野村ホールディングス 【東証プライム:8604】「証券業」 へ投稿
企業概要
(1)野村におけるサステナビリティに関する考え方(戦略)
野村では、「金融資本市場を通じて、真に豊かな社会の創造に貢献する」という企業理念を掲げています。この考えは、野村の存在価値かつ社会的責任というべきものとして創業以来受け継がれ、大切にしている価値観です。この価値観のもと、野村では、サステナビリティを我々の事業活動そのものと捉え、経営戦略に組み込んだ運営を行っています。
具体的には、サステナビリティを、事業活動を通じ、お客様や多様なステークホルダーのサステナビリティへの取り組みをサポートするということ、当社自身がサステナブルな存在であるために環境負荷低減やガバナンスの高度化といった活動を推進していくこと、という2つの観点で捉え、取組みを進めています。
・事業活動を通じ、お客様や多様なステークホルダーのサステナビリティへの取組みをサポートする取組み
金融サービスグループとして核となるのは、資金や資本の流れを通じたお客様のサポートです。事業会社や金融機関が発行するグリーンボンドやソーシャルボンドなどの引受けや、M&Aなどの戦略的アドバイザリーサービスの提供、投資対象としてのESG関連ファンドの開発や個人投資家への提供を通じたサステナブルな資金循環の促進といった機能を強化することは、お客様に選んでいただくために重要であると考えています。加えて、野村が長年培ってきた事業承継のサポート機能や、地方創生や農業・医療分野でのイノベーション推進機能、調査分析の分野における専門性や知見も活かしながら、社会課題解決のためのソリューション提供に、グループとしての総合力、強みを発揮してまいります。また、野村では、1990年代から20年以上にわたり、小学生から大人まで幅広い世代に金融・経済教育を提供してきました。2022年4月にはその機能を集約・強化し、幅広い世代に一気通貫で金融・経済教育機会を提供することを目的とした「ファイナンシャル・ウェルビーイング室」を新設しています。野村はこれからも社会全体の金融リテラシーの向上に貢献していきます。
・野村自身がサステナブルな存在であるための取組み
野村は、2030年までに野村の拠点で排出する温室効果ガス排出量を実質ゼロとする「ネットゼロ」を達成すること、および2050年までに投融資ポートフォリオの温室効果ガス排出量のネットゼロ達成を目指すことを表明しています。また、当社は国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)が発足させた国際的枠組みであるネット・ゼロ・バンキング・アライアンス(Net-Zero Banking Alliance、以下「NZBA」)に加盟しております。野村では、そのほかにも多くのイニシアティブに参画しており、今後も引き続き持続可能な環境・社会の実現のための取組みを一層推進してまいります。
また、社会課題の解決を通じた持続的成長と企業価値向上の実現においては人材マネジメント戦略の進化が不可欠です。そのため、野村では人材マネジメントサイクルの差別化、DEI(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)、社員の働き方、ウェルビーイングおよび帰属意識の高度化に向けたさまざまな取組みを進めています。(詳細は、「(5)野村の人的資本に関する戦略」をご参照ください。)
(2)サステナビリティに関するガバナンス
当社は指名委員会等設置会社として、経営の監督と業務執行を切り離し、コーポレート・ガバナンスの高度化を図っています。気候変動を含むサステナビリティに関するリスクや機会の認識、種々の施策の推進、リスク管理についても、監督と執行がそれぞれの役割を果たすことで、適切に取り組んでいます。
① 取締役会
取締役会は、「野村グループ企業理念に則り、さまざまな事業活動を通じて金融資本市場の発展に貢献するとともに、当社の持続的成長、社会課題の解決および持続可能な社会の実現に向けた活動に積極的に取り組む」というサステナビリティに関する基本的な方針のもと、当社のサステナビリティへの取組みに係る執行からの報告に対し、助言を行っています。また、社外取締役が当社の事業およびコーポレート・ガバナンスに関する事項について定期的に議論するための社外取締役会議、複数の取締役および執行役から構成される内部統制委員会、監査委員会においても、サステナビリティに関する意見交換が行われています。
