企業日本調剤東証プライム:3341】「小売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

(1)サステナビリティ基本方針

 私たち日本調剤グループは、サステナビリティを中長期的な企業価値向上に向けた経営戦略の重要事項と認識しています。あらゆるステークホルダーとの対話・協働のもと、人権を尊重し、環境保全に配慮した公正で透明性の高い経営基盤を構築します。そして、事業活動を通じて医療・ヘルスケア分野における社会課題の解決に取組み、社会の持続可能性を追求していきます。

(2)サステナビリティの取組み

 当社グループは、持続可能な社会への貢献と継続的な企業価値の向上を果たしていくためにマテリアリティを特定し、経営戦略とサステナビリティを紐づけ実効性の高い取り組みを進めています。マテリアリティの特定にあたり、組織横断での議論のもと、当社の事業活動とSDGsの17のゴール及びこれに紐づく169のターゲットを照らし合わせ、関係性や関連性の深さを検討し協議を重ねるとともに、外部有識者の視点も加えて評価を行いました。

 また、気候変動問題への対応をサステナビリティ経営の重要事項と認識し、取組みを進めており、金融安定理事会(FSB)による「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」による提言に賛同しています。当社では気候変動に関する情報開示にあたり、TCFD提言の推奨する4つの開示項目(ガバナンス、戦略、リスク管理、指標及び目標)に沿って開示を行っています。

 なお、将来に関する事項につきましては、2023年6月時点で当社が認識している情報を元に取締役会及びサステナビリティ委員会で前提条件を設定した上で合理的な根拠に基づく適切な検討を経たものであります。今後の外部環境の変化、内部環境の変化により前提条件にずれが生じた場合、情報開示の見直しを行う可能性があります。

(3)ガバナンス

 当社グループは、サステナビリティ基本方針にのっとり、経営戦略にサステナビリティを取り込んでいます。サステナビリティにおける重要事項の決定は取締役会が行い、取締役会の直属の機関としてサステナビリティ委員会を設置しています。代表取締役社長が委員長を務める本委員会は、原則として1事業年度に2回以上開催し、特定したマテリアリティ(重要課題)に対する取組みの進捗の統括と評価、事業戦略への落とし込み、国際的なガイドラインの遵守、参画の協議などを行い、適宜、取締役会に報告する体制をとっています。サステナビリティの取組みは責任部門を明確にし、各部門が進めています。サステナビリティ課題に対する執行機能はサステナビリティ統括室が担い、各部門と連携しながら着実に取組みを進める体制を構築しています。

 また、気候関連課題をサステナビリティ経営における重要課題であると認識し、取締役会の直属の機関であるサステナビリティ委員会により気候変動問題に対する取組みを協議しています。

 サステナビリティ推進体制


(4)戦略

①全社戦略

 当社グループは、事業活動とSDGsの17のゴール・169のターゲットとの紐づけを行い、社会における重要課題と当社の事業活動における重要課題の両面から検討を行い、6つの重要課題グループに大別される21のマテリアリティを特定しています。特定したマテリアリティは、ステークホルダー視点の優先度と経営視点の優先度の2軸で評価を行い、マテリアリティマップを作製した上で優先度の高いマテリアリティを開示しています。重要課題グループは、医療サービスを提供する企業として事業を通じた社会課題の解決を目指す「A.医療のクオリティとアクセシビリティ」、「B.医薬品の品質と安定供給」、「C.医療機関の人的課題の解消」、持続的な経営基盤を確立するための「D.カーボンニュートラル・サーキュラーエコノミーへの寄与」、「E.多様な人材の育成と活躍」、「F.社会的責任を果たすためのガバナンス強化」としています。「A.医療のクオリティとアクセシビリティ」は調剤薬局事業におけるマテリアリティであり、効率的かつ質の高い医療サービスの提供に貢献するものです。「B.医薬品の品質と安定供給」は医薬品製造事業におけるマテリアリティであり、医薬品の安定供給の側面から医療に貢献するものです。「C.医療機関の人的課題の解消」は医療従事者派遣・紹介事業のマテリアリティであり、医療人材の供給という人的側面から医療に貢献するものです。「D.カーボンニュートラル・サーキュラーエコノミーへの寄与」は気候変動課題への対応や循環型社会の構築に貢献するものです。「E.多様な人材の育成と活躍」は会社の重要な経営資源である人的資本への投資を行い、従業員価値を高めることで持続的な企業の成長に貢献するものです。「F.社会的責任を果たすためのガバナンス強化」はガバナンス、コンプライアンス、リスク管理など社会的責任を果たすためのものです。それぞれの重要課題グループに含まれるマテリアリティは重要な取組み・KPIを設定しており、グループ全体で重要課題への対応を進めるための戦略や施策として位置付けています。

(日本調剤グループ マテリアリティ)

重要課題グループ

該当する事業

A.医療のクオリティとアクセシビリティ

調剤薬局事業

B.医薬品の品質と安定供給

医薬品製造販売事業

C.医療機関の人的課題の解消

医療従事者派遣・紹介事業

D.カーボンニュートラル・サーキュラーエコノミーへの寄与

日本調剤グループ

E.多様な人材の育成と活躍

F.社会的責任を果たすためのガバナンス強化

A.医療のクオリティとアクセシビリティ

No.

