております。
第4四半期における全社在宅勤務実施率は42.7%でありました。全社在宅勤務実施率は取締役及び監査役を除く全社員を対象に平均在宅勤務日数÷営業日数にて算出しております。
四半期毎の実績は以下のとおりであります。
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q |
全社在宅勤務実施率(%) | 52.2 | 46.6 | 46.5 | 42.7 |
(注)1.当社単体の実績を記載しています。
b.健康経営
当社の健康経営では、更なる心身の健康と、健康活動に結びつく知識や思考の醸成を目的とし、5本の柱として「豊かな睡眠」「健康を促進する運動」「生活習慣病等の予防につながる栄養バランス」「ストレス解消の促進」「煙のない環境づくり」にフォーカスし、取り組みを進めております。また、その中で新たな健康指標の策定を実施し、必要な項目については追加で取り組んでおります。
イ 健康経営 方針
企業理念である「情報技術で人と社会にやさしい未来を創造する」には、その達成のための基盤として、社員の健康が重要かつ不可欠であることから、会社をあげて、健康保持・増進をサポートする「健康経営」に取り組みます。
当社は健康経営を通じて、働きがいや生きがいを感じて仕事に取り組める『職場環境づくり』や定期健康診断などの定量的数値データから『健康課題の改善』を図るなど、社員が心身ともに健康で明るくハツラツと働ける会社を目指します。 |
ロ 健康経営 推進体制図
総務課/人事課、ダイバーシティ推進課、産業保健推進課が主体となり、外部機関や社員会、安全衛生委員会と連携をとり社員の健康維持・増進をサポートしております。
ハ 取り組み内容
当社では、健康経営方針、推進体制のもとに様々な取り組みを行っております。
柱 | 施策内容 |
共通 | CIJホームページでの情報発信 |
健康経営や健康に関する情報の配信 | |
全社員生活習慣Webアンケートを実施(定点観測) | |
健康管理等の健康経営セミナー開催 | |
豊かな睡眠 | 専門家による睡眠コラムの配信 |
ウェアラブルデバイスを用いたモニター数の拡大 (睡眠状況の見える化) | |
睡眠診断プログラムの提供 (ウェアラブルデバイスを活用) | |
睡眠セミナーの開催 | |
健康を促進する運動 | 運動機会(動画コンテンツ)の提供 |
運動機会(セミナー等)の提供 | |
ウェアラブルデバイスを用いたモニター数の拡大 (運動量の計測と増加促進) | |
全社ウォーキングイベントの開催 (ウェアラブルデバイス活用) | |
生活習慣病等の予防につながる栄養バランス | 定期健康診断の受診率・有所見者率の公開 |
ヘルシーランチの導入事業所拡大 | |
健康レシピの配信 | |
食生活に関する情報配信 | |
食事に関するセミナーの開催(お弁当付)の検討 | |
ストレス解消の促進 | e-Learning等の実施 |
冊子の配付 | |
煙のない環境づくり | パンフレット・ポスター・情報配信等による啓蒙活動 |
オンライン禁煙プログラムの提供 | |
禁煙タイムや禁煙デーの導入 | |
禁煙セミナーの開催 |
睡眠習慣の改善や、運動習慣向上を始めとした健康維持・増進を目的として健康に特化したウェアラブルデバイスを希望者に貸与し生活習慣の見える化を行い、日々の健康管理に役立てています。
全社ウォーキングイベントには149名参加するなど多くの社員が健康の促進に積極的となっております。
c.社員エンゲージメントサーベイの実施
当社では、社員の満足度と期待の2つの側面から今の組織状態の可視化することで改善に注力すべきポイントを抽出しより良い会社つくりに向けて様々な施策に活用しております。エンゲージメントサーベイは2021年から開始し、年に2回サーベイを実施しております。
エンゲージメントサーベイとは、従業員のエンゲージメント(深い関わり合いや関係性)を数値化し把握するための調査となります。
イ 全社スコア評価
全社スコアの目標と実績は以下のとおりであります。
目標及び結果は直前のスコアと比較したポイント上昇値であります。
| 2021年 | 2022年 | 2023年 | |
8月 | 2月 | 8月 | 2月 | |
目標 | - | 1.4ポイントUP | 1.9ポイントUP | 3.2ポイントUP |
結果 | - | 2.5ポイントUP | 0.7ポイントUP | 3.4ポイントUP |
(注)1.当社単体の実績・目標を記載しています。
ロ 強みと弱みのトレンド分析と実施アクション
評価によって抽出された当社の強みと弱みに対して、分析を行い、アクションを実施しております。
強みは強化または維持し、弱みは改善を行っております。
全社的な施策の一例として、評価制度の検討や社内業務の電子化の推進を行いました。
d.評価制度の検討
昨今の社会情勢の変化は激しく、その中で企業と社員が成長していくためには「変化」が求められており、少子高齢化や労働力の減少もあり「人材」はより大切なものになっています。
社員エンゲージメントサーベイの分析結果のアクションとして評価制度の検討を行ってまいりました。「社員が安心して働ける会社」、「優秀な人材が早期登用され活躍ができる会社」を実現することが、会社と社員を永続的に成長させ、真に働き続けられる会社になる手段の一つと考えております。
イ 評価制度の基本方針
当社の人事評価は、「年功序列型」と「能力&成果型」のハイブリッドとなっております。下位等級は年功序列型とし、一定の等級まで安定的に処遇が上がりやすくなっております。一方、上位等級からはより能力及び成果に応じて昇格する仕組みになっているため、成果に応じてスピーディに昇格できるようになっております。
e.特化型SEの創出
当社グループは、第6次中期経営計画の一環として「特化型SEの育成推進」を掲げております。事業環境の変化に対応するため、人材開発と研究開発に投資を行い、実プロジェクトでの経験値向上効果を高め特化型SEの創出を経営方針の一環としております。
イ 教育
当社では、人材開発・事業支援室を中心に各事業部に教育責任者を配置し教育を推進しております。若年層から経営幹部層までの階層別研修と目的別研修の2つの教育体系となっております。
階層別研修では、新入社員に始まり入社2年目以降の中堅社員、ユニットリーダーなどの監督者、課長・部長などの管理者、そして経営幹部に至るまで、各階層によって求められる技術や知識を体系的に学べる研修を実施しております。
目的別研修では、最新の開発技術やプロジェクトマネジメント手法の習得や資格取得など業務に特化した各種研修を実施しております。
また、社員自身の自己研鑽として「社員全員が四半期に1件以上の研修を受講する」ことを目標に掲げております。
今期、四半期ごとの研修受講率は以下のとおりであります。
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q |
研修受講率(%) | 38 | 47 | 51 | 47 |
(注)1.当社単体の実績を記載しています。
ロ 資格取得推進
社員の技術力の向上、資格取得による技術力の見える化のため資格取得を推進しております。
IT基礎知識とIT技術力を強化するための独立行政法人情報処理推進機構(IPA)資格や各種ベンダー資格の取得と、マネジメント力とリーダー力を強化するためプロジェクトマネジメント資格の取得を推進しております。
資格取得の実績は以下のとおりであります。
2023年6月30日現在 | ||
| 指標 | 実績 |
1 | PMP資格保有者率 | 13.3% |
2 | IPA資格保有率(基本情報技術者試験以上) | 65.0% |
3 | ベンダー資格保有率 | 51.0% |
(注)1.当社単体の実績を記載しています。
2.PMPはProject Management Professionalの略であり、PMI本部が認定しているプロジェクトマネジメントに関する国際資格となります。
資格保有率は、販売部門及び管理部門を除き算出しております。
- 検索
- 業種別業績ランキング