朝日工業社 【東証プライム:1975】「建設業」 へ投稿
企業概要
当社は、長年培ってきた空気・水・熱に関する技術を基に、一般空調から様々な産業空調に亘る最適環境を目指して研究開発を行っています。また、固有の技術をベースに、先端産業分野向けの超精密温湿度調整装置の開発も行っています。
当連結会計年度における研究開発費は、201百万円です。
当連結会計年度における主な成果は下記のとおりです。
(設備工事事業)
技術研究所では、一般空調と産業空調を対象として、各種の建築や環境設備に対応した要素技術の研究開発やシステム開発、性能評価検証等の幅広い技術の創造を積極的に推進しております。
(1) 脱炭素社会の実現に向けた空調システムの開発
業務用ビルのZEB化に向けて、潜熱・顕熱分離空調に再生可能エネルギーを活用したシステムを開発しています。また、オープンダクトを活用した空調搬送動力の効率化を検証し、大学との共同特許が開示されました。
植物工場における省エネ化においては、冷却・除湿・加湿の最適制御による空調の省エネシステムを開発するとともに、培養液の効率的な運用による資源やエネルギー消費削減などによる脱炭素社会への貢献も目指しています。
(2) 空気環境対策等のコア技術の研究開発
噴流誘引を用いる排気補助装置を開発し、「オックスジェット」として商標登録しました。合わせて局所排気技術における性能評価手法を検証し、各種学会で発表を行いました。また、室圧制御における基準圧の平準化技術を確立し、技術資料として社内展開を図っています。
(3) アグリ分野に対する研究開発の取組み
コメ型経口ワクチン(ムコライス)の省エネかつ安定栽培システムの研究開発を継続的に実施し、千葉大学から「MucoRice-CTB19Aの製造プロセス管理」を受託しました。本業務は、「ワクチン・新規モダリティ研究開発事業」の採択課題「コメ型経口ワクチン MucoRice-CTB19Aの開発とヒトでの粘膜免疫誘導効果実証とそれを応用した呼吸器感染症に対する新規常温安定備蓄型経口ワクチンプラットフォームを目指す研究開発」(研究代表者:清野 宏 卓越教授)において、千葉大学から受託したものです。また、「食と先端技術共創コンソーシアム」に参画し、植物工場におけるゲノム編集作物の生産システムを開発しています。その他、培養液の藻の抑制システム、電気照射による栽培促進などの研究開発を大学と共同で行っています。
(4) 気流可視化技術の展開
研究所内に構築した「みえるかラボ」において、様々な微粒子・気流可視化計測を実施しています。ここで得られた計測データを基に、一般空調・産業空調向けのシステム開発を行っています。また、可視化システムを現地に持ち込み、実運用システムの性能評価などを実施し、可視化技術の展開を図っています。
(5) 施工現場のデジタル化に関する研究
業界全体の課題である施工現場のDX推進を実施しています。様々なDXプロダクトの試験運用や3Dスキャナー活用などと合わせて、BIM活用した施工ツールの開発を行っています。
(機器製造販売事業)
技術研究所での基礎研究をもとに、機器事業部では半導体や液晶ディスプレイなどの先端産業分野向けの超精密温湿度調整装置の脱炭素化に貢献するための製品開発を行いました。また、乾燥ドライヤシステムなどの半導体関連分野以外へのシステム開発を推進しています。
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