企業兼大株主鴻池運輸東証プライム:9025】「陸運業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)サステナビリティ

 当社グループは、お客様、地域社会の皆様と共に、143年の歴史を歩んでまいりました。2030年、またその先を見据えた際にも、「社会基盤の革新」という創業以来の理念を大切に、ひたむきに取り組むことで、さらに豊かな企業価値を創出し、ステークホルダーの皆様と共有してまいります。そのためには、近年ますます重要視されているサステナビリティ・ESG課題に焦点を当て経営としての取り組みを強化し、サステナブルな社会構築との調和を図りながら発展していくことが不可欠であり、SDGsの多面的な目標に対して貢献を果たしてまいります。

①ガバナンス

 サステナビリティ委員会は取締役会の諮問機関として、取締役会からの諮問に対する答申の他、サステナビリティに関する個別の課題についての討議を行い、その内容を取締役会へ定期的に報告することとしております。また、本委員会の傘下には機能別に5つの部会と2つのワーキング・グループ(WG)を設けており、各部会・WGが策定した年次計画、運用状況などは本委員会に定期的に報告し、評価を受けることとしております。さらに、各部会には社外有識者1名を招くなど、公正性・客観性の確保にも努めております。

②戦略

 当社グループの2030年ビジョンでは「技術で、人が、高みを目指す」を「私たちの目標」に掲げ、その実現に向けて2023年3月期より3か年の中期経営計画を策定しております。その中で中長期的な非財務目標として「環境」「人」「技術」の3項目を以下のとおり設定しております。

 環境:カーボンニュートラルの実現を目指し、循環型社会の形成に貢献してまいります。

 人 :経営戦略に基づく人材育成を推進し、持続的成長に向けた人的資本経営を推進してまいります。

 技術:技術革新・DXによる自動化・省力化と、技術を活用した安全・安心な労働環境づくりに努めてまいります。

 詳細は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

 なお「環境」「人」「技術」につきましては、サステナビリティ委員会にて重要な検討事項としてモニタリングをしており、引き続き取り組みの推進を図ります。今後はこれら3項目の非財務目標に限らず、ステークホルダーへのヒアリングやサステナビリティに関する国際基準と照らし合わせ、幅広く情報収集・分析することで重要課題を過不足なく抽出し、企業価値向上を目指すという観点で関係が深いマテリアリティを特定いたします。そして経営戦略に組み込み、事業活動の持続可能性を高めてまいります。

③リスク管理

「リスクマネジメント規程」により、事業上のリスク管理に関する基本方針や体制を定め、リスクマネジメント部会を設置して、企業価値を毀損させる可能性のあるリスクの発現や、危機の発生を予防・抑制する活動を継続的に展開し、実効性のあるリスク管理体制の運用を図ります。

 リスクマネジメント部会においては、事業上のリスクを①事業継続リスク、②資産保全リスク、③業務運営リスクの3つのカテゴリーに分類するとともに、2つの管理レベル(全社リスクと部門リスク)を設け、カテゴリーと管理レベルに応じて適正なリスク管理を実施します。

「事業継続計画(BCP)」に関して、危機対応マニュアルの整備や「危機管理基準」を制定し、大災害や大事故、不祥事等の不測の事態が発生した時でも事業の継続や早期の復旧・再開ができる体制を構築します。

④指標及び目標

 サステナビリティに関する目標は、グループ非財務指標として当社の2030年ビジョン、また中期経営計画に織り込まれております。詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

(2)気候変動

 当社グループは気候変動が地球環境や人類、企業活動に影響を与える重要な課題であると認識しており、持続可能で豊かな社会の実現に貢献するためにも、地球温暖化の緩和に向けた活動を積極的に推進しております。当社グループは2022年6月にTCFDへの賛同を表明いたしました。

①ガバナンス

「サステナビリティ委員会」を取締役会の諮問機関として設置し、取締役会からの諮問に対する答申の他、気候変動に係る事項を含むサステナビリティに関する課題についての討議を行い、その内容を取締役会へ定期的に報告することとしております。

本委員会の傘下には機能別に5つの部会を設けており、そのうち「環境部会」にて毎四半期、各本部の環境データをもとに本部ごとの環境取り組み状況について情報共有し、それぞれの課題に対する具体的な解決策を議論しております。また、同部会には社外有識者1名を招聘しており、公正性・客観性の確保に努めております。

