AFC-HDアムスライフサイエンス 【東証スタンダード:2927】「食品業」 へ投稿
企業概要
当連結会計年度の当社グループの研究開発活動は、当社及び連結子会社である㈱日本予防医学研究所が行っております。㈱日本予防医学研究所におきましては、当社の製品企画に基づく研究開発業務を同社が有償で受託しております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は148,207千円であり、その全額がヘルスケア事業に係るものであります。
当社グループにおける研究開発活動は、次のとおりであります。
当社グループの取組状況
(1)研究開発の指針
当研究開発グループは本草製薬㈱を傘下に広く技術刷新を図るべく、相互の製剤技術や、情報の共有化に努めてきました。また、特定保健用食品はエビデンスの結晶体であって、開発研究者としての求める指標と考えます。私たちは、一般の開発商品についても、これらの思想を背景に科学的根拠に基づいた信頼性、安全性の高い商品作りをモットーにしております。新製品開発や改良商品の研究ポイントをどのように絞り込むのか、最大の課題は市場の動向を的確に把握し、マーケティングによって得られた情報の信頼性や有効素材の学術情報などを分析して商品開発の指標としております。また、開発商品については、社内モニター試験の解析結果から総合的に判定するほか、商品設計の妥当性を評価しております。情報収集によって得られた情報は医療機関向け、一般用の販売促進用に転用し、営業活動の活性化にも努めております。
(2)健康食品の開発状況
素材の研究開発について、富山大学和漢医薬学総合研究所の森田洋行教授らの研究グループとともに、ベトナム産のショウガ科植物、ラン科植物、ツヅラフジ科植物について共同研究を行いました。
ベトナム産ショウガ科植物Kaempferia champasakensis(ケンファリア チャンパナケンシス)の根茎の有機溶媒抽出液に、ヒト由来がん細胞を実験室レベルで若干死滅させることのできる2種類のイソピマラン型ジテルペノイドが含まれていることを明らかにしました。この根の成分の解析を続けたところ、ヒト由来がん細胞を実験室レベルで中程度死滅させることのできる5種のイソピマラン型ジテルペノイドが含まれていることを科学的に示しました。本植物の根茎は、ベトナムでは胃炎などの胃の病気を治療する目的で伝統的に利用されてきた植物です。今回得られた結果は、実験室での細胞レベルに限った解析であるため、動物での抗がん作用を調べる必要はありますが、本植物の根茎は、医薬品や機能性食品などの開発へと応用できることが益々期待されます。ベトナム産ラン科植物Galeola nudifolia(ガレオラヌディフォリア)の果実に、アルツハイマー病などの認知症疾患に対する創薬ターゲットとされているアセチルコリンエステラーゼに対して阻害活性を示すことを見いだし、さらに、この果実には、活性は弱いものの、本酵素に対して競合的阻害活性を示すフェノール性化合物や複合型阻害活性を示すフェノール性化合物が含まれていることを明らかにしました。ベトナム産ツヅラフジ科植物Tinospora cordifolia(チノスポラ コルディフォリア)の茎がアルギナーゼIに対して阻害活性を示すことを見いだし、さらに、本植物の茎には、本酵素に対して中程度の競合的阻害活性を示すチノコルディフォリアAという名のneo-クレロダンジテルペノイドが含まれていることを明らかにしました。この化学構造と活性相関のさらなる検討により、マラリア、咽頭炎、リウマチ、糖尿病などに有効なあらたな医薬品や機能性食品の開発につながることが期待されます。
製剤技術開発においては、錠剤フィルムコーティングのポリビニルアルコール(PVA)及びHPMCの技術開発を実施しました。
(3)化粧品の開発状況
商品開発において、エーエフシーの商品9品目を上市いたしました。そのうち4品目は医薬部外品であり、その中の3品目はシワ改善の効能効果を持たせました。お客様の幅広いニーズに応えるため、有効成分の組み合わせや剤型が異なるラインナップを揃えました。
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