企業兼大株主東洋埠頭東証スタンダード:9351】「倉庫・運輸関連業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりである。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものである。

(1)経営方針

 当社グループは、お得意さま・株主さま・地域社会・協力会社・従業員など、すべてのステークホルダーに対し、現在以上に価値ある企業・持続的に発展していく企業を目指すことを経営方針としている。

(2)経営戦略等

 当社グループは、2028年度に創業100周年を迎えるにあたり、あるべき姿として、

「得意な事業の展開と独自性の発揮」

「既存事業の継続、国際物流の拡大、新規基幹事業の稼働、積極的な事業投資による持続的な発展」

「働きやすい職場環境(施設・体制・働き方改革)の確立」

「社会全体のサステナビリティ確保への貢献」

「グループ売上高500億円の達成」

 と設定した。

 この長期ビジョンを見据えた成長戦略に基づき、2023年度~2025年度の経営三カ年計画(Fly to the Next 2025)を策定し、目標達成に向けて取り組んできた。しかし、ウクライナ情勢の長期化による地政学リスクの高まり、エネルギー資源をはじめとした原材料価格の高騰、円安の進行や物価の上昇などによる影響のほか、新たな投資案件、営業活動の推進や適正な料金収受を踏まえ、収支計画及び投資計画を以下のとおり修正した。

 収支計画について(2025年度)

 

修正前

修正後

増減額

営業収入

435億円

400億円

△35億円

営業利益

19億円

15億円

△4億円

当期利益

13億円

10億円

△3億円

EBITDA

46億円

39億円

△7億円

※EBITDA=(営業利益+減価償却費)

 投資計画について(2023年度から2025年度の総額)

 

修正前

修正後

増減額

施設設備拡充

100億円

104億円

4億円

施設設備更新

60億円

63億円

3億円

体制改革

10億円

13億円

3億円

合計

170億円

180億円

10億円

 このような不測の環境下にあっても経営基盤を着実に強化することに注力し、次の取り組みを推進する。

 ①新たな収益の柱となる新規業務の本格稼働

 お得意さまの多種多様なニーズに対して積極的に投資を行うほか、中央アジア諸国及び東ヨーロッパなどにおける新たな物流ルートの開拓など、さらなる海外拠点を模索し、国際物流部門の拡大を図る。

 ②施設設備の更新

 経営三カ年計画に基づき、環境及び災害対策を図りながら、計画的な更新を実施する。

 ③人材の確保及び人材育成体制の整備による一人ひとりの能力・組織力の向上

 優秀な人材を確保するために、昇進・処遇・評価制度の見直し、専門職の育成、グループ内人事交流の活性化、体系立てた研修などを実施する。また、積極的な採用活動や女性が活躍できる働きやすい職場づくりを推進する。

 ④DX推進による社内体制(業務、システム、人材など)の効率化・強化

 標準化、システム化、業務改革のほか、営業推進、システム企画など本社機能の強化を行い、改革を促進する。

(3)経営環境

 日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による行動制限が緩和され、徐々に経済活動が正常化に向かう一方、ウクライナ情勢の長期化やエネルギー資源をはじめとした諸物価の高騰、人員の確保難などから、今後も不透明な状況が続くことが見込まれる。

 埠頭・倉庫を含めた物流業界は、経済の悪化により、従前よりさらに厳しい経営環境が続く見通しである。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは、上記経営環境を踏まえつつ、経営戦略を推進するために、次の項目に着手している。

 ①カザフスタン共和国に当社グループ100%出資の会社を設立し、中央アジア地域における新たな海外拠点の設置と物流ルートの開拓により、グローバルなサプライチェーンの安定化を図る。

 ②2022年4月に設置した広報部で、IR活動を強化するとともに、サステナビリティの確保への取り組みの強化を図っている。

 ③2023年4月に設置したデジタル推進部と情報管理部で、デジタル戦略とシステム開発を強化するとともに、サイバー攻撃や情報漏えいリスクへの対策などの強化を図っている。

 ④経営三カ年計画期間において、総額180億円の関連投資を進める。

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、経営三カ年計画では、最終年度である2026年3月期の連結業績目標を、営業収入400億円、営業利益15億円、親会社株主に帰属する当期純利益10億円とした。

 また、2025年3月期の連結業績目標は、営業収入360億円、営業利益12億円、経常利益14億円、親会社株主に帰属する当期純利益10億円である。

 なお、ウクライナ情勢の長期化やエネルギー資源をはじめとした諸物価の高騰は、国内外の経済、企業活動に広範な影響を与える事象であり、収束時期や影響の程度を予測することは困難であるが、外部の情報源や当社グループ各拠点の稼働状況等を踏まえて、今後、2025年3月期通期において当該影響が継続するものと仮定し、局所的な荷動き低迷等を考慮した指標である。

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