②戦略

 気候変動の顕在化による事業上のリスクや機会を特定するとともに中長期戦略を策定しております。下表は特定したリスクと機会の概要であります。

③リスク管理

全社にわたるリスク情報は、気候関連リスクは「環境部会」で、その他のリスクは、各部会からの情報を集約する形で「リスクマネジメント部会」(部会長:全社のリスクマネジメント担当)で把握・管理しております。気候関連リスクについては、環境部会傘下の「環境小部会」でリスクの低減、洗い替え・更新などを継続的に実施しており、同内容は環境部会に報告後、リスクマネジメント部会にも報告しております。

 

④指標及び目標

 カーボンニュートラル実現に向け、まずは2025年3月期末までに、自社契約電力の再生可能エネルギー由来の電力100%導入を目指しております。

 その他、業務連絡車のEV代替・太陽光パネル設置、各種省エネ施策等CO2排出量削減に資する取り組みも行ってまいります。

(3)人的資本

 当社グループの経営課題と経営戦略においては「人」に関するテーマが大きなウエイトを占めております。それは、当社グループの強みの源泉である「人」の成長こそが、持続的な企業価値向上につながることを表しております。2030年ビジョンでは、教育・訓練など人への投資を通じて、そのパフォーマンスを最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値向上につなげていこうとする「人的資本経営」に取り組んでまいります。最先端技術の導入、デジタル化、脱炭素化、働き方の変化や価値観の多様化など、これまでの常識を超えたイノベーションを起こすために、高い専門性や多様な視点で新たな発想を生み出せる人材を育成するために人への投資を強化し、持続的に企業価値を押し上げてまいります。

①戦略

 人材育成については、当社グループ統合報告書に記載のとおり経営戦略を支える上で最も注力すべき経営課題の一つであると考えております。専門職に対してはすべての職場において不可欠となる「安全と品質」をベースとしたプロフェッショナルな知識・技術の習得のための様々な教育充実を図ってまいります。総合職に対しては「当社グループの永続的発展に積極的に貢献し、広い視野と良識、強い責任感をもった社員を育成する」、「業務遂行に必要な知識・技能を習得させ、優れた創造力と合理的判断力、実行力、指導力を有する社員を育成する」という方針に沿って次世代経営人材の育成を促進しております。

 また、社内環境整備については、当社グループ統合報告書に記載のとおり、多様な従業員が活躍できる風土醸成を目指し、海外人材の採用や、女性活躍の推進、障がい者の雇用等、さまざまな取り組みを進めております。

②指標及び目標

 人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容、並びに当該指標を用いた実績及び目標は以下のとおりであります。

開示事項

対象

23年3月期

(実績)

24年3月期

(予想)

25年3月期

(計画)

研修費用

全労働者計

5.3億円

5.8億円

6.6億円

研修時間

全労働者計

17.0時間/人

17.5時間/人

18.0時間/人

サーベイ結果 良好度(偏差値)

       注意度(偏差値)

  モラール(0~7の平均値)

専門職(管理監督者)

総合職

良好度   49

注意度   47

モラール 4.34

良好度   51

注意度   45

モラール 4.50

良好度   53

注意度   43

モラール 4.70

 3年以内離職率

専門職

総合職

上記計

22.9%

13.3%

21.8%

20.6%

12.0%

19.6%

18.5%

10.8%

17.7%

障がい者雇用率

全労働者計

2.84%

2.90%

2.95%

育休取得啓発セミナー開催回数

総合職

2回

4回

4回

(注)1.上記指標の各数値はすべて提出会社を対象に算出したものであります。

2.サーベイ結果につきましては、2022年11月にパーソル総合研究所によるウェルビーイングサーベイを実施した結果であります。

(1)良好度および注意度は、パーソル社の全国平均に対する当社スコアの偏差値であります。

・良好度:社員のはたらく幸せ実感(高偏差値ほど良好)

・注意度:社員のはたらく不幸せ実感(低偏差値ほど良好)

(2)モラールは、組織の状態(集団の士気)を7段階評価で測定した当社の平均値であります。

3.障がい者雇用率は、障がい者雇用納付金の算出方法である4月から翌年3月の1年間における障がい者の延べ人数により算出しております。

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