② サステナビリティ委員会
サステナビリティ推進に係る戦略等について審議・決定する場として、経営会議メンバーを含むグループCEOが指名するメンバーから構成されるサステナビリティ委員会を設置しています。チーフ・サステナビリティ・オフィサーは、サステナビリティ委員会における議論をリードし、当社のサステナビリティに関する知見の集約、戦略策定・推進の加速を図っています。
③ サステナビリティ・フォーラム
サステナビリティについてより機動的かつ実質的な議論の機会を確保するため、部門や地域を横断した役員による議論の場として2021年8月より運営してきた「サステナビリティ・カウンシル」を、サステナビリティを取り巻く環境の変化や、それに伴って取り扱うテーマが拡大したことを受け、より事業活動との関連性の強いテーマを取り扱う「ビジネス・サステナビリティ・フォーラム」と、情報開示や各種方針策定等を取り扱う「コーポレート・サステナビリティ・フォーラム」に分割し、2023年度より運営を開始しております。これら各フォーラムは適宜サステナビリティ委員会と連携し、サステナビリティについて機動的な取組みを進めてまいります。
(3)サステナビリティに関するリスク管理
サステナビリティの分野に注目が高まる中、野村はこれらの領域における指針および業務能力を継続的に発展させ、株主、顧客、および社会全体を含むステークホルダーに対して積極的にその態勢を示すことが必要となっています。サステナビリティを取り巻く環境の変化は速く、事業活動において環境政策、人権、DEIを含むサステナビリティへの配慮が充分でない場合、レピュテーション、経営成績や財政状態に影響が及ぶ可能性があると考えています。
特に、気候変動リスクについては、中長期的に影響を及ぼす可能性のあるリスクとして認識しており、適切な管理体制のもとそのリスクを管理しています。
① 気候変動に伴うリスクに対する当社の認識
当社は、気候変動問題の顕在化による環境の変化について、関連するリスクを特定し、ビジネスに与える影響を想定しています。気候変動に起因するリスクには、大型の台風、干ばつ、酷暑といった異常気象によって人的被害や財産上の損害が生じるリスク(物理的リスク)と、脱炭素社会への移行に向けた各国政府の政策変更や急速な技術革新に伴う変化に対応できず取り残されるリスク(移行リスク)があります。当社は、気候変動に伴う物理的リスク、移行リスクとして、例えば、以下のリスクを特定しています。
・取引先の気候変動への対応が不十分なために財務が棄損し、信用力の低下につながるリスク、または義務を履行できないリスク
・気候変動が市場の変動要因として顕在化した際に、保有する金融資産の市場価格の変動によって、当社が損失を被るリスク
・野村および取引先の気候変動への対応が不十分な場合に、野村のレピュテーションが棄損するリスク
・気候変動に関する内部プロセス・システム・役職員の行動が不適切であること、機能しないことにより、当社が財務上の損失を被るリスクもしくは野村のレピュテーションが棄損するリスク
・競合他社と比較した際に、戦略が不十分であること、あるいはその戦略の遂行の失敗に関連するリスク、戦略とリソースとの乖離を含む戦略遂行リスク
② 気候変動リスクに関するアプローチ
気候変動リスクは、実現した場合に悪影響を及ぼす可能性があるリスクの一つとして位置づけ、特定の独立したリスク分野ではなく、多様なリスク分野に影響を及ぼす要因として認識しています。そのため、それぞれのリスク分野における既存の管理フレームワークに、気候変動の要素を考慮した新たな対応を追加することで、包括的なリスク管理フレームワークを構築しています。
(4)指標および目標
当社では、サステナビリティに関する取組みのうち、気候変動にかかるリスクならびに機会を測定・管理するため、また、パリ協定への整合やネットゼロ達成に向けた取組みを着実に進めていくため、温室効果ガス排出量等に関して、サステナビリティ委員会の承認を得て以下の指標と目標を設定し、その進捗を管理します。
# | 指標 | 目標 | 実績値 |
1 | 自社温室効果ガスの排出量 (Scope1、2) | 2030年ネットゼロ(注1) | Scope1:1,924t-CO2 (前年度比11%減) Scope2:31,710t-CO2 (前年度比19%減)
