第一カッター興業 【東証スタンダード:1716】「建設業」 へ投稿
企業概要
(1)経営方針・経営戦略等
当社グループは、切断・穿孔工事事業、ビルメンテナンス事業等を全世界を対象に行い、これによって最良の企業となることを基本方針としております。施工に於けるより高いレベルの品質管理、安全管理、工程管理及び研究開発により差別化と市場競争力の強化をはかり、安定した健全な企業の発展を目指しております。環境変化に伴うお客様のニーズの多様化に対応できることが社会への貢献であり株主の皆様に報いることと考えております。
法令遵守はもとより内部統制を確立し、事業の拡大と経営基盤及び財務体質の強化により、業界ナンバーワン企業としてのゆるぎない地位を堅持し、さらなる成長を推し進めてまいります。
当社グループが属している建設市場は今までの「モノづくり」から「モノ壊し+モノづくり」の両産業が融合した「モノを造りかえる」リニューアル・補強する時代へと、変化しております。「モノ壊し」に伴う騒音・粉塵・振動は社会問題化しており、それに対応した環境にやさしい「ダイヤモンド工法」及び「ウォータージェット工法」による耐震・免震の改修工事・老朽化したコンクリート構造物のリニューアル化が着実に増加しております。当社グループは数年前よりリニューアル市場への営業強化を図っており、今後も成長が見込まれる同分野の拡大を図ってまいります。具体的な経営戦略は以下のとおりです。
① 営業部門・工事部門・管理部門のマニュアルの作成とシステムの確立により内部体質の強化を図り、顧客ニーズに対応できる質の高い営業と技術力により、さらなる受注の拡大を図る。
② 当社グループで確立した各部門のマニュアルとシステムを、増設する営業所(M&A先の企業も含む)に適用し、全国展開を図る。
③ 研究開発部門、営業部門の一体化を図り、多様化するお客様のニーズに対応するため、迅速な研究開発を促進し新技術の開発、提案営業の拡大、安全性と効率性の向上と環境にやさしい施工技術の改良を図る。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の経営環境につきましては、経済活動の正常化が進んだことにより内需は緩やかに回復するものと見込まれますが、一方で世界情勢の緊迫に伴う資源・エネルギー価格の高騰や為替相場の変動等が国内経済に及ぼす影響に対しては引き続き注視が必要になるものと思われます。当社グループが主力事業を展開しております建設業界におきましても、今後も建設資材やエネルギー価格の高騰により企業収益の下押しが懸念され、受注環境は厳しくなることが見込まれます。当社グループはこのような厳しい経営環境に対処すべく、グループ全体として、①人材採用・育成の強化・拡充、②営業展開の強化、③協力会社ネットワークの強化、④研究開発の強化を基本戦略とし、この基本戦略を念頭に、各事業ごとに以下の取り組みを行ってまいります。
まず、切断・穿孔工事事業につきましては、公共、民間ともに老朽化対策が推進されるなか、市況の影響を受けにくい高速道路・鉄道などの輸送インフラ、及び長寿命化計画や修繕・改修が不可欠となる産業インフラをターゲットとした営業展開を図ることで、計画的な売上確保・案件獲得を進めてまいります。
次に、ビルメンテナンス事業につきましては、今後もエリアの拡大及び作業員の増員を行うことで施工体制の強化・新規顧客の獲得に努めてまいります。
当社は、連結子会社で発覚した、過去の不正な資金流用の問題を受け、2021年10月29日に「再発防止策及び関係者の処分に関するお知らせ」を公表し、関係者の処分や再発防止策に取り組んでおり、当社グループにおけるコンプライアンス意識の醸成やガバナンスシステムの構築については、今後も、次のような施策に注力してまいります。
1)コンプライアンスを真ん中に置く企業文化を創る
① 心理的安全性向上のためのコーチング制度を継続する。
② 心理的安全性向上のためのエンゲージメント評価を継続する。
③ 「コンプライアンスを真ん中に置く企業文化を創る」を腹落ちさせるコンテンツを検討し、作成する。
2)役員・従業員のガバナンス・コンプライアンスに対する意識改革のための教育
① 幹部育成研修の一環として、会社法や会計の知識を含む、定期的なガバナンス・コンプライアンス教育を実施する。
② グループ全体の役員を含む管理監督者には、役付のタイミングで、各階層に適合したガバナンス・コンプライアンス研修を実施する。
③ 定期的にコンプライアンスに関する理解度テストを実施する。
④ 子会社または関係会社へ派遣する役員の職務、職責を明確化する。
⑤ 2021年10月19日公表の「第三者委員会報告書」の内容を理解するコンテンツを検討し、作成する。
3) グループ全体のガバナンスシステムの構築
① グループ子会社統括業務を行う部署を設置し、情報を定期的に収集したうえで派遣役員に共有する仕組みを構築する。
② 外部から管理本部長を招聘したうえで、社内規程の改定を含め、内部統制システムの見直しと再構築を進める。
- 検索
- 業種別業績ランキング