東邦化学工業 【東証スタンダード:4409】「化学」 へ投稿
企業概要
当連結会計年度の研究開発活動は、当社追浜研究所、千葉研究所の2つの研究開発機関で行っております。
当連結会計年度は、15%に相当する要員を研究開発に充て、界面活性剤、樹脂、化成品及びスペシャリティーケミカルを含む機能性化学薬品の研究開発を推進しております。
これに要した研究開発費の総額は1,852百万円(売上高比3.7%)であります。
なお、研究開発費はセグメント別に関連づけられないものもあるため、セグメント別の研究開発費の金額は記載しておりません。
主な研究開発
(1) 界面活性剤
当セグメントは、香粧原料、プラスチック用添加剤、土木建築用薬剤、農薬助剤、繊維助剤、紙パルプ用薬剤などの多岐用途に渡ります。
高機能・高付加価値製品の開発を進め、香粧原料分野ではスキンケアポリマー等の化粧品用原料の製品開発、土木建築用薬剤分野では低炭素、低環境負荷建設材料向け薬剤の製品開発、プラスチック用添加剤分野は耐久性ポリマー型プラスチック添加剤の製品開発を主に行っております。
香粧原料は家庭用洗剤原料の開発品が引き続き販売に結びついております。またスキンケアの需要が高まり開発した新製品が新たに採用に結びつきました。
プラスチック用添加剤は海外食品個包装の要求に応じたプラスチック用添加剤、乳化重合用薬剤が引き続き販売に結びついております。また顧客要望に合わせた製品開発を進めております。
土木建築用薬剤は開発した低環境負荷建設材料向け薬剤が引き続き販売に結びついております。コンクリート用環境対応薬剤が環境へのニーズが高まり採用となりました。物流負荷が軽減される新たな高濃度開発品が採用に結びつきました。
農薬助剤は除草用助剤、殺虫剤用助剤の開発品は夏日増加に伴い需要が堅調であり引き続き採用に結びついております。
繊維助剤は海外向け開発製品が引き続き販売に結びついております。また海外向け染色助剤、精練剤原料の開発に注力し新たに採用に結びつきました。
紙パルプ用薬剤は段ボール、古紙リサイクル関連薬剤、化粧板原紙関連薬剤が引き続き販売に結びついております。また海外向け開発に注力し抄紙用消泡剤が採用に結びつきました。その他、インキ顔料用薬剤、水処理関係薬剤の開発を進めております。今後も国内外の顧客要求に合わせた新製品の開発と生産性向上に取り組んでまいります。
(2) 樹脂
当セグメントは、合成樹脂、樹脂エマルション及びアクリレートに関する研究開発に取り組んでおります。
合成樹脂では、特に地球温暖化防止に寄与する樹脂の開発に注力しております。その結果、顧客の要求に合わせて前期までに研究完成したウレタンフォーム断熱材の原料は引き続き販売に結びついております。さらに、今期は顧客の要求に合わせて研究開発した親水性ウレタン樹脂が販売に結びつきました。今後の需要確保と国内外の顧客の要求、地球温暖化防止に寄与する新製品の研究開発と既存製品の生産性向上に取り組んでまいります。
樹脂エマルションでは、インク用添加剤、鋼板処理表面の処理剤の開発に注力しております。その結果、今期は顧客の要求に合わせて研究開発したインク用添加剤が販売に結びつきました。また、顧客要求に合わせて前期までに研究完成したガラス繊維集束剤は引き続き販売に結びついております。今後の需要確保と国内外の顧客の要求に合わせた新製品の研究開発と既存製品の生産性向上に取り組んでまいります。
アクリレートは前期までに研究完成したプリント配線基板向け感光性材料が市況の影響を受けながらも引き続き販売に結びついております。また、顧客の要求に合わせた新規開発品の検討も行っております。今後も既存製品の需要拡大に備えた生産性の向上と新しい生産技術の確立に取り組んでまいります。
(3) 化成品
当セグメントは石油添加剤、金属加工油剤に関する研究開発に取り組んでおります。
石油添加剤では、解乳化剤、流動点硬化剤、粘度指数向上剤などの様々な原油薬剤の開発に注力しております。その結果、顧客の要求に合わせて前期までに研究完成した原油薬剤が販売に結びついております。さらに、顧客の要求に合わせて研究開発した原油薬剤が販売に結びつきました。今後の需要確保と顧客の要求に合わせた新製品の研究開発と既存製品の生産性向上に取り組んでまいります。
金属加工油剤では、顧客の要求に合わせて前期までに研究完成した金属部品用洗浄剤が引き続き販売に結びついております。今後の需要確保と顧客の要求に合わせた研究開発と既存製品の生産性向上に取り組んでまいります。
(4) スペシャリティーケミカル
当セグメントは溶剤、電子情報産業用の感光性微細加工用樹脂の研究開発に取り組んでおります。
溶剤では、汎用溶剤、高純度溶剤、ブレーキ液基剤など様々な用途で用いられる溶剤の研究開発と生産合理化に取り組んでおります。その結果、前期までに研究完成したグリコールジエーテルは引き続き販売に結びついております。また、既存品の生産合理化も実施いたしました。今後の需要確保と顧客の要求に合わせた研究開発と既存製品の生産性向上に取り組んでまいります。
電子情報産業用の感光性微細加工用樹脂では、汎用の樹脂から更なる高機能を求められる次世代向け樹脂の研究開発に幅広く取り組んでおります。その結果、顧客の新しい要求に合わせて前期までに研究完成した感光性微細加工用樹脂は引き続き販売に結びついております。また、顧客の新しい要求に合わせて研究開発した次世代半導体向け感光性微細加工用樹脂が販売に結びつきました。
今後の需要確保と顧客の新しい要求に合わせた新製品の研究開発と顧客の更なる需要拡大に備えた生産体制強化並びに既存製品の生産性向上に取り組んでまいります。
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