企業BCC東証グロース:7376】「サービス業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 事業環境に関するリスクについて

① 顧客の経営環境について

 当社の主要な事業であるIT営業アウトソーシング事業は、主として大手IT企業向けにサービスを提供しております。当社は顧客企業の増加やIT営業に特化した教育プログラムによる従業員育成に努めておりますが、IT業界全体若しくは顧客企業の経営環境の変化に伴う投資ニーズが急速かつ大きく変化することにより、顧客企業の需要が減少し当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 又、当社のヘルスケアビジネス事業は、主として介護施設等を営む企業向けにサービスを提供しております。当社は介護業界・高齢者を支える複数のサービスを提供することに努めておりますが、社会保障費に関する法改正等による介護業界全体若しくは顧客企業の経営環境の変化に伴う投資ニーズが急速かつ大きく変化することにより、顧客企業の需要が減少し当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

② 情報セキュリティリスクについて

 当社では、IT営業アウトソーシング事業において、顧客企業が保有する個人情報や顧客企業の機密情報を知り得る場合があります。このため、当社では情報セキュリティ体制の強化に努めるとともに2007年に一般財団法人日本情報経済推進協会が運営しているプライバシーマーク制度によるプライバシーマーク付与事業者の認定を受けております。しかしながら、コンピュータウイルス、不正アクセス、人為的過失、あるいは顧客システムの運用障害、その他の理由により、これらの機密情報の漏洩が発生した場合、当社は賠償責任保険に加入しておりますが、事故の内容によっては顧客企業からの損害賠償責任請求や信用失墜の事態を招き、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 競合について

 当社が属する人材派遣サービス産業においては、一般的に激しい企業間競争が発生しやすい環境にあります。当社はIT営業派遣という先行優位性を生かして事業を推進していく所存ではありますが、将来において他企業がIT営業派遣の市場に参入することにより、当社のサービスが顧客のニーズに合致せず、市場から受け入れられない場合は、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④ 価格競争について

 当社が行うIT営業アウトソーシング事業のうち、ソリューション事業が属するITサービス産業においては、新しいサービスの開発等、常に企業間競争が発生しやすい環境にあります。当社は、仕入先、顧客企業との人的交流による関係強化を図ることで、価格競争を回避し、事業基盤の強化及び維持に努めておりますが、今後企業間の競争が激化し、価格競争に進展する場合には、当社の想定している収益を上げることができず、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 債権の回収について

 当社は、与信管理規程に従い、取引開始時に信用状況の調査及び与信限度額を設定し、取引先ごとに期日及び与信残高を管理するとともに、年1回与信限度額を見直し、財務状況の悪化等による回収懸念の早期把握及び軽減を図っております。しかしながら、顧客の業績悪化により回収遅延や回収困難となった場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 事業内容に関するリスクについて

① 派遣社員の採用及び退職の増加について

 当社の主要な事業であるIT営業アウトソーシング事業における営業派遣は、IT業界未経験、若年層を採用し、当社で教育を実施した上で顧客企業に派遣しております。しかしながら、労働市場の急速かつ大きな変化による有効求人倍率の上昇により、新規採用が困難になる若しくは退職者が増加することで当社のサービスを顧客に提供することができなくなり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

② 知的財産権の侵害について

 当社は、当社が保有する商標権等の知的財産権の保護に努めております。又、当社が運営している「介護レク広場」のコンテンツ制作においても一般社団法人日本音楽著作権協会に著作物の利用許諾を得る等、他者の知的財産権を侵害しないように努めており、過去若しくは現時点において、当社を相手方とする、第三者からの知的財産権の侵害等による訴訟が係属した事実はありません。しかしながら、今後当社の事業分野において第三者が得た知的財産権等の内容によっては、当社に対する損害賠償等の訴訟が発生する可能性があり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 法的規制について

 当社が行う人材派遣サービスは、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下、「労働者派遣法」という)による規制を受けております。当該規制に対して、当社は、IR・コンプライアンス推進本部を中心に、顧問弁護士等とも連携し、最新の情報を収集することで関係法令を遵守して事業を運営しておりますが、労働者派遣法に定める派遣事業主としての欠格事由に該当、若しくは法令に違反する事項が発生した場合には、事業の停止や派遣事業者の許可の取消しをされる可能性があり、その場合には事業を営むことが出来なくなる可能性がありますが、現時点において認識している限り、これらの法令に定める欠格事由に該当する事実はありません。しかしながら、将来、何らかの理由により許認可等の取消しが発生した場合には、事業運営に大きな支障をきたすとともに、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 又、当社事業に関連性がある規則・法令として、「不当景品類及び不当表示防止法」、「不正競争防止法」、「消費者契約法」、「個人情報の保護に関する法律」、「特定商取引に関する法律」、「下請代金支払遅延等防止法」等が挙げられます。当社は、労働者派遣法同様、当該規則・法令に関しても、顧問弁護士等とも連携し、最新の情報を収集するとともに、役職員に対して研修を行う等、適切な対応をとれる体制を整備しております。

