企業兼大株主日邦産業東証スタンダード:9913】「卸売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、三方一両得の精神に基づき、「異色ある価値を提供し、世界をリードするお客様のモノづくりを支えること」を当社の存在目的として、「社員の存在を強みとする、ユニークで地域に根差したグローバル企業」への変革に挑戦し、中長期的な企業価値の向上と持続可能な社会の実現に努めていくことを経営方針としております。

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、2024年3月期を初年度とする「中期経営計画2025」をスタートさせ、本業の利益である「連結営業利益3ヵ年累計57.3億円」と、株主資本効率を示す「連結株主資本利益率(ROE)3ヵ年平均10.0%以上」を定量目標として定め、各実行施策に取組んでおります。また、当社にとって大台となる営業利益20億円/年の達成を2025年度の目標に掲げて臨んでおります。

 なお、当該定量目標に対する結果は、次のとおりであります。

「中期経営計画2025」の定量目標

2024年3月期実績

進捗率

3ヵ年累計営業利益

57.3億円

19.1億円

33.3%

3ヵ年平均ROE

10.0%以上

10.7%

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループの「中期経営計画2025」は、新たなビジネスモデルの構築を通じて開発してきた「新製品・新商材」の積極的な販促活動を展開する期間(「中期経営計画2028」のステップアップに向けた準備期間)と位置づけ、基本方針として掲げた「1.定量目標の達成」「2.事業ポートフォリオマネジメントの導入」「3.PBR1倍の達成に向けた施策の実行」の3つの方針に沿って、各実行施策に取組んでおります。

 また、「中期経営計画2019」以降これまでの間、業績が継続して計画値を上回ったことによって、財務基盤が整ったことから、2024年3月25日にお知らせしました「「中期経営計画2025」の一部改定に関するお知らせ」のとおり、「新規事業&機能強化の投資計画枠」を「人的資本投資、新規事業・機能強化の投資計画枠」と改めた上で、その計画枠の金額を「30億円」から「60億円」に倍増するとともに、株主還元の目標値として、配当性向を「35%」から「50%を目途」へと引き上げました。
 

(4)会社の対処すべき課題

① 足元における「対処すべき課題」

「中期経営計画2025」の初年度である2024年3月期の業績は、当社を支えていただいたすべてのステークホルダーの皆様のお陰をもちまして、2024年3月25日にお知らせしました連結業績予想の上方修正値を上回ることができました。

2025年3月期が既にスタートしておりますが、「スマートフォン関連部材の調整局面の継続」、「一部の自動車メーカーの不正問題による稼働停止」、「アセアンの自動車市場の落ち込み」の3つの事業環境が昨年度から継続しており、これらの影響を最小限にすることを「対処すべき課題」と捉えております。

 その課題への対処として、利益率の高い「高付加価値商材へのシフト」、顧客とパートナー企業との連携を通じた「需給調整」を図りつつ、在庫のコントロールを通じた「生産活動の平準化」と全自動・半自動ラインのグループ企業への横展開による「コスト競争力の強化」にも取組んでまいります。

② 中長期視点をもって「対処すべき課題」

2025年3月期は「中期経営計画2025」の2期目にあたりますので、足元だけではなく「規模と収益の両面において一段高い成長(ステップアップ)」を基本フェーズとする「中期経営計画2028」の実現を見据えた活動が重要となり、この活動をやり切ることが「対処すべき課題」となります。

 具体的には、新たなビジネスモデルの構築を通じて開発してきた「新商品・新商材の積極的な販促活動」、「タイ・コラート工場/ドライフィルム事業の収益基盤づくり(エレクトロニクス)」、「巻き線技術を応用した新製品開発(モビリティ)」、「国内生産能力の増強と受注活動(医療・精密機器)」となります。

 また、2024年3月25日に改定した「中期経営計画2025」に基づいて、運転資金の適正規模を見直した上で、現金及び預金の金額(残高)を整えるとともに、増加したフリーキャッシュと有利子負債の借入余力を有効に活用した「人的資本投資、新規事業・機能強化に向けた成長投資」を実行していくことで、上述した「一段高い成長」と「持続的な利益成長に合わせた増配」を目指してまいります。

 詳細は、当社ウェブサイトに掲載した「中期経営計画2025」をご高覧ください。

https://www.nip.co.jp/ir/.assets/cyukei2025.pdf

③ その他/継続して「対処すべき課題」

「サステナビリティ委員会」によって洗い直したE、S、Gに関する「リスクと機会」を回避、許容又は獲得に資する具体的な活動をやり切ることが「対処すべき課題」となります。

<E:地球環境の保護>

「気候変動への対応の指標と目標」として「2050年度までのカーボンニュートラル(CO2排出量実質ゼロ)を長期目標に置き、これを実現するためのステップとして「2030年度時点のCO2排出量を25%以上削減(2021年度比)すること」を中期目標に置くとともに更なる削減を目指して取組んでおります。

<S:社会との調和と貢献>

人的資本の強化・多様性の実現に向けて、「異色ある価値を創造できる人材の育成」「社員が安心・安全に働くことができる環境づくり」「誰もが活躍できる環境づくり」の実現に向けた各施策に取組んでおります。

<G:コンプライアンスの遵守>

「コンプライアンス遵守」を最重要マテリアリティに特定し、コンプライアンス啓発活動の継続と監査、監督を行っております。

なお、サステナビリティに関する具体的な取組みは、当社ウェブサイトに掲載しておりますので、ご高覧ください。

https://www.nip.co.jp/esg/.assets/esg_torikumi.pdf

当社グループは、これらの「対処すべき課題」に実直に取組むことで企業価値向上に努めてまいります。

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