木徳神糧 【東証スタンダード:2700】「卸売業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
1.経営方針
企業価値
・私たちは、お客さまのニーズに応えます。
・私たちは、お客さま、お取引先、株主、従業員、地域社会など、あらゆるステークホルダーとの信頼関係を大切にします。
・私たちは、社業の発展を通じて社会に貢献します。
企業理念
・誠意と感謝の気持ちを持つ企業であり続けます。
・より高いクオリティを追求する企業であり続けます。
・新しい価値を創造する企業であり続けます。
経営理念
「コメビジネスを軸に世界中の消費者にコメとコメ関連食品の素晴らしさを発信し、健康で楽しいライフスタイルの実現をサポートします。」
当社グループは、「誠意と感謝」、「クオリティの追求」、「価値創造」の企業理念のもと、お客さまに価値ある商品をタイムリーにお届けすることを通じて「豊かなライフスタイル」を提供していくとともに、「コメをコアとした食と暮らしの提案」を積極的に行う、創造力と活気にあふれた企業を目指します。
そのために、お客さまのニーズを起点としたマーケティング戦略を実践し、お客さまに喜ばれる新しいサービスや商品の開発に果敢にチャレンジしていくことでこれらを実現してまいります。
2.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、最重点戦略分野への資本投下に対して会社の経営状態(投資状態)を判断する指標として総資本経常利益率を活用しております。当面、5%以上の目標を設定しております。加えて、売掛金の低減・在庫の削減を通して総資本回転率の向上を進めるとともに、売上高経常利益率1%以上を目標に置いております。
3.中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
当社グループを取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症の行動制限緩和で各国経済に緩やかな持ち直しの動きが見られる反面、長期化するロシアによるウクライナ侵攻の影響で原材料やエネルギー価格が高止まり、食品業界に大きく影響を与えていることに加え、国内における人口減少と少子高齢化の進行による市場規模の縮小や実質賃金の減少による個人消費の弱さが続いていることから、依然として厳しい状況にあります。
このような環境のなか、当社グループは収益基盤の強化と持続的な企業価値の向上を実現するため、2023年より2025年までの3年間を「事業規模と事業領域の拡大に向けた体制再構築の期間」と定義する中期3カ年経営計画を策定し、「コメビジネスの拡大」「コメ関連ビジネスの成長」「企業成長の土台作り」を基本方針とした取り組みを進めております。
(1) コメビジネスの拡大
当社グループのコアである米穀事業においては、少子高齢化や食の多様化を要因に米の消費減少が続く一方、猛暑や豪雨をはじめとする異常気象が頻発しているなか、生産者の高齢化や農業資材価格の高騰による離農の拡大等、生産の担い手不足が深刻になっていくことが想定されます。足元の令和5年産米は猛暑を要因とした品質低下による精米歩留りの悪化や収量減少による原料調達難が予見されることから、仕入数量の確保、調達コストの低減を図るため、安定的な原料の確保に加えて各産地から機動的な調達を行う仕入ルートの複線化を深化させるほか、高温に強く食味の良い品種の普及を今まで以上に進め、より生産者に近づく調達と消費ニーズにマッチした提案型の営業を進めてまいります。
また、物流の2024年問題への対策の一つとして進めてきた精米工場の統廃合や委託先の活用に加え、事業連携や資本参加等による米穀事業グループの拡大を推進し、仕入を行う産地、精米を行う工場、販売先の消費地をつなぐ輸送と保管の効率化を進めながら、精米技術や工場運営のレベルアップを図りコストダウンを実現してまいります。
米粉販売については、業務用向け販売の収益改善と製粉工場の運営効率化を進めております。また、新たな需要層に対応する商品として、家庭用向け米粉商品の開発を進め、ラインナップの拡充と販売先の開拓に努めてまいります。
海外展開においては、当社グループの海外法人の体制強化と環境整備を着実に進め、各国の国内及び近隣国マーケットへの拡販に注力するとともに、人口の増加するアジア諸国や和食の評価が高いヨーロッパ・北米の市場に向けたジャポニカ米の販売と日本産米の輸出を拡大してまいります。
さらに、社会的な課題解決のため環境に配慮した取り組みが求められるなか、無洗米加工における水と化石燃料の使用量を大幅に抑えることができるUMBP製法による無洗米の拡大と、石油由来プラスチックの使用量を削減した環境配慮型包装資材の使用を推進し、事業と環境の持続的な調和を目指してまいります。
(2) コメ関連ビジネスの成長
国内畜産業界においても生産コストの上昇による離農が拡大しているなか、コストの多くを占める飼料費の抑制ニーズの高まりや輸入飼料原料価格の変動リスクがあることから、当社の存在意義が再認識されております。精米時に発生する米ぬかや水田を活用して生産する飼料用米等、商材が米穀事業と密接に関連しているため、飼料事業において米穀事業のネットワークを活用して仕入先を開拓するとともに、飼育頭数が増加傾向にある北海道・九州エリアでの拡販を進めてまいります。
また、鶏卵事業については、生産者との関係づくりを強化し仕入ルートの多様化を図りながら、米穀事業との協働によるシナジーを発揮し、既存得意先への深耕と新規開拓に向けた提案営業を推進し、事業規模の拡大を目指してまいります。
さらに、新商品開発においては、米穀を中心とした事業活動で発生する副産物等の様々な資源の潜在的な価値を改めて検討するとともに、ギフトニーズへの対応や米油を使用した無添加石鹸等、既存のビジネス領域にとどまらず新たなジャンルに挑戦し、お米の周辺ビジネス拡大に注力していきます。
(3) 企業成長の土台作り
木徳神糧グループが成長していくための基盤は人材(人財)であり、優秀な人材の確保が重要課題だと認識しております。そのため、教育研修や福利厚生の充実による従業員エンゲージメントの向上、従業員一人ひとりが能力を発揮し活躍できる環境の整備等、人的資本への投資についても積極的に行い、企業と従業員が共に成長できる体制を目指します。
加えて、コーポレート・ガバナンスの強化と経営全般の効率化を図りながら経営資源を最大限に活用し、資本収益性の向上を意識した収益力強化とサステナビリティを重視する企業の成長に全力で取り組んでまいります。
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