木村工機 【東証スタンダード:6231】「機械」 へ投稿
企業概要
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は「われわれは 知恵と汗を礎にして 社会に貢献する」を社是とし「柔軟な発想と技術で、環境にやさしい空調製品の開発に努め、あらゆる用途・空間に最適な空調を提供していくこと」を目指しております。
同時に、当社は、サステナビリティの視点を経営の中核に位置づけ、環境問題や社会課題の解決を通じて事業機会の創出を図ることを目指しております。
(2)目標とする経営指標
当社は、顧客の分野別に需要をとらえ、付加価値の高い製品を分野別に供給することで販売および収益につなげる経営戦略を掲げており、売上高営業利益率を主要経営指標の一つとしております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
業務用空調においては、温度に加えて湿度・清浄度・気流などを用途に応じて最適にコントロールすることが求められます。
また、気候変動対応のため温室効果ガス排出量削減に取組むべく、新製品開発にも積極的に取組みます。
当社は、工場などの「産業分野」、オフィスビル、ショッピングセンターなどの「商業分野」、病院、学校などの「保健分野」の3つに類別し、「分野別最適空調」を推進しております。
・産業分野においては、生産される製品や取り扱う資材に応じた空気質の管理を行うことで、製品の信頼性の向上および品質の維持に貢献します。
・商業分野においては、省エネ、省コストによって競争力を高めていくことで、建築物の付加価値向上に貢献します。
・保健分野においては適切な温熱環境を保つことで、健康増進と知的生産性の向上に貢献します。
(4)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
わが国経済は、経済活動の正常化が進み、設備投資の進展や個人消費の持ち直しがみられる一方、資源やエネルギー価格高騰の長期化、為替変動、地政学リスクの高まりなど、経営環境は不透明な状況が続いています。
また、地球環境や社会へ配慮した企業経営がますます重要となる中で、当社は、持続可能な社会の実現に貢献するとともに、企業価値の最大化を目指しております。このような経営環境において、当社はサステナビリティの視点を経営の中核に位置づけ、以下の重点課題に取り組んでまいります。
① 空調システムメーカーへの進化
さらなる省エネルギーの推進、空気質の向上には、空調機器そのものの性能向上に加え、高度な制御技術を活用し、空調システム全体を最適化することが必要不可欠です。当社は、「空調機器メーカー」という従来の枠を超え、空調全体をシステムとして提案できる「空調システムメーカー」を目指します。
② 事業活動を通したカーボンニュートラル社会の実現への貢献
地球温暖化対策は、地球規模で取り組むべき重要課題であり、空調業界においても大きな課題・機会と捉えています。
当社においては、「斜平形楕円管熱交換器の製品化」「制御技術の充実」「省エネ計算の提案」などにより、自然力を活用した高効率空調を確立するとともに、放射空調や加湿暖房、外気冷房などきめ細かい技術を導入し、さらなる省エネを目指します。
また、省エネ化をより一層推進する研究ならびに製品開発のため、試験研究棟の建設を進め、2050年CO₂排出量実質ゼロ(スコープ1・スコープ2)達成を目指し、全社挙げてこれに取り組みます。
③ 健康で衛生的な空気質
空調は、コロナ禍以降、従来の快適性に加え、健康で衛生的な空間の実現が求められてきました。当社は、換気を主な目的とした熱回収外調機やルーフトップ外調機等を供給してまいりました。今後、制御技術の充実や、空気清浄力の強化等にも積極的に取り組みます。
④生産力の増強と生産効率・省エネの推進
今後の当社の成長のためには、生産力増強が重要な課題であり、八尾製作所の建て替え等を進めています。これら生産部門は、新基幹システム等の各種DXの推進による効率の改善および再生可能エネルギー導入等による省エネの推進に取り組んでまいります。
⑤ 人財育成を通した企業体質の強化
全社員にサステナビリティの浸透を図るとともに、「社是」「企業倫理規範」および「社員行動規範」の実践を通じて次の時代を生き抜く人財を育て、経営基盤を強化します。
また、健康経営や自己研修制度の充実等の人的資本投資を通して、社員一人ひとりが心身ともに健康でいきいきとした人生を送れ、やりがいを感じて働ける会社を目指してまいります。
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