企業兼大株主空港施設東証プライム:8864】「不動産業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社グループは、以下の企業理念に則り、会社の経営を行っております。

 企業理念  :  「私たち空港施設グループは、価値ある施設とサービスの提供を通じて、

 航空の未来と魅力ある街づくりに貢献します。」

(2) 経営環境、経営戦略及び優先的に対処すべき課題

①当社におけるガバナンスの強化に関する取り組み

 昨年4月、2021年6月の当社取締役候補者選任に関する審議過程において、問題がある可能性が確認されたため、中立・公正な外部の有識者で構成される「役員指名等ガバナンスに関する独立検証委員会」によって検証が行われ、検証結果報告書が示されました。

 検証結果報告書を踏まえ、役員指名方針、スキルマトリックス及びサクセッションプラン等の役員指名ガバナンスのあり方に関する議論を十分に重ねた結果、昨年12月に役員指名方針の改訂を取締役会にて決議し、その概要をコーポレート・ガバナンス報告書において開示いたしました。

 この役員指名方針における重要なポイントは、ステークホルダー出身の取締役候補者については、当社の企業価値を高めるために必要な資質を十分に備えた人物であることを前提に、候補者と指名委員会にて面談を実施し、その資質を見極めると共に、指名委員会委員長より、候補者に対し、ステークホルダー出身者に求められる選任基準として定めた以下の「要求事項」と「禁止事項」を説明し、これを候補者が承諾し誓約書に署名することを取締役候補者とする必要条件として、定めたことであります。

 「要求事項」

 コーポレートガバナンスのあり方をしっかり認識した上で、出身母体の利益ではなく当社の株主全体の利益を考えて行動することが、役員に課せられる会社法上の忠実義務であることを自覚し、顧客をはじめとする多様なステークホルダーの視点に立って適切に判断することができること。

 「禁止事項」

 出身母体の存在や権限を示唆して不当な圧力や不適切な要求を行うこと、及びその働きかけに応じることは、コンプライアンス上の重大な違反になることを強く自覚・認識し、独立して行動できること。

 この役員指名方針に基づき、独立した立場で適正かつ透明性の高い強固なガバナンス体制のもと、株主の皆様の共同利益の確保と共に企業価値向上に資する取締役候補者を選任し、再発防止に努めてまいります。

②中長期経営計画(FY2022~FY2028)について

 当社では2022年5月に中長期経営計画(FY2022~FY2028)を策定し、(1)羽田空港一丁目プロジェクト、(2)ノンアセット事業の拡大、(3)既存事業の高収益化、といった重点施策に取り組んでおります。

 前年度は羽田空港一丁目プロジェクト投資の計画策定に向けた関係者協議を継続しており、ノンアセット事業については、不動産の回転型事業の推進を目的とした物件の取得が順調に進み、新宿やわらぎビル(東京都新宿区)など4棟取得いたしました。また、海外ではシンガポール・セレター空港に保有するエンジン整備工場の屋上において、当社グループの海外事業として初となる太陽光発電設備を設置、運営を開始しました。また、空港インフラ事業の熱供給事業においては、エネルギー価格の変動に対応するため、原材料費に連動する料金体系の見直しを実施し、安定的な供給の確保に努めてまいりました。

 今年度においては引き続き、羽田空港一丁目プロジェクト投資の計画策定、既存物件の入居率向上、再構築案件への取り組みを進めるとともに、空港外における物件取得や海外への投資の加速など、今後の業績貢献が期待される重点施策への取り組みを通じて、事業ポートフォリオ変革へのチャレンジを進めてまいります。

 なお、中長期経営計画も3年目に入り、計画の進捗状況や事業環境の変化に合わせた見直しについても適宜検討してまいります。

(中長期経営計画概要)

 以下の重点施策を中心に各種取り組みを進め、当社の基盤事業である空港内事業の収益力を強化するとともに、ノンアセット事業への取り組みを通じた収益源の多様化、利益拡大により、資本効率を意識したリスクに強い事業ポートフォリオを構築し、次のステージへの収益基盤の構築を進めます。

(1)羽田空港一丁目プロジェクト

 当社創業の地である羽田空港一丁目地区において、当該地区の防災対策にあわせて当社施設を顧客ニーズに対応した質の高い施設へ再編・建替えし、空港内資産の拡大を図り収益力向上を目指します。

(2)ノンアセット事業の拡大

 当社の知見を活かしたフィー収入の増加を目指すとともに、空港外における物件の取得やバリューアップによる優良物件の蓄積を進め、不動産ファンドの組成と、アセットマネジメント事業への参入を目指します。

(3)既存事業の高収益化

 入居率向上や賃料適正化に加え、成長性・収益性に課題のある物件に関しては、撤退や売却を含む資本効率を意識した再構築を行うことで収益力向上を目指します。

 中長期経営計画の最終年度である2028年度の数値目標として、売上高320億円、当期純利益33億円、ROA5.0%を目指します。

 中長期経営計画の位置づけと今後のロードマップ

 新中長期経営計画のエグゼクティブサマリー(中計骨子)

 今後ともグループ一丸となって事業活動を推進し、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。株主の皆様におかれましては、引き続き、ご理解ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

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