企業高圧ガス工業東証プライム:4097】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

(1)経営方針

 当社グループの企業理念

1.「人と技術と環境の調和。無限の可能性に挑む。」という理念のもと、「創業の精神を忘れずに、アセチレンバウム(アセチレンの樹)の夢を追い求めて、限りない可能性の炎をもやし続ける」グループ企業をめざします。

2.「株主」及び「取引先」各位ならびに「従業員」を三位一体と考え、公正妥当な倫理基準に基づいた事業活動を通じて、社会に貢献できる経営を行ないます。

3. 全般的な経営の効率化を地道に推進し、企業体質の健全性を維持しながら、企業価値を高め、事業規模の拡大をはかります。

  4.「安全・安心をすべての基本姿勢」とし、創業以来一貫して、この姿勢を貫いております。

  5.「地域に密着した企業ブランド」を構築し、存在感のあるグループ企業をめざします。

(2)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、中期経営計画「チェンジ&チャレンジstageⅡ」(2021年4月~2026年3月)を推進し、持続的成長と企業価値の向上を目指した取り組みを進めてまいります。この中期経営計画の経営目標を達成するため、ガス事業、化成品事業、ITソリューション事業部門の3つの事業を柱に、「人と技術と環境の調和」という企業理念のもと、持続的成長に向けた5つの成長戦略である「事業拡大」・「人材育成」・「機能整備」・「戦略投資」・「社会調和」の着実な実行により、急速に変化する事業環境にも対応することができる経営基盤を構築し、さらなる企業価値の向上をはかってまいります。

(3)目標とする経営指標

 目標とする経営指標につきましては、株主価値の最大化をはかるために資本効率を高め、売上高経常利益率及び株主資本利益率(ROE)を現在の水準よりさらに向上させることをめざしてまいります。

 売上高経常利益率は前連結会計年度の6.3%から7.1%へと0.8ポイント増加しました。株主資本利益率(ROE)は、前連結会計年度末の5.8%から6.2%へと0.4ポイント増加しました。なお、当連結会計年度の株主資本利益率(ROE)の増加は主として、親会社株主に帰属する当期純利益の増加によるものです。

(4)経営環境及び対処すべき課題

 今後のわが国経済は、コロナ禍からの社会経済活動の正常化が進む一方で、中国市場の先行き懸念、欧州や中東の地政学リスクやインフレによるコストの高止まり状況が継続すると予想され、依然として先行き不透明な状況が続くものと思われます。 当社グループでは、このような市場環境・経済環境は今後も継続することを念頭に、令和8年3月期を最終年度とする中期経営計画「チェンジ&チャレンジ StageⅡ」の実現に向け成長戦略を着実に実行してまいります。また、事業基盤の構築とともに、当社の企業理念である「人と技術と環境の調和」に基づき、すべてのステークホルダーの皆様との共栄と社会課題への積極的な取り組みを推進してまいります。

 当社グループの事業成長を継続するために対処すべき課題は次のとおりです。

   ①収益力の強化

 製造工程の合理化や原価の低減、経費の効率的配分、適切な在庫管理等に努めるとともに、生産体制の再構築及び製造設備の増強・新設のための積極的な投資を行ない、収益性・効率性の高い事業基盤を構築してまいります。また、地域に密着した事業展開を進めるとともに、今後の需要拡大が見込まれる成長分野への積極的な営業活動を継続し、収益基盤の強化をはかってまいります。

 ガス事業においては、新規用途開発により新たな市場を開拓し、シリンダーガスビジネスの拡充を行ないます。特に環境負荷の低い液化アンモニア・水素ガス・新冷媒ガス、農業向け炭酸ガスの拡販に注力してまいります。標準ガスでは、令和5年9月に国際指標認定事業者としての認定を取得し、国際規格に対応した標準ガスの拡販をはかってまいります。また、保安強化のため、ガス供給設備の点検と容器の早期回収を目的とした長期滞留容器の有料化を行ないます。

 化成品事業においては、生活に密着した紙工、木工、化粧品分野に、引き続き、環境にやさしい製品を拡販するとともに、住宅・設備、自動車、弱電、食品、医療分野にユーザーニーズに合った高付加価値製品を販売してまいります。また、快適な生活環境の提供を目的とした製品として、雨音・振動を低減させる吸音・制振材や太陽光を高反射する遮熱塗料、建物の長寿命化に貢献する高耐候性塗料『ウォールバリアシリーズ』、汚れの付着を防止する効果のある超撥水性塗料『ビーズコートシリーズ』などの外装用高機能塗料を拡販してまいります。

