企業兼大株主AGC東証プライム:5201】「ガラス・土石製品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は2024年3月28日現在において判断したもの

 です。

(1)経営の基本方針

 当社グループでは、グループの全ての事業活動、社会活動を貫く企業理念としてのグループビジョンLook Beyondを定めています。このLook Beyondにおいて、当社グループが世の中に提供すべき価値、グループの存在意義を示すものとして「私たちの使命:“AGC、いつも世界の大事な一部”~独自の素材・ソリューションで、いつも世界中の人々の暮らしを支えます~」を掲げています。

 当社グループは、“いつも世界の大事な一部”であり続けるために、それぞれの時代で求められる変革に取り組んでいます。その変革を加速するため、2016年に既存事業を「コア事業」、成長分野での新事業群を「戦略事業」と定義し、両利きの経営を推進してきました。2021年には長期経営戦略「2030年のありたい姿」を策定するとともに、「コーポレート・トランスフォーメーション第二章」として事業ポートフォリオ改革の方向性を明確にし、企業変革をさらに加速することを宣言しました。

(2)中期経営計画 AGC plus-2023 の振り返り

 2021年に策定した中期経営計画 AGC plus-2023 では、「両利きの経営の追求」「サステナビリティ経営の推進」「DXの加速による競争力の強化」を戦略に掲げ、事業運営を行いました。収益力及び資産効率改善のための事業ポートフォリオ転換に取り組んだ結果、従来と比べ営業利益及びEBITDAの水準は向上しました。

 しかしながら、構造改善などに伴う減損損失の計上などにより、当初目標のうち「ROE8%以上を安定的に達成」は実現に至らず、ROEの水準に課題を残す結果となりました。

 コア事業については、成長投資と構造改革の進展により利益水準が向上しました。戦略事業についても、利益水準は向上したものの、2023年については米国バイオ医薬品CDMO事業が不調に陥った影響を大きく受けました。

 以上のように、コア事業、戦略事業ともに利益水準は向上したものの、コア事業ではディスプレイ事業、戦略事業では米国バイオ医薬品CDMO事業に課題を残す結果となりました。

(3)新中期経営計画 AGC plus-2026 について

 当社グループは、長期経営戦略「2030年のありたい姿」に向けた諸施策を着実に実施するために、2024年からの3年間を「コーポレート・トランスフォーメーション第二章:フェーズ2」と位置づけ、2026年を最終年度とする中期経営計画 AGC plus-2026 を新たに策定しました。

AGC plus-2026 の主要戦略

  AGC plus-2026 の基本戦略は以下のとおりです。一定の成果を得た前中期経営計画の方向性を踏襲します。

(ⅰ) “両利きの経営”の進化

 引き続き“両利きの経営”を推進し、市況変動に強く、資産効率・成長性・炭素効率の高い事業ポートフォリオの構築を目指します。また戦略事業の定義を見直し、様々な先端領域に対し高機能素材を提供するパフォーマンスケミカルズを新たに戦略事業に組み込みます。

 モビリティについても、これまでコア事業のオートモーティブに含まれていたLow-Eガラス*や調光ガラスなどCASE向けの高付加価値製品を新たに組み入れます。

 *Low-Emissivity(低放射)ガラス。表面に特殊金属をコーティングしているため、熱の移動を抑える効果がある。

 各事業の主な戦略は以下のとおりです。収益性に課題のある事業のうち、ディスプレイ事業においては、CFOが主導する事業構造改革プロジェクトを発足し、スピード感を持って構造改革を実施します。また米国におけるバイオ医薬品CDMO事業においても、既に設備改善など抜本的な対策を実施しており、オペレーションの更なる改善に取り組みます。これらの施策の確実な実行により、早期収益改善を目指します。

 以上の取り組みにより、最終年度である2026年に全社ROCE(営業資産利益率)10%以上、売上高2兆4,000億円、営業利益2,300億円を目指します。

 戦略事業については、2026年に売上高7,000億円、営業利益は全社の50%以上である1,300億円を目指します。

 また戦略事業・成長事業への積極投資を継続するため、戦略投資枠として2,000億円を設定しました。

 なお株主還元については、株主資本配当率3%程度を目安とした安定配当を継続することとし、自己株式取得については投資案件やキャッシュの状況などを総合的に勘案しながら判断します。

(ⅱ) サステナビリティ経営の深化

  AGC plus-2026 の策定にあたり、当社グループが提供する社会的価値について、従来の「5つの社会的価値」を当社の製品・技術で創出する「3つの社会的価値」に組み換え、当社が貢献する価値を明確にしました。

 これら3つの社会的価値の創出を通じて経済的価値を創出し、企業価値向上のスパイラルを実現します。

(ⅲ) 価値創造DXの推進

 当社グループは、2017年にデータのデジタル化などDX実現に向けた基盤作りに着手し、既存ビジネスのコスト削減やリードタイム圧縮などモノづくり力の強化を実現してきました。2020年からはその基盤を活用したDXの取り組みにより、サプライチェーンを跨いだ業務プロセス改革など、ビジネスモデルの変革による新たな付加価値を創造・提供しています。 AGC plus-2026 においては、これまで培ってきたデジタル技術と当社グループの強みであるモノづくり力の融合を加速し、各事業の競争力を高めます。

(ⅳ) 経営基盤の強化~人的資本経営の推進

 当社グループは、多様な人財一人ひとりの強み・能力を引き出し、主体的な学びと成長を支援し、チャレンジを奨励します。成長する個々人の総和がエンゲージメントの高い強い組織をつくり出し、企業価値を向上させ当社グループの使命を実現します。

AGC plus-2026 の目標・KPI

 当社グループは、サステナビリティ視点を経営全般に取り入れ、その実施状況をモニタリングするため、GHG排出量売上高原単位及び従業員エンゲージメントスコアを、取締役及び執行役員に対する株式報酬算定の指標に追加することとしました。これに加え、今回再定義した3つの社会的価値に関連するサステナビリティKPIを設定しています。

 また財務面では、前述の戦略の実行により継続的に成長・進化し、安定的にROE8%以上の達成を目指します。営業利益については、2026年に2,300億円、その過半を戦略事業から創出することを目指します。

 当社グループは、新たな中期経営計画 AGC plus-2026 で掲げたサステナビリティ目標・財務目標の達成により、世の中、お客様・取引先様、従業員、投資家の皆様、将来世代など全てのステークホルダーに様々な価値をプラスします。

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