企業黒崎播磨東証プライム:5352】「ガラス・土石製品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、たゆまぬ革新を通じ、セラミックス分野の価値ある商品、技術を世界に提供し、産業の発展を支え、社会の繁栄に貢献することを使命とし、「世界一の顧客価値の実現」を事業目標に掲げ、お客様に最高の品質と安心をお届けし、信頼される企業集団を目指します。

 また、あらゆる活動を通じ事業価値向上につとめ、株主の利益に貢献したいと考えています。

(2) 目標とする経営指標、中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
① 2025見直し経営計画(2021年度~2025年度)について

 当社グループは、「鉄と産業を支える世界第一級の総合セラミックス企業」を目指し、中長期的な経済社会情勢も見据え、2025年度までを実行期間とする5か年の経営計画を策定し実行しています。

 

2021年公表の「2025経営計画」を前倒しで達成

 当社は、「鉄と産業を支える世界第一級の総合セラミックス企業」を目指し、2021年に「2025経営計画」(以下、当初計画)を策定し、実行してまいりました。その結果、実行2年目にあたる2022年度の経営成績において、当初計画の財務目標を概ね前倒しで達成するに至りました。(売上高・経常利益で超過達成)

 

当初計画(2025年度)

2022年度実績

連結売上高

1,500億円

1,652.0億円

連結経常利益

120億円

120.8億円

ROS

8.0%

7.3%

 

市場環境の変化を踏まえ、更なる成長を目指して経営計画を更新

 当初計画の前倒し達成に加え、世界的な原材料価格の高騰や国内外主要顧客での粗鋼生産量の減少等、当社グループを取り巻く経済社会情勢の変化を踏まえ、今後の市場環境を見据えて更なる成長を目指すべく 2025年度までの実行期間を維持しつつ経営計画の見直しを行いました。(2023年7月28日公表)


 

「2025見直し経営計画」では、更なる利益成長を企図した財務目標・設備投資計画を設定

● 2026年3月期目標 連結売上高:1,800億円、連結経常利益:150億円、ROS:8.3%以上、ROIC:9.0%以上。

● 海外事業・セラミックス事業を中心とした成長に向けて5年間の設備投資金額を350億円規模(5年間)へ 150億円増額。

 

「2025見直し経営計画」を支える事業戦略

 グループの強みを活かしたグローバル戦略の推進、成長分野への積極的な投資の実施等、利益成長に向けた取り組みを加速します。


全社的事業基盤の強化と持続可能な社会への貢献

カーボンニュートラル含むサステナビリティ活動基本方針に基づく諸施策の的確な展開

安全・環境・防災・内部統制活動の深化

グローバル人材の育成・採用強化及び人的資本強化施策の推進

生産性向上に向けたDX 推進強化

 加えて、SDGsの取り組み深化、カーボンニュートラルへの弛まぬ歩みを通じて更なる企業成長を目指します。新たな財務目標の達成とサステナブルな社会づくりに引き続き貢献してまいります。

② 2025見直し経営計画の進捗状況について

2023年度の国内粗鋼生産量は、半導体不足の緩和により自動車生産向け鋼材需要は回復基調にあるものの、人手不足による建設向け鋼材需要の減少や中国不動産不況の影響等により輸出が弱含んでいることから回復が遅れております。世界全体では、インド等で堅調に粗鋼量増となった一方、中国経済の低迷や欧米の景気減速等により全体では横ばいとなりました。当社を取り巻く経営環境は、粗鋼生産量の動向に加え、急激な円安による原材料・エネルギー価格の高騰、更には足元の物流費の上昇等、コスト増傾向が続いております。

 こうした状況下、実行3ヵ年目の当連結会計年度においては、生産性向上や歩留まり改善等コスト削減の自助努力に加え、耐火物事業を中心に原料等サプライチェーンコスト上昇分の販売価格への着実な転嫁、及びインド鉄鋼市場での事業拡大や欧州等での非鉄分野向け拡販など収益基盤強化を推進いたしました。

 とりわけ、当社の成長戦略上の最重要課題のひとつである海外事業拡大について、成長するインド市場において子会社のTRL KROSAKI REFRACTORIES Ltd.が確立したフルメニュー生産・販売体制の最大活用による更なる競争力向上と積極的な設備投資の実行、欧州市場での着実な需要捕捉に向けたArcelorMittal Refractories社との協業、ブラジル耐火物メーカーIBAR社との技術供与・販売提携の活用推進など、グループ及びパートナー会社との更なる連携深化に努めて参りました。これら諸施策の成果として、2023年度の海外売上高比率が過去最高の45.6%となる等、売上・利益ともに海外事業が大きく貢献しております。

 上記取り組みの結果、当連結会計年度における実績は、売上高1,770.2億円、経常利益163.8億円、ROS9.3%、 ROIC9.7%となり、売上・利益ともに、2022年度に記録した過去最高値を上回る結果となりました。2025見直し経営計画に対しても、急激な円安進行に伴う営業外為替差益の影響もあり、売上高以外の3指標で上回りました。

 また、カーボンニュートラルを含むサステナブルな社会実現に向けても、諸施策を着実に推進し実績を上げるとともに、今後の更なる活動推進に向けた機能強化を図るため、本年4月より専任組織としてサステナビリティ推進部を新設いたしました。

 今後とも、売上高を含む全ての財務目標の達成と持続可能な社会への貢献に向けて、当社の強みを活かしたグローバル戦略の推進、成長分野への積極的な投資の実行等の取り組みを加速するとともに、2025見直し経営計画で掲げた諸施策の着実な実行に鋭意取り組んでまいります。

 

2025見直し経営計画

2023年度実績

連結売上高

1,800億円

1,770.2億円

連結経常利益

150億円

163.8億円

ROS

8.3%

9.3%

ROIC

9.0%

9.7%

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