 なお、労働者派遣法を始めとする関係諸法令は継続的に見直しが行われており、当社の事業に対して著しく不利となる改正が行われた場合は、同じく当社の経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(許認可等の状況)

許認可等の名称

有効期限

許認可等の番号

規制法令

所轄官庁等

取消事由等

労働者派遣事業の許可

2022年5月1日

から2027年4月

30日まで

派27-302361

労働者派遣法

厚生労働省

労働者派遣法第6条に定める欠格事由に抵触した場合

有料職業紹介事業の許可

2022年6月1日

から2027年5月

31日まで

27-ユ-302045

職業安定法

厚生労働省

職業安定法第32条に定める欠格事由に抵触した場合

④ 顧客の安全について

 当社のヘルスケアビジネス事業における介護レクリエーション事業は、高齢者が利用するサービスです。当社は、同事業の実施において、レクリエーションを実施する前に利用者の健康状態に問題がないかを介護施設に確認する等、安全に配慮しております。しかしながら、利用者の予測できない行動の結果、利用者の安全を確保しきれないおそれがあり、損害賠償責任を負う可能性を排除しきれません。

 なお、当社が提供するサービスのうち、重要なものについては賠償責任保険に加入しておりますが、事故の内容等によっては想定外の損害を当社が被る可能性があり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 事業運営体制に関するリスクについて

① 特定経営者への依存について

 当社代表取締役社長である伊藤一彦は、当社の創業者及び経営の最高責任者であり、当社の経営方針や事業戦略の決定を始め、各部門の事業推進、外部との折衝等において重要な役割を果たしております。当社は過度に同氏に依存しないよう、経営幹部役職員数の拡充、育成及び権限委譲による体制の構築等により、経営組織の強化に取組んでおります。しかしながら、同氏が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

② 人材の獲得、確保、育成について

 当社は、現時点において小規模な組織であるため、当社の事業活動にあっては人材への依存度が大きく、今後更なる事業拡大に対応するためには、継続して優秀な人材の確保・育成が必要であると考えております。しかしながら、必要な人材の獲得が適時にできない場合、人材が大量に社外流出してしまった場合、あるいは人材育成が計画どおりに進捗しない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 内部管理体制について

 当社は、今後更なる事業拡大を図るために、内部管理体制についても一層の充実を図ることが必要不可欠と考えております。しかしながら、事業拡大により、内部管理体制の構築が追いつかない事態が生じる場合、適切な業務運営が困難となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④ 労務管理について

 当社は、労務管理を経営の重要課題として認識しており、そのため当社は労働基準法等関係法令を遵守し、社内規程の整備、運用を徹底し労務管理を行っております。しかしながら、労務管理不備により関連法令の違反に伴う行政処分等、従業員との紛争等が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4) その他のリスクについて
① 配当政策について

 当社は、財務体質の強化及び積極的な事業展開に備えるための内部留保の充実を優先させております。又、株主への利益還元も重要な経営課題であると認識しており、将来的には毎期の経営成績及び繰越利益剰余金を含む財政状態を勘案しつつ、将来の事業拡大のために必要な内部留保とのバランスを図りながら配当による株主への利益還元を安定的かつ継続的に実施する方針であります。しかしながら、現時点において配当実施の可能性及びその時期につきましては未定であり、業績次第では今後安定的な配当を行うことができないリスクが存在します。

② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

 当社は、役員及び従業員に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブとしてストック・オプションを付与しているほか、今後も優秀な人材確保のためのストック・オプションを発行する可能性があり、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権等について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。

 なお、当事業年度末現在新株予約権による潜在株式数は46,320株であり、発行済株式数1,119,740株の約4.1%に相当しております。

③ 訴訟について

 当事業年度末現在において、当社が当事者として関与している訴訟手続きはありません。しかしながら、今後の当社の事業展開の中で、第三者が何らかの権利を侵害され、又は損失を被った場合、当社に対して訴訟その他の請求を提起される可能性があります。損害賠償の金額によっては、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④ 大規模な自然災害・感染症について

 当社は、有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じております。しかしながら、台風、地震、津波等の自然災害が発生した場合、並びに、新型コロナウイルス等の感染症が想定を大きく上回る規模で発生及び流行した場合、当社又は当社の取引先の事業活動に影響を及ぼし、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ インターネット等による風評被害について

 ソーシャルメディア等の急激な普及に伴い、当社に対するインターネット上の書き込み、悪意ある投稿等による風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性に関わらず、当社の社会的信用が毀損し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 減損損失について

 現状当社は事務所設備、業務システム等の固定資産を所有しておりますが、多くは所有しておりません。しかしながら、当社の資産の時価が著しく下落した場合や、将来新たに開始するものも含めて、事業の収益性が悪化した場合には、減損会計の適用により資産について減損損失が発生し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 投資有価証券について

 当社は、IT・ヘルスケア関連の未公開株式等を保有しており、投資先の経営状況の悪化・破綻等により、保有する投資有価証券の評価額が減少し、当社の経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

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