マテリアリティ

1

薬局機能の強化(高度医療や地域医療への対応)による患者さまの薬物治療効果の向上

2

未病・予防など地域の健康をサポートする薬局機能の拡張

3

薬局における医薬品使用の適正化による社会保障への貢献

4

地域の医療・福祉インフラとしての薬局の持続的な運営、災害・パンデミック等への対応

5

薬局における医療安全の確保

6

DX によるオンライン医療推進と新規ビジネス創出

7

医療発展に貢献する調査 ・ 研究発表

B.医薬品の品質と安定供給

No.

マテリアリティ

8

高品質で安全性の高い医薬品の研究開発・製造

9

医薬品の安定供給

C.医療機関の人的課題の解消

No.

マテリアリティ

10

良質な医療サービスの提供に向けた人的側面からの支援

11

産業医紹介によるメンタルヘルスを含む健康と労働衛生の支援

D.カーボンニュートラル・サーキュラーエコノミーへの寄与

No.

マテリアリティ

12

薬局と工場をはじめとした廃棄物の削減と資源利用の効率化

13

エネルギー利用の効率化と再生可能エネルギー利用によるCO2削減

14

環境・社会配慮と透明性に優れたサプライチェーンの構築

E.多様な人材の育成と活躍

No.

マテリアリティ

15

会社の成長を支える人材の確保と、従業員の成長を促す人事制度の整備

16

人権尊重と女性活躍 ・ ダイバーシティの推進

17

従業員の健康と働きがいを増進する職場環境の確立

F.社会的責任を果たすためのガバナンス強化

No.

マテリアリティ

18

難病や障害などの医療福祉領域への支援

19

コーポレート ・ ガバナンスの持続的な強化と透明性の高い情報開示

20

コンプライアンスの持続的な強化と腐敗防止

21

リスクの適正な評価と対応による機会創出

 取組み・KPI、貢献するSDGsの詳細は当社ウェブサイト「特定したマテリアリティ」をご参照ください。

https://www.nicho.co.jp/corporate/sustainability/materiality/

②気候変動

 当社グループは、気候変動が事業経営に及ぼす影響を認識するにあたり、IPCCやIEAが発表している長期的な仮説やシナリオを参照し、物理的及び副次的なリスクと機会の特定、またその影響度合いと対応策の評価・考察を行っています。具体的には、IPCCやIEAが想定する複数の将来予測シナリオを参考に、産業革命期の世界平均気温と比較して2100年頃までに平均気温が4℃上昇し、物理的被害が最大化することを想定した世界を4℃シナリオ、脱炭素化への取り組みによって2050年のカーボンニュートラルが達成され2度未満の上昇に抑制された世界を1.5℃シナリオとして設定し、二つの将来世界を想定し分析をしています。

 なお、シナリオ分析の実施は、2022年度時点で当社が認識している情報を元に前提条件を設定した上で判断し情報開示を行なっております。今後の外部環境の変化、内部環境の変化により前提条件のずれが生じた場合、情報開示の見直しを行う可能性があります。

 参考シナリオ



③人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関する方針

 当社グループ理念にある私たちの使命である「すべての人の『生きる』に向き合う」を、社員全員が理解し共感して日々の仕事にあたることが出来、常に誠実さと顧客視点を持ち、医療課題の解決に挑戦する人材で溢れた会社を目指しています。そのためには、ひとりひとりを尊重し、個性や多様性に基づき、それぞれが成し遂げたいことを描き、その実現に向け自律的に学び成長する社員の育成と、それを協調して成し遂げる風土を創出することが重要であると考えています。

 具体的な取り組みは、以下を段階的に進めてまいります。

・社員が安全かつ安心して仕事に取り組める職場環境を整備する

・理念浸透、社員の自律、業務達成のキーは職場の上長であることから、上長が社員育成や働きがいのある職場をつくるための仕組を構築する

・社員ひとりひとりが自らの能力を高め、その能力を発揮でき、自らのキャリアを描けることで、職場・会社が自己実現の場となるようにする

(人材の育成)

