企業兼大株主東亜建設工業東証プライム:1885】「建設業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

当社グループは、組織横断的なリスク状況の監視及び全社的対応については、リスク管理規程に基づき、代表取締役社長を委員長とするESG委員会が対応し、必要に応じてその状況や対応内容を取締役会に報告する体制をとっております。また、業務執行に係るリスク管理については、それぞれの担当部門が定めた管理規程等に従い当該部門が行っております。

(1)建設市場の変動リスク

 当社グループの売上高の主要部分を占める国内建設事業につきましては、我が国の公共事業投資並びに民間設備投資の動向によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、競争力が高い事業領域の成長を加速させるとともに、事業領域の多様化にも取り組んでおります。

(2)建設資材価格の変動リスク

 建設資材価格などの高騰により工事採算が悪化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、調達先との取引関係を強化し、常に市場の最新情報を入手し正確な原価把握を徹底することや早期購買などにより、資材価格高騰などによる影響を最小限に抑えられるよう努めております。

(3)海外事業のリスク

 当社グループは、世界各国にて建設事業を行っておりますが、その施工場所における政情の変化、経済情況の変化、予期せぬ法令・規制の変更等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、受注前に予め現地や専門家等の意見を十分に収集するなどし、リスク評価を行っております。また海外事業に関する為替変動リスクにつきましては、外貨建工事代金収入に対応させて原価支払いを外貨建としたり、必要に応じ為替予約などを通じヘッジしております。ただし、そのリスクをすべて排除することは不可能であり、為替変動等により業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)施工品質リスク

 工事の品質管理には万全を期しておりますが、契約不適合責任及び製造物責任による損害賠償が発生した場合は、当社グループの業績及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは施工検討会で事前に品質上の課題を確認し、そこで抽出された課題に対し適切に施工しているか施工中にパトロールによって確認し、竣工時に社内検査を行い不適合発生防止に努めております。

(5)信用リスク

 建設工事は契約から完成引渡しまで長期にわたり、また一件当たりの請負金額が大きく、一般的に工事目的物の引渡し時に多額の工事代金が支払われるため、発注者の信用リスクが生じた場合には、資金回収不能などにより当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、協力業者が信用不安に陥った場合、工事の進行に影響を受ける可能性があります。当社グループは、危機管理マニュアルの運用を徹底するとともに、企業調査の実施や日々の情報収集等により与信管理を行っております。

(6)人材の確保におけるリスク

 近年の少子高齢化による労働人口の減少により、十分な人材の確保が出来ない場合には、売上高の減少など当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、将来の事業規模に応じた計画的な新卒及び中途採用を行い、ICTの積極的な導入による効率化など働き方改革を推進しつつ、個人の適正・能力の伸長に応じたセミオーダー型の育成体系で多様なニーズに対応した人材の育成や担い手確保の強化を行ってまいります。

(7)資産の時価下落リスク

 当社グループの保有する不動産・有価証券の時価の下落により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。保有する資産は時価評価等を通じてモニタリングしており、遊休不動産で将来活用の見込みがない場合は売却に向けた検討を進めるなどしております。また政策保有株式は、年に一度保有目的及び経済的合理性等を検証し、保有効果が薄れたと判断した場合は適宜売却に向けた手続きを進めております。

(8)災害・事故の発生

 工事施工にあたっては事故防止に万全を期しておりますが、予期せぬ要因から事故や労働災害が発生する可能性があります。この場合、損害賠償や指名停止などによる受注機会の減少により業績に影響が及ぶ可能性があります。当社グループは、安全衛生管理計画書の周知・徹底及び安全教育、安全パトロールの強化により、事故や労働災害の防止に努めております。

(9)自然災害・パンデミック

大規模な自然災害等により、事業の継続が困難になり当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、大規模災害時における事業継続マニュアルを策定し、災害時における優先すべき重要業務と必要な対応事項を予め定め、初動対応・復旧活動を行い事業の早期再開を図ります。また、新型コロナウイルス等の感染症拡大時には、時差通勤やテレワーク及び感染予防対策により、社員及び協力業者等の健康管理を徹底し事業継続を図ります。

(10)法令違反リスク

当社グループは、建設業法、労働安全衛生法、労働基準法、独占禁止法、海洋汚染防止法ほか、様々な法的規制を受けて事業活動を行っており、それらに違反する行為があった場合には、当社グループの業績及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、従業員への法令遵守教育を適宜行い、業務における法令違反の防止に努めております。

(11)情報漏洩リスク

当社グループは、外部からのサイバー攻撃や従業員の過失等により顧客情報や個人情報等の機密情報が漏洩又は消失した場合には、社会的信用の失墜、損害賠償、復旧費用の発生などにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループはシステム的な防御態勢に万全を期すと共に、情報セキュリティポリシーを策定し、e-learningや迷惑メール訓練等、社員への情報セキュリティ教育を継続的に実施し、情報漏洩の防止に努めております。また、万が一情報漏洩が発覚した場合に迅速に対応するための情報漏洩対策チームを社内に設置し、被害を最小限に留める体制を構築しております。

(12)気候変動リスク

気候変動リスクへの対応については、ESG委員会において基本的な方針や具体的な行動計画の立案、活動実績のレビュー、施策等を審議し、取締役会への報告を経て、重要決定事項は各事業部門(支店を含む)とグループ会社に伝達される体制を構築しております。その内容につきましては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動への取組」に記載しております。

(13)人権・サステナビリティ課題対応リスク

当社グループは、役員・社員一人一人がお互いの多様性・人格・個性を尊重し、人種・宗教・国籍・年齢・性別・性的指向・性自認・出身地・障がいの有無・身体的特徴などを理由とした差別、ハラスメントなど人権を侵害するあらゆる行為の禁止、また、あらゆる形態の児童労働、強制労働、人身取引への加担、外国人労働者などへの人権の侵害の禁止を徹底しておりますが、人権侵害が発生した場合には、社会的信用の低下など影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、人権基本方針を策定し、事業活動やサプライチェーンにおける人権への顕在的または潜在的な負の影響を特定、防止、軽減し、これらの措置を社内プロセスに統合する「人権デュー・デリジェンス」の仕組みを継続的に構築していきます。

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