日本高周波鋼業 【東証スタンダード:5476】「鉄鋼」 へ投稿
企業概要
(1)経営方針
当社グループは、工具鋼、特殊合金の非量産型高級特殊鋼製品、鋳鉄製品及び金型・工具製品の製造販売を通じ、幅広い産業分野(自動車、エレクトロニクス、産業機械、エネルギー、住宅他)へ優れた製品を提供して顧客及び社会の発展に貢献してまいります。
(2)経営環境及び対処すべき課題
当社グループを取り巻く需要環境は経済活動の正常化に伴い改善が進むものと想定される一方、原燃料価格やエネルギーコストの上昇やウクライナ情勢の及ぼす悪影響などが懸念され、不透明な状況が続くものと見込まれております。
こうした状況のもと、当社グループがこれまでと同様に社会に必要とされるために、以下に挙げる「品質」「納期」「コスト」「新製品開発」に関する諸課題に対応してまいります。
また、中長期的には、自動車産業におけるEV(電気自動車)化が進展することが予想され、当社グループを取り巻く市場規模や製品構成は大きく変化していくものと考えられますが、「少量多品種」対応という当社グループの最大の特長をさらに活かすべく、神戸製鋼グループ各社との連携による効率的な生産体制の再構築についても、あるべき姿を検討してまいります。
なお、セグメント別の重点施策は以下のとおりであります。
①特殊鋼部門
ア 高付加価値製品を中心とした販売量の確保
〔工具鋼分野〕
ダイス鋼、平鋼など
〔特殊合金分野〕
マルテンサイト系ステンレス鋼、耐熱鋼など
イ 品質管理体制の強化・品質改善
・テーマ毎に編成したチーム活動による取り組みの継続
・適切な指標管理による不良発生予防
・操業管理の定量化と記録の徹底による操業再現性の向上
・操業実績の定量的解析による品質不良の原因究明と操業改善の継続
・品質安定に重点を置いた操業技術の確立
ウ コスト競争力の強化
・品質管理強化および操業改善による歩留まり・原単位の向上
・省エネ活動の取り組み強化による原単位の向上(電気炉、圧延加熱炉など)
・省力化投資の実施による生産性の向上
エ 技術開発の推進
・「少量多品種」生産の特長を活かした、お客様のニーズに合致する製品群の創出
(EV化・脱炭素化に対応した新規材料、高耐食軸受鋼など)
オ 原料市況、エネルギー価格の変動に応じた販売価格へのタイムリーな転嫁
②鋳鉄部門
ア 最適な物量の確保
・生産性を含めた高採算品種の受注拡大
イ 品質の向上と安定化
・操業管理データの活用による品質解析と改善
ウ 生産性の向上
・製造のネック工程の解消
・鋳仕上工程の機械化
エ 原燃料市況に応じた販売価格へのタイムリーな転嫁
気候変動が社会に与える影響は大きく、当社としても取り組むべき重要な社会問題と捉えています。気候変動がもたらす事業へのリスクと機会について、分析と対応を一層強化し、関連情報の開示を推進していくとともに、2050年の脱炭素社会実現に貢献する取り組みを進めてまいります。
具体的には、日本政府のカーボンニュートラル宣言を受け、当社環境管理委員会でCO2排出削減レベルを考慮し、Scope1・2において「2030年度に46%削減(2013年度比)」「2050年にカーボンニュートラルを目指す」の目標を設定し、取締役会で審議・決定いたしました。
気候変動に関する重要事項は、環境管理委員会にて諸問題・課題の審議を行います。取締役会は環境管理委員会から定期的に報告を受け、重要事項の審議を行います。
また、「KOBELCOの3つの約束と6つの誓い」を念頭に置き、コンプライアンス意識の醸成を図りながら、安全活動、環境保全、防災対策、リスクマネジメント体制の強化を進めます。また、当社グループが持続的に成長を続けていくために、組織の活性化による明るい風土作りや人材確保と育成に注力してまいります。
- 検索
- 業種別業績ランキング