②研究開発・技術力強化

 事業を継続、拡大していくためには、新技術の採用と研究開発により、技術ノウハウをさらに蓄積し、充実させていくことが重要であると認識しております。SDGsや脱炭素社会の実現、デジタル化の進展など、常に変化する市場環境を意識しながら、中長期的な視点で新規事業領域の研究開発及び社会的課題の解決に貢献する研究開発に取り組んでまいります。

 ガス事業においては、非燃焼分野での用途拡大として、アセチレンを原料とするカーボンナノチューブや難燃剤など付加価値の高い製品の上市を目指します。容器関連では水素ステーションや水素発電向け水素蓄圧器の大型化、運送面での効率化を目的とした軽量容器等の開発を行なっています。また、アセチレンを使用してCO2の直接排出量を大幅に削減できる新しい浸炭法(常圧スマート浸炭)やアセチレン製造時に発生するカーバイドスラリーと工場から排出される炭酸ガスを再利用したカーボンリサイクル材(軽質炭酸カルシウム)の製造技術等を他社と共同開発し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。

 化成品事業においては、バイオマス原材料等を積極的に取り入れ、さらなる環境配慮型の製品開発に注力してまいります。また、高付加価値製品として自動車向けの環境配慮型の難燃性接着剤、弱電向けの外部エネルギーを必要としない反応型接着剤や低温硬化型接着剤、住宅向けの塗り替え回数の削減ができる高耐候性塗料ならびにヘルスケア分野向けの低刺激性の皮膚縫合用高機能接着剤などの新用途製品の開発を行なってまいります。

   ③海外市場への展開

 国内事業が主体の当社グループにおいて、海外展開は、事業の一層の発展のための重要な成長課題であり、ベトナムにガスの製造販売及び接着剤・塗料の製造販売を行なう子会社を有しております。

 日本市場で蓄積した事業ノウハウを活かし、緊密な連携をはかりながら現地子会社を拠点として、アジア圏を中心に、さらなる展開をはかり、事業体制の強化をはかってまいります。

④物流体制の強化

 製造・販売・物流を一体とした事業モデルを追求している当社グループにおいて、物流コストの上昇、配送人員不足、また、物流業界に関わる法改正に伴なう労働環境の整備は早急に取り組むべき課題であると認識しております。安全かつ迅速に製品を安定供給するため、当社グループのネットワークを活かした物流体制の強化と物流コストの抑制をはかるとともに、環境対策にも積極的に取り組んでまいります。

 ⑤人材の確保と育成

 事業の安定化及び拡大をはかるためには、人材の継続的な採用及び育成が重要であると認識しております。

 採用活動は今後も厳しい状況が続くと思われますが、多様な人材の採用に向けて、採用市場の変化に柔軟に対応しながら、多面的な採用活動を続けるとともに、教育研修制度の整備、福利厚生の充実、女性活躍の推進をはかるなど、社員がより長く安心して働くことができる労働環境の整備及び働きがいのある企業風土の醸成に取り組んでまいります。

⑥内部管理体制の強化

 コンプライアンスは、企業の持続的な成長を実現し、社会に必要とされる企業グループであり続けるために不可欠な経営上の重要課題であると認識しております。

 すべての役職員が法令・規程・社会規範などに沿って、常に高い倫理観とともに良識ある行動をとることができるよう、定期的なコンプライアンス研修、内部監査部門による実効性のある監査及び監査等委員や会計監査人との連携など、コーポレート・ガバナンス体制の強化を通じて公正で透明性の高い経営と責任ある企業活動を推進してまいります。

  ⑦安全衛生管理体制の強化

 安全衛生管理が経営上の重要課題であることを認識しております。「安全・安心をすべての基本姿勢とする」という当社の基本理念をより推進・徹底するため、安全衛生推進室が中心となり、安全衛生管理活動の拡充と活性化を進めることで、労働災害の防止と衛生環境の整備に努めてまいります。各事業場及びグループ会社との密な連携をはかることにより、安全衛生活動の実効性を確保しながら、持続的な成長に結びつく安全文化の醸成に取り組み、企業価値の向上を目指してまいります。

 当社グループといたしましては、引き続き、企業体質の健全性に留意して事業規模の拡大をはかり社業の発展に努めてまいる所存でございます。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において、当社グループが判断したものであります。

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