(2022年3月期基準) |
2 | 投融資ポートフォリオの温室効果ガスの排出量(Scope3 Category15)(NZBAの枠組みに基づく) | 2050年ネットゼロ(注2) | 電力セクター 温室効果ガス:790 ktCO2e 経済的排出原単位:635 tCO2e/$m
(2021年3月期基準) |
3 | サステナブル・ファイナンス関与額(※) | 2021年から2026年3月までの5年間で合計1,250億米ドル(注3) | 214億米ドル
(2022年3月期基準) |
※サステナブル・ファイナンス関与額の目標には、公募・私募による株式・債券・メザニン債などを通じた資金調達案件、インフラストラクチャー・プロジェクト・ファイナンス案件などを含みます。
(注:各目標設定における考慮要素)
1:省エネルギーへの取り組み実績、再生可能エネルギーの普及、導入比率等を総合的に考慮勘案して目標を設定。
2:対象資産を特定したうえで、NZBAの枠組みに基づき、国際エネルギー機関の“Net Zero Emissions by 2050 Scenario”、Partnership for Carbon Accounting Financials(PCAF)が提供する排出係数データベース等を参照して目標を設定。
3:外部ベンダーが提供するサステナブル・ファイナンスの想定市場規模等を参照して目標を設定。
(5)野村の人的資本に関する戦略
① 人材マネジメント戦略の進化と持続的成長
野村グループが社会課題の解決を通じた持続的成長と企業価値向上を実現するためには、戦略的な成長投資による自己資本利益率(ROE)の向上が求められます。そのためには、野村グループの人材(人的資本)が、組織に対するエンゲージメントを高い水準に維持しながら、社会課題に対する最適解を追求するプロフェッショナル集団として付加価値を最大限に生み出し、生産性の向上、新たな価値の創造、リスク管理の高度化を追求し続けることが不可欠と考えます。
野村グループは、長期的な視点で人材マネジメント戦略を進化させることにより人材のエンゲージメントが向上し、人的資本がチームとしてもたらす知的資本の差別化を図り、野村グループが提供する付加価値を更に強化していくことを目指します。
(注)当社における知的資本とは、組織力、ノウハウ、顧客とのネットワーク、ブランド等、野村グループの競争力の源泉となるあらゆる無形資産を指します。
② 野村グループの人材マネジメント戦略
野村グループの人材マネジメント戦略は、野村グループの企業理念に掲げる「挑戦」「協働」「誠実」という価値観を基礎として、採用・育成・評価・配置という人材マネジメントサイクルの差別化と、DEI(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)、社員の働き方、ウェルビーイングおよび帰属意識の高度化を追求することを目的としています。
ⅰ 採用
採用に関しては、野村グループの「挑戦」「協働」「誠実」という価値観に賛同し、リスク管理の基礎となるリスクカルチャーを有する人材を獲得することを前提としています。その上で、入社後に高度な専門性を発揮できる人材を獲得・育成するために、日本を含むすべての地域、ならびに新卒採用およびキャリア採用の双方において、部門または職種別の採用を実践しています。
最も多くの社員数を要する日本においては、2021年度に続き2022年度もまたキャリア採用数が新卒採用数を上回り、人材の多様化が更に進展しています。
また、日本およびインドにおいては、野村グループの退職者(アルムナイ)をネットワーク化し、野村グループ外で活躍するアルムナイとの交流を深めながら、アルムナイの再雇用を積極的に促す仕組みを導入しています。
ⅱ 育成
野村グループは、以下に掲げる人材育成方針のもと、社員の成長を支援しています。
<人材育成方針> 野村グループは、社会課題の解決を通じた持続的成長と企業価値向上を実現するため、社員一人ひとりが社会課題に対する最適解を追求するプロフェッショナルとして付加価値を生み出し、生産性の向上、新たな価値の創造、リスク管理の高度化を追求し続ける人材を輩出するよう、人材育成に取り組みます。 |
