日進工具 【東証プライム:6157】「機械」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その実現を保証するものではありません。
(1)サステナビリティ基本方針とマテリアリティ
当社グループでは、社会と共存しつつ自社の持続的成長を目指す観点から、2021年11月に「サステナビリティ基本方針」を策定し、併せて当社グループの持続的成長に不可欠な構成要素(マテリアリティ)と共に公表しております。生産、開発、販売、管理の各部門が「サステナビリティ基本方針」と「マテリアリティ」を踏まえてKPIを設定し、高付加価値製品の創造、提供のための好循環サイクルの確立を目指しております。
<サステナビリティ基本方針>
日進工具は、経営理念である「SOFT(技術)・HARD(機械)・HEART(心)を創ります。人と地球に優しい製品を開発し、社会に貢献します。」を実践し、精密な小径エンドミルを全世界に向けて提供することにより、企業や技術者のイノベーションを支えております。また、2004年にISO14000を認証取得し、環境配慮の重要性を自覚して様々な取り組みを実践してまいりました。これからも日進工具グループは、人と社会と環境が調和した持続可能な社会の発展に貢献してまいります。
サステナビリティ方針
小径エンドミルのリーディングカンパニーとして、
これまでにない高付加価値製品を提供することにより、
社会と共生し、持続的成長を目指します。
マテリアリティ
1.環境問題への対応 | 人と地球にやさしい製品を、最小限の資源でつくり、環境負荷の低減に努めます。 |
2.人権の尊重 | 企業活動において、人権を尊重し、行動します。 |
3.地域・社会への貢献 | 小径エンドミルの事業を通じて、地域・社会における公益的な活動を実践します。 |
4.従業員の働きがい | すべての従業員に働きがいのある職場環境を提供します。 |
5.取引先とのパートナーシップ | 取引先との相互理解を深め、公正な事業活動を通じて持続社会を目指します。 |
6.災害等の危機管理 | いかなる状況でも安定した製品供給が可能な体制を構築します。 |
(2)サステナビリティ推進体制
① ガバナンス
当社グループでは、経営の実務的戦略を検討する会議体として、従来の執行役員会議に各部門長と子会社社長を加えた部門長会議が当期新たに発足し、この分科会としてサステナビリティ委員会を設置しております。サステナビリティ委員会は、気候変動、人的資本を含むサステナビリティ全般について年2回以上検討を実施して取締役会へ報告し、取締役会が報告内容を審議することでサステナビリティ体制の推進を図ります。サステナビリティに関する方針や決議内容の有効性評価やその実施状況の監視は、内部統制委員会が行っております。また、人的資本への対応では、管理職の人財評価を行う人事委員会や、人事制度の見直しを行う人事制度構築委員会が取締役会の諮問に対し答申を行い、公正な人事評価と人財育成、人財多様性の確保等に努めております。
② 戦略
当社グループのサステナビリティ戦略は、自社の持続的成長と社会との共存に不可欠な要素として選定した6つの「マテリアリティ」(環境、人権、地域・社会、従業員、取引先、災害等)の各項目を踏まえ、ISO規格(品質及び環境マネジメントシステム)と連動することで、顧客アンケート(VOC)分析や自社グループのSWOT分析を用いて部門長会議(サステナビリティ委員会)がグループ全体の課題を抽出し、これを各部門や子会社毎の課題に分解し「マテリアリティKPI※」として具体的な目標に落とし込んで策定しております。
※KPI=Key Performance Indicator スケジュール化、数値化された重要な事業目標
また、マテリアリティ「従業員の働きがい」の項目に関連し、当社グループでは人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針を以下のとおり決定しております。また、両方針の策定に伴い、マテリアリティ「従業員の働きがい」の説明文を以下の通り変更しております。
(人財育成方針)
日進工具は、企業と個人の成長のため、社是である「明るく、楽しく、創造をしよう。」を主体的に実践する人財を育成します。
(社内環境整備方針)
日進工具は、社是である「明るく、楽しく、創造をしよう。」を実現する組織と社内環境を整備します。
(マテリアリティ「4.従業員の働きがい」)
すべての従業員に働きがいのある職場環境を提供します
社是である「明るく、楽しく、創造をしよう。」を主体的に実践できる人財を育成するため、研修制度の充実や従業員との対話を通じ、企業と個人が相互に成長できる職場環境を整備します。
③ リスク管理
当社グループのサステナビリティ推進管理は、基本的に各部門におけるISOマネジメントシステムとリンクしており、各部門、子会社が自身のKPI(「マテリアリティKPI」を含む)についてPDCAを行い、これをISO事務局が取り纏めて毎月取締役会に報告を行っております。KPIの進捗状況については半年毎にISO事務局が総括を行い、これを取締役会に報告しております。また主要KPIの進捗状況についてはサステナビリティ委員会でも適宜モニタリングを行っております。
④ 指標及び目標
主要な「マテリアリティKPI」と当期の進捗達成状況は以下の通りであります。
前述②における人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針につきましては、上記4-7「子育てサポート企業として、3年後をめどに『くるみん』認定企業を目指し、女性社員比率を1%以上引き上げる」ことを目標としております。また、「従業員の状況」において記載した、管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異についての目標に関しましては、当社グループの現状を踏まえ、目指すべき水準と必要な時間軸について検討を行ってまいります。
(3)環境問題(TCFDを含む)への対応状況
① TCFDを含む環境問題のガバナンス、戦略、リスク管理
環境問題は当社グループにとって重要な課題の一つとして、マテリアリティ項目「環境への対応」を構成しており、この中で気候変動に関する問題につきましても、サステナビリティ委員会で年2回以上検討を行い取締役会に報告しており、取締役会は必要に応じ議案の審議を行っております。
気候変動に関わる戦略策定のためのリスクの特定・評価につきましては、サステナビリティ委員会で、IPCCやIEA等が公表している2℃シナリオ・4℃シナリオを考慮したそれぞれの世界観を参考に、特に2℃シナリオを中心に当社グループにとってのリスクと機会の検討を行い、基本的な戦略策定作業を終了しております。
気候変動に関するリスク管理につきましては、上記戦略を踏まえ、各部門が気候変動対応を含めた「環境への対応」に関わる課題解決の中でマテリアリティKPIを策定し、他のマテリアリティに関するKPIと併せて社内でPDCAを行い、ISO 事務局から取締役会に報告するほか、サステナビリティ委員会でもモニタリングを行っております。
② 指標について
当社グループではGHGプロトコルスタンダードに基づいて、サプライチェーンを通じたスコープ1・2・3の温室効果ガス排出量を算定しております。2021年度のスコープ1・2排出量の合計は4,783トンとなり、2020年度から89トン減少致しました。当社グループでは従前より電力使用量の削減目標を設定して省エネに取り組んでおり、引き続きスコープ1・2の排出量削減に取り組んでまいります。
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