日本金属 【東証スタンダード:5491】「鉄鋼」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、
1.社会との共生、地球環境の保護に努め、社会的責任を果たします。
2.「象の歩む道」には踏み込まず、付加価値の高い製品で社会に貢献します。
3.技術の向上と革新を継続し、品質とサービスで、お客様のマインド・シェアNo.1を目指します。
4.社員の個性を尊重し、自由闊達な風土のもと、活力ある会社を目指します。
以上の経営方針のもと、いかなる環境の変化にも耐え得る個性的な企業体質の構築に努めます。
(2) 経営環境及び対処すべき課題
世界経済は、新型コロナウイルス感染症の流行が和らいだものの、欧州・ロシアや中東地域などで不安定な国際政治情勢が続いていることに加え、原材料・エネルギー・副資材・物流の価格の高止まりなどのインフレ圧力も継続し、不透明な状況が続くことが予想されます。国内経済におきましても、円安基調が続く中、日本銀行のゼロ金利政策の解除によるインフレ局面への転換や2024年問題に起因する物流費や人件費等のコスト上昇といった懸念材料が見込まれます。また、中長期的にも、産業構造の変化や国際競争の激化など、今後も厳しい事業環境が続くものと想定しております。
このような状況の中、引き続き原材料などの諸コスト上昇を反映させた販売価格の是正、徹底したコストダウン、品質向上、生産効率の改善など、全社的な収益改善活動を継続し、業績の向上に努めてまいります。
次期の見通しにつきましては、当連結会計年度において継続した国内サプライチェーン間での自動車部品の在庫調整が進展し、需要の回復が見込まれますが、EV化が加速的に伸長する海外での非EV車の販売不振や、中国経済の成長率鈍化などを背景とする世界経済の停滞予想により、当社グループの事業環境は不透明で厳しい状況が継続すると見込まれます。また、原材料などの諸コストの上昇等を反映させた販売価格の是正につきましても、その価格が反映されるまでのタイミングの遅れなどもあり、業績の本格的な改善は下期にずれ込むものとの予想から、第2四半期(累計)では損失計上となるものの、通期における連結業績の売上高は54,000百万円、営業利益300百万円、経常利益150百万円、親会社株主に帰属する当期純利益100百万円としております。当社グループとしましても、できる限りの対策を取って業績の早期改善に努めてまいります。
なお、当社グループは、第11次経営計画「NIPPON KINZOKU 2030」(10カ年計画)の「新アイテム事業化」と「安定収益基盤構築」をコンセプトとした第2フェーズ(2023年度~2024年度)の最終年度となる第118期を迎えました。「ターゲットアイテム拡大・事業化」と「高収益体質の実現」をコンセプトとした第3フェーズ(2025年度~2029年度)への橋渡しとして重要な一年となります。
『人と地球にやさしい新たな価値を共創するMulti & Hybrid Material企業』をビジョンに掲げ、生活様式や次世代技術が急速に変化していくことが予測される中、「マルチ&ハイブリッドマテリアル(多種多様な素材を活用する)」、「ニアネットシェイプ(最終製品形状に近い複雑な成形加工を実現する)」、「ニアネットパフォーマンス(最終製品に要求される性能を素材・部材で実現する)」をキーワードに、当社の原点である圧延技術と加工技術を極め、新たなニーズに対応する新技術・新製品を主力に事業構造を変革し、競合他社との差別化を図ってまいります。さらに、全てのお客様、取引先並びに当社グループ会社とのリレーションシップを深化させていくことで、さらなる成長を目指してまいります。
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