育成に関しては、人材が付加価値の源泉となる高度な専門性を加速度的に習得できるよう、各地域・部門において多様な自己研鑽プログラムを充実させています。グループワイドな自己研鑽プログラムの一例として、2021年度に「デジタルIQ」というプログラムを開始し、世界中のすべての社員に対してデジタル・トランスフォーメーション(DX)に資する啓蒙活動を行うと同時に、基礎から高度なレベルに至るまで多様なデジタルスキルの自主的な学習機会を提供しています。日本においては、ノムラ・ビジネス・アカデミー(NBA)という自己研鑽プラットフォームを提供し、社員が証券アナリストやファイナンシャル・プランナー、宅地建物取引士等の資格を取得することの他、語学、財務会計などの各種ビジネススキルを習得することをサポートしています。
加えて、日本の社員を対象とする自己応募・選抜型研修として、MBA(経営学修士)やLLM(法学修士)の修得を目標とする海外留学研修プログラムを60年以上にわたり提供してきた他、2022年度には新たに日本国内においてベンチャー企業研修プログラムも開始し、これらのプログラムを通じて外部経験を経た社員による多様な価値観の醸成を促進しています。
この他、ホールセール部門およびコーポレートにおいては、地域を超えてグローバルな人材による専門知識の習得を促すための仕組みを導入しています。例えば、インベストメント・バンキングはM&Aユニバーシティというナレッジマネジメント基盤を設立し、社員がM&Aアドバイザリー業務における専門知識を学び、実務に活かすことを可能としています。また、ITオペレーションおよびファイナンスは、テクノロジーとデジタルに関する専門知識に注力し、社員がこれらの知識を主体的に学び、付加価値と生産性の向上に活かすことを可能としています。
ⅲ 評価
評価に関しては、日本を含むすべての地域、すべての部門・職種において、各社員の業務内容に期待される生産性の水準に対する外部評価も参考に、適正な評価に基づく「ペイ・フォー・パフォーマンス」の更なる徹底を図っています。
同時に、「挑戦」「協働」「誠実」の価値観が人材により発揮されていることも評価対象としています。2020年度より、グローバルにすべての社員を対象に「未来への挑戦」を共通の評価課題とするとともに、「職業倫理、リスク管理、コンプライアンス及びコンダクト」も世界共通の評価課題としており、2022年度からは、リスクカルチャーの醸成に関しても組み込んでいます。
ⅳ 配置および登用
配置に関しては、社員の挑戦マインドを尊重し、社員による自律的なキャリア形成を尊重しています。以前よりグローバルに社内公募制度を有していましたが、日本において2020年度より同制度の適用範囲を大幅に拡大しています。さまざまなコーポレートタイトルを有する多くの社員が部門の垣根を超えて同制度に応募し、2022年度は合計200人超の社員が新たなキャリアにチャレンジするための異動を能動的に実現しています。
また、グループ内の重要なポジションへの人材の登用とそのための後継者育成という観点から、こうした重要なポジションを担う可能性を有する人材プールをグローバルに管理しています。これらの人材プールに対してアセスメントを実施し、各社員のリーダーシップ適性に応じて、「野村経営塾」という社内独自のプログラムの他、「野村マネジメント・スクール」など国内外の外部機関が提供するリーダーシップ開発プログラムを該当社員に提供しています。
ⅴ DEI(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)
約90の国籍の社員が働く野村グループでは、多様な人材こそが競争力、イノベーション、高度なリスク管理の源泉と考え、2016年7月に「グループ・ダイバーシティ&インクルージョン推進宣言」を採択し、すべての社員が自分の持つ独自の強みを最大限発揮できる職場環境づくりに取り組んでいます。また、2019年9月にはダイバーシティ経営の更なる推進を目指して、「ダイバーシティ&インクルージョン ステートメント」を制定し、2022年10月には「エクイティ=公平性」を追加して「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン ステートメント」に改定しました。エクイティ(Equity)とは、すべての人に同じ支援や機会を提供する(=平等、Equality)のではなく、個人ごとに異なる状況やニーズに応じて最適なリソースや機会を提供することで、一人ひとりが目標を達成するための公平な環境を作ることを意味します。多様な人材に公平な機会を提供し、社員一人ひとりが帰属意識を持って活躍できる職場づくりを野村グループは目指しています。
