東洋合成工業 【東証スタンダード:4970】「化学」 へ投稿
企業概要
当社は持続可能な社会の実現を重要課題として捉え、化学メーカーとしての責任(安全・環境)、素材産業としての責任(品質、安定供給)、人々の未来を支える責任(研究開発・人材育成・サステナビリティ)という3つの観点での活動を推進しております。
特に、気候変動関連につきましては、地球環境や社会の持続性の観点から、脱炭素社会への移行に貢献するとともに、当社の持続的成長を可能にするためにも、事業活動に伴う温室効果ガス排出の削減に努めてまいります。また人的資本関連につきましては、日々の企業活動を支える「人材」が何よりも大切であると考えており、多様性の確保や人材育成、働きやすい環境づくりを通じて、社員一人ひとりがイキイキと仕事にやりがいを持って働き、持てる力を最大限に発揮して、社会とともに成長できる組織づくりを目指してまいります。
(1) ガバナンス
① 気候変動関連
気候変動に関する問題を、サステナビリティ、リスクマネジメントの重要課題として認識しております。代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会にて取り組み状況の報告・審議を行い、その内容は毎年一回、取締役会に報告され、取締役会の指示・監督のもと活動に取り組んでおります。
② 人的資本関連
企業の持続的成長のためには、人的資本や人材育成環境の充実が重要と認識しております。この推進に向け、毎年期初に実施している年度方針説明会、並びに半期に一度の全社人材育成会議にて、人材育成環境のインフラ整備状況と人材育成の進捗を確認するとともに、管掌役員から取締役会へ進捗状況が報告されております。
(2) 戦略
① 気候変動関連
施策の実効性を高めるには、定量的把握が不可欠なため、生産などの消費エネルギー(電気・蒸気・燃料)の可視化を図り、そのエネルギー原単位の推移を確認し、製造工程や設備を見直し、その改善状況を月次、四半期、半期、年次で確認することにより、エネルギー消費の最適化を図っております。
気候変動における当社事業の「リスクと機会」については以下の通りです。当社では、事業における気候関連リスク・機会を特定・抽出し、それらの性質を評価しております。今後は特定したリスク・機会について分析を進めてまいります。
<リスク>
| 移行リスク | 規制 | 炭素税等の新たな環境関連規制の導入による事業コストの増加 サプライチェーン変化に起因する原材料調達難、原材料価格の上昇、エネルギーコストの上昇 |
法的 | 重大な環境法令等の違反による訴訟や事業停止 | ||
評判 | 温室効果ガスの排出規制等に適合できないことによる企業レピュテーションの低下 | ||
| 物理的リスク | 気候変動を起因とした大規模な自然災害による事業運営への影響や当社の施設等の損壊 |
<機会>
温室効果ガス排出量削減に資する、再生可能エネルギーの活用、スマートグリッド、EVなどの最新技術を支える先端半導体向け当社製品の需要増加、精製技術を活用した溶剤リサイクルによる温室効果ガス排出削減などを事業拡大機会として捉えております。また当社は、再生可能エネルギー電力やエネルギー効率の良い装置の導入などを運営コスト削減の機会と考えております。
② 人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関する方針
・人材の育成方針
当社では、チャレンジ精神、積極的な人材育成、オープン&フェア、安心して働ける職場環境の4つを人事基本方針として定めております。この方針のもと、社員が安心して働ける職場環境・制度を整え、事業成長と人材育成を両立できるリーダー育成を目指し、階層別研修・マネジメント研修・キャリア形成支援・チームビルディング等の施策を通して、持続可能な成長を実現するための組織と個人を育成しております。
・ダイバーシティ&インクルージョン
全社員の多様性への理解を促す研修や、子育て経験シェア会の開催、ワークライフバランスの観点での人事制度の見直しなど、ライフスタイルに応じた柔軟な働き方が実現できるよう、環境整備を進めております。
また、一人ひとりが持てる能力を最大限に発揮しイキイキ働くことができる職場づくり、お互いの価値観や経験の違いを許容し尊重し活かす企業文化の醸成を目指し、社員との座談会やワークショップを開催し、人事制度への反映に努めております。
さらに、人事基本方針であるオープン&フェアの精神のもと、国籍、年齢、性別、中途採用者等による制限を設けず、公正な選考や評価に基づき多様性のある管理職や中核人材の登用に努めております。
(3) リスク管理
① 気候変動関連
気候変動の事業運営への影響を把握し、評価するため、気候変動リスク・機会を特定しております。 特定したリスク・機会は戦略策定、事業運営に反映するよう努めており、リスク管理委員会などの会議体において対応を協議のうえ、その進捗は取締役会へ定期的に報告されております。また、エネルギー原単価を月次で確認し、コスト上昇影響の把握や対策、エネルギー使用量の低減に向けた設備の検討、損害保険会社によるリスク評価を参考に大規模災害リスク対策などを進めております。
今後も企業戦略に影響する気候変動を含めた世の中の動向や法制度・規制変更等の動向把握に努め、今後のリスク・機会等や施策進捗を踏まえ、戦略・施策等の検討を継続してまいります。
② 人的資本関連
人口動態や社会環境変化による人材確保や人材育成のリスク・機会の特定を行っております。特定したリスク・機会は、リスク管理委員会・人材育成会議にて報告・検討を行い、採用戦略や人材育成計画へ反映し対策を実施しております。また、組織感情のエンゲージメント分析や360度分析にて組織状況の把握と必要な対策の実施、コンプライアンス違反リスクに関しては、社内通報制度を設置のうえ、コンプライアンス委員会にて報告・検討を行うなど、リスク低減活動を実施しております。なお、人的資本に関するこれらの活動は、取締役会へ定期的に報告されております。
今後も企業戦略に影響する世の中の動向や法制度・規制変更等の動向把握に努め、施策の進捗状況、今後のリスク・機会等や施策進捗を踏まえ、戦略・施策等の検討を継続してまいります。
(4) 指標及び目標
① 気候変動関連
当社は気候変動に対応するため、月次でエネルギー消費確認と施策評価を行い、将来の革新的技術の導入も検討し、エネルギー消費削減や生産プロセス改善、非化石電力導入、省エネ設備の導入、再生エネルギー活用などを推進しております。これにより、指標と目標を設定し、気候変動関連問題に積極的に取り組んでまいります。
② 人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関する方針の指標及び目標
当社では、「2サステナビリティに関する考え方及び取組(2)戦略②人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関する方針」にて記載した方針について一部、下記の通り指標を用いております。
女性管理職人数の増加 2024年3月末までに 10名到達
男性育児休業取得率の向上 2026年3月末までに 40%目標
(注)管理職に占める女性従業員の割合、男性従業員の育児休業取得率についての実績は、「第1企業の状況 5従業員の状況 (3) 管理職に占める女性従業員の割合、男性従業員の育児休業取得率及び従業員の男女の賃金の差異」に記載しております。
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