 当社グループの主要事業である調剤薬局事業は医療従事者としての使命を果たすべく、患者さま視点と専門性を高めることが求められており、その両輪を基本に人材育成に取り組んでいます。加えて、全国に多店舗展開し組織も拡大していることから、組織マネジメントを行う人材の強化と、それを担う次世代人材の育成を継続して行っていくことも重要な方針としています。具体的な育成の仕方としては、会社は各種研修やキャリアに関するプログラムを提供することに加え、業務の経験を通じての成長も大きな位置を占めると考えています。個々のキャリア志向の多様性を活かした自律的なキャリアプランの作成、多様な意見を交わすなかで業務改善やリーダーシップを高めることなどを積極的に実行してまいります。

(社内環境整備)

 グループ理念の実現には、多様な考え方を持った社員が、それぞれに応じた役割を果たすことが重要であると考えます。ダイバーシティーは広範囲にわたることから、始めに年齢、性別、障がいに関わらず、それぞれの役割を果たすための取り組みを行います。そのためのベースとして、社員の肉体的・精神的健康を高めることを第一とし、個人の健康へのサポート、シフト勤務、有給休暇の取得促進、規制緩和なども踏まえ働く場所の拡大などを通じて、多様で柔軟な働き方が出来る職場環境をつくる方針です。

 具体的には以下を整備してまいります。

・社員のエンゲージメントレベルの把握

 中長期的な組織力の向上と社員の成長を目指し、社員のエンゲージメントレベルを定期的に把握しています。エンゲージメントを高めるためにも会社はロイヤルティの項目を意識し、会社として理念の浸透、経営層との対話機会の設置、人事制度の見直しなどを進めています。

・社内公募の実施

 社員の異動や退職、新設のポジションの発生に際し、社内人材の活用が適している場合には、定期的に実施する社内公募で補充をし、社員が自律的にキャリアを形成できる機会を提供しています。

・健康経営への投資とウェルビーイング視点

 社員の健康は、リスクマネジメントに加え、個人と組織の生産性向上のための重要な基礎的な要件であり、さらに個人と組織の健康的な状態の持続が、グループ理念の実現に繋がると考え、健康経営への投資を戦略的かつ計画的に取り組んでおります。あわせて、社員だけでなく家族も含めたサポートも大切であり、病気、育児、介護と仕事の両立に関しては制度を充実することと、周囲の関わる人たちの理解も深めることの両面から環境整備に取り組んでいます。

・リモートワークへの対応・活用

 コロナ禍を契機にリモートワークや、社内申請・決済のデジタル化を推進しています。コロナ収束後においても生産性の面から継続して取り組んでおりますが、対面でのコミュニケーションの大切さも重要視しており、バランスよく実行していくことが大切と考えています。また、当社の主要ビジネスは店舗での調剤業務でありますが、近年のオンラインの規制緩和にあわせて、店舗社員のリモート勤務についても対応していく考えです。

(5)リスク管理

①サステナビリティ関連リスク

 気候変動関連リスクを含むサステナビリティに関連するリスクについては、サステナビリティ委員会が特定・評価しており、特定したリスクについては、当社グループ全体の総合的なリスク分析・管理を行うリスク管理委員会に報告し、当社グループ全体のリスクと比較して重要性を評価のうえ、対応するリスクの優先順位を決定しています。優先順位の高いリスクについてはサステナビリティ委員会で対応を検討し、取締役会へ報告しており、取締役会での審議の後、取締役会の指示のもと、サステナビリティ委員会と各部門が連携して個別リスクへの対応を進める体制となっています。

 サステナビリティ関連リスクのリスク管理体制


②気候変動

 設定した各シナリオに基づいた分析結果として、1.5℃シナリオでは、政府による積極的な気候変動対策の実施が予想され、炭素税・排出権取引などの新たな規制の導入やリサイクル法などの現行の規制の厳格化、電力価格高騰の影響を受け、当社事業における操業コストの増加が想定されます。他方で投資家や顧客のサステナブル思考の高まりや市場ニーズ変化への適正な対応は、当社の企業ブランド・イメージアップ戦略とその発信に繋がる機会となり得ます。4℃シナリオでは、温暖化の進行に伴う気温上昇や感染症の増加、洪水や高潮をはじめとする自然災害の激甚化により、直接的被害の拡大や操業停止など、当社事業や物流への影響が懸念されます。こうした異常気象に起因した物理的リスクは、想定した双方のシナリオと共に当社事業への被害の拡大を確認しており、調達・操業・販売のすべての段階において対策を検討していくことが必要であると認識しています。一方で、酷暑や急激な気象状況の変化など消費者の外出意欲を阻害する影響については、当社の各種オンラインサービスが、新たなニーズにも対応した医薬品の供給インフラとして活用される可能性があることを評価しています。また当社事業全体を通した社会貢献の可能性としても、気温上昇や大雨・洪水による衛生環境の悪化など、様々な要因による動物媒介性感染症の拡大や健康被害の増加が想定されるため、そのような状況下でも適切にお客様へ医薬品が供給されるよう、インフラ整備を通した社会貢献が可能であると認識しています。