また、グループ各社、グローバル各地域の代表で構成されるDEI推進ワーキングにおいてトップダウンでグループ全体の環境づくりを進めるとともに、DEI社員ネットワークを通じてボトムアップによる取り組みも行われています。
ⅵ 働き方
働き方に関しては、2022年より時間や場所の制約に縛られることなくパフォーマンスを最大限発揮できる環境を整えることを目的として、グループ・グローバルのプロジェクト「Nomura Ways of Working」を開始しています。カルチャー、ピープル、ワークプレイス、テクノロジーの4つの軸から地域横断的にアプローチしグループ全体での変化を促進させていきます。
ⅶ ウェルビーイング
野村グループは、以下に掲げる社内環境整備方針のもと、社員のウェルビーイングの実現に取り組んでいます。
<社内環境整備方針> 野村グループの最大の財産は、人材です。社員一人ひとりがもつ独自の強みを十分に発揮し、活躍するためには、心身ともに健康であることが重要です。 野村グループは、適正な労働条件と快適な職場環境の整備をはじめ、社員が意欲をもって働き続けられるよう、育児・介護支援等の福利厚生諸制度の充実や、社員の健康保持・増進に力を入れています。 |
ウェルビーイングに関しては、まずは社員自身が肉体的にも精神的にも、社会的にも満たされた状態になるために「アブセンティーイズムの低減」「プレゼンティーイズムの低減」「ワークエンゲージメントの向上」が必要との認識に基づき、これらを社員の健康保持・増進に取り組むうえでの指標とし、下記のとおり目標を定めています。
(指標および目標)
指標 | 実績値 | 目標値 (2025年度) | |
2021年度 | 2022年度 | ||
アブセンティーイズム(百万円) | 1109.7 | 794.7 | - |
プレゼンティーイズム(%) | 15.2 | 16.1 | 10 |
ワークエンゲージメント | 53.4 | 53.7 | 60 |
(注)1 アブセンティーイズム:傷病による欠勤にともなう損失額をいい、当該年度の平均年収に社員数と年間傷病休暇利用率を乗じて算出。ウェルビーイングの取組みを推進することにより低減させることが目標ではありますが、体調不良時に休みやすい環境整備も必要であるため、現時点では目標値は出さずモニタリングに努めます。
2 プレゼンティーイズム:出勤はしているものの、健康上の問題によって完全な業務パフォーマンスが出せない状況をいい、数値はSPQ(Single-Item Presenteeism Question 東大1項目版)の回答により算出された、プレゼンティーイズムによる生産性損失割合になります。
3 ワークエンゲージメント:仕事に対してポジティブで充実した心理状態を示す値。全国平均を50とした偏差値で、ストレスチェックの回答により算出しています。
4 上記の目標値は野村グループ、実績値は主要な連結子会社である野村證券株式会社の数値になります。
また、社員が経済的に健全な状態(ファイナンシャル・ウェルネス)を保つため、従業員持株会や確定拠出年金制度など社員に対して資産形成に資する制度を提供しています。これらの制度をより効果的に活用できるよう、社員に対して資産形成に関する情報を提供しています。
ⅷ エンゲージメントサーベイ
以上の人材マネジメント戦略の効果を常に検証・改善するために、2013年度より「野村グループ従業員サーベイ」を実施しています。2022年度の同サーベイにおける「私は、当社で働くことを誇りに思う」という設問に対して、野村グループ従業員の回答者のうち85%が好意的回答を行っています。また、同サーベイの結果を受けて、マネジメントから従業員に対するメッセージを発信しています。
ⅸ リテンション
2022年は、金融業界に限らず多くの産業において世界的に人材の流動性が高まり、野村グループにおいても人材の離職率が高まりました。こうした離職率の上昇に対しては、組織に対するエンゲージメントを高めることが重要です。上記の取組みを行うとともに、「野村グループ従業員サーベイ」の結果を受けて、部門や組織ごとに職場環境の改善や労働生産性の向上などの具体的アクションに繋げています。
- 検索
- 業種別業績ランキング