藤森工業 【東証プライム:7917】「化学」 へ投稿
企業概要
当社は1994年より「究極の最先端」を意味する“ZACROS”をハウスネームとしておりますが、創業110周年を迎えた本年、今まで以上に究極の最先端を追求してお客さまや世界に向けたソリューションを創造することとグローバルブランド統一と認知度向上を目的に、2024年10月1日より商号を変更することといたします。
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、ZACROS VISIONとして『「つつむ心」で寄り添い、なくてはならない豊かさへ。私たちは、次の世代に誇れる未来をつくり続けます。』を掲げております。当社は創業以来、顧客、市場、社会の潜在的な「困りごと」に先行して挑み、社内外の様々な製品や技術、サービスを組み合わせて、ユニークな解決策を創出し、新しい文化や価値を生み続けて参りました。この「ソリューション創造活動」をより一層進化させ、持続的な企業価値向上を図ってまいります。
(2)中長期経営計画
当社は2024年度から2030年度までの中長期経営計画―ソリューション創造活動の進化―を策定しました。
本計画を着実に遂行することにより、資本効率向上と中長期にわたる株価上昇を実現したいと考えております。
当社はこれまで世の中の潜在的な困り事を解決する日本初・世界初のソリューションを提供してきましたが、この取り組みをさらに進化させ、持続的な企業価値向上を実現いたします。2030年度のROE12%達成を目指し、今後3年間を「積極投資による構造改革期」とし、持続的な企業価値向上を図ってまいります。
2021-2023年度の3年間は「基盤強化・準備」の時期と位置づけ、コロナ禍の中でも様々な投資案件が進展しましたが、実際の投資支出は179億円に留まりました。この状況を立て直すため、2024-26年度の3年間を「積極的な先行投資」の時期と位置づけ、過去3年間に準備した投資案件に積極的に資金を投入し、「ビジネスモデルの進化」「事業ポートフォリオ変革」「バランスシート改革」の3つの基本方針を断行してまいります。先行投資に伴う償却費の発生を見込んでおり、2026年時点の利益水準は現状水準に留める計画ですが、これによって将来の高付加価値創造体質に構造変革いたします。
また、株主還元については従来の安定的、継続的な配当に加え、2024-26年度の3年間においては配当性向40%を目安とし、充実を図ってまいります。
中長期経営計画―ソリューション創造活動の進化―の詳細については、当社コーポレートサイトの「中長期経営計画資料」をご覧ください。(https://www.zacros.co.jp/ir/library/presentations/)
| 2021-23年度(実績) | 2024-26年度(計画) | 2027-30年度(目標) | |
位置づけ | 基盤強化・準備 | 積極的な先行投資 | 投資成果の収穫 | |
取組 | ・既存事業・生産拠点の増強 ・新規事業の追加・加速 ・コーポレート機能の強化 | ・ビジネスモデル進化 ・ポートフォリオ変革 ・バランスシート変革 | フリーキャッシュフローの安定成長に資する投資 | |
最 終 年 度 | 売上高 | 1,361億円 | 1,650億円 | 2,200億円 |
営業利益率 | 6.1% | 6.1% | 10.0% | |
ROE | 5.4% | 6.2% | 12.0% | |
EBITDA | 142億円 | 200億円 | 330億円 | |
期間中の投資額 | 179億円 | 700+α億円 | 400+α億円 | |
株主還元方針 | 安定的・継続的配当 | 安定的・継続的配当を維持 | 未定 | |
配当性向 | 20.3%→32.9%→34.8% | 40%を目安とする | ||
年間配当額 | 82円→84円→84円 | 126円(2024年度) |
※M&A費用は「+α」に含む
各セグメントの状況・施策は以下のとおりです。
(ウェルネス事業)
バイオ医薬品等の製造用シングルユースバッグ及び関連製品(BioPhaS®(バイファス))は過去3年間で成長牽引事業になり、販売先増加に伴う三重事業所の生産能力を増強します。医療機器・細胞培養受託事業は引き続き積極投資を継続し、バイオ関連領域での基盤構築を図ります。
・BioPhaS®の生産及び供給体制を強化。サービスの拡充、外部パートナーとの連携強化
・体外診断薬用医療機器の欧州・北米での販売体制の強化
・細胞性医薬製品の開発及び製造受託の早期実績化
・医薬・医療包装材の国内収益力を向上と東南アジアでの生産強化による海外展開を加速
(環境ソリューション)
高度な機能性に加え、環境性能という新たな価値を創造し、基盤事業として更なる強化を図ります。
・国内包装・容器の環境対応製品のラインアップを強化。外部連携によるリサイクルスキームの構築
・生産DX・品種統合等により収益性向上し事業基盤を強化
・検査試薬の需要伸長に伴い、北米・東南アジア・中国・インドでの事業拡大を加速
(情報電子)
プロテクトフィルムは業界再編の機をとらえて、積極投資で圧倒的シェアを確保、情報記録用材は半導体パッケージ基板用層間絶縁材料の増産対応を継続し、中長期の成長牽引を図ってまいります。
・プロテクトフィルムの業界初3m幅生産設備導入によるシェア拡大
・情報記録用材、半導体パッケージ基板用層間絶縁材料の増産対応継続
・次世代通信、モビリティをターゲットとした電子部材の開発推進
(産業インフラ)
都市部の旺盛な建設需要を見込んでおります。製品とシステムを組み合わせたソリューション提案を強化し、高付加価値な事業への進化を加速してまいります。
・ビル用煙突は保全管理を含むソリューションを提案し継続的なビジネスへ転換
・空調用配管は法令に遵守した製品と省力化製品のラインアップを拡充。生産DXで中長期の生産強化と生産性向上
・トンネル用資材は資材・システムを複合開発継続とDXソリューション提案強化
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、下記の指標について重要な経営指標と位置づけ、これらの向上を目指していきます。
・営業利益
・営業利益率
・EBITDA
・ROA(総資産営業利益率)
・ROIC(投下資本利益率)
・ROE(自己資本当期純利益率)
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