③リスクと機会

 主となるリスク・機会における影響と対応

 大:売上総利益に±1%以上の影響がある、もしくは財務的影響が大きいと想定されるもの

 中:財務的影響はあるが、軽微なもの

 小:影響が無いもの/極小のもの

移行リスク:カーボンプライシング

想定される

影響

炭素税・排出権取引制度等の導入による事業運営コストの増加

シナリオ別の財務影響予測

4℃

1.5℃

対応策

CO2排出量を指標とした削減目標の設定とモニタリングを行います。医薬品製造販売事業では、日本ジェネリックのつくば2工場と1研究所において、ガス使用の全量をカーボンニュートラルLNGへ切り替えました。またすでに一部で導入を進めている再生可能エネルギーの導入をさらに進めていきます。

移行リスク:エネルギーコストの変化

想定される

影響

再エネシフトをはじめとしたエネルギーミックス電力需給バランスの変化と、それによる電力価格の高騰

シナリオ別の財務影響予測

4℃

1.5℃

対応策

すでに医薬品製造販売事業の日本ジェネリックつくば第二工場や長生堂製薬本社第二工場で、自家消費型太陽光発電設備を導入するなど、環境配慮型エネルギーへの転換を進めており、今後も再生可能エネルギーによる発電能力の増強を検討します。

調剤薬局事業では、店舗内の省電力化を優先して進めます。すでに新規開局店舗を中心にLED化を進めており、今後は既存店においても段階的にLED化を進めます。加えて再生可能エネルギーの導入も検討していきます。

移行リスク:原材料価格の変化

想定される

影響

プラスチックを使用するブリスター包装材などの、規制や需給バランスの変化に伴う価格高騰

石油燃料の需給バランス変化に伴う輸送コストの高騰

シナリオ別の財務影響予測

4℃

1.5℃

対応策

すでに薬局店舗で扱うビニール袋はすべてバイオマス素材へ切り替えを行い、また来局者さまにエコバッグの使用を推奨するなど対応を図っています。今後はプラスチック規制の状況を注視しながら、医療安全を第一に考えさらなる対応策を検討していきます。

サプライチェーンの最適化に向けて取引先企業との協業・エンゲージメント活動を推進していきます。

※着手例:医薬品配送回数の削減実証実験

物理リスク:感染症の拡大

想定される

影響

気温上昇や大雨・洪水による動物媒介性感染症の増加などに起因した感染症の増加。それらに伴う受診控えに起因する損失の発生

シナリオ別の財務影響予測

4℃

1.5℃

対応策

オンライン服薬指導サービスをはじめとしたオンラインサービスを提供しており、オンラインでの服薬指導や医薬品の配送など、患者さまが店舗を介さずに医療を享受できるインフラ構築を強固にしていきます。また店舗運営について、新型コロナウイルスによるパンデミックの経験を生かし、感染症の影響下でも事業継続可能な体制の汎用化を図っていきます。

物理リスク:異常気象災害の激甚化

想定される

影響

洪水・高潮をはじめとした直接的な拠点の被災や物流網の寸断による、対応コストや営業停止による損失の発生

シナリオ別の財務影響予測

4℃

1.5℃

対応策

災害時に備えたBCP計画の策定をしています。また水害リスクの高い店舗や拠点に止水版の設置や土嚢の準備を始めとした水害対策を施しています。今後は拠点ごとの水害リスクを適宜見直し、対応策を充実させていきます。

オンライン服薬指導サービをはじめとしたオンラインサービスを提供しており、オンラインでの服薬指導や医薬品の配送など、患者さまが店舗を介さずに医療を享受できるインフラ構築を強固にしていきます。

機会:感染症の拡大

想定される

影響

気温上昇や大雨・洪水による動物媒介性感染症の増加などに起因した感染症の増加に伴う医薬品の需要増加

シナリオ別の財務影響予測

4℃

1.5℃

対応策

新型コロナウイルスの影響により、非接触で服薬指導から医薬品のお渡しを完結できるオンライン服薬指導サービスの提供が拡大してきました。今後もオンラインサービスの利便性を高め、新たな感染症が顕在化した際も、継続的に高品質な医療サービスが提供できる体制を強化していきます。

機会:企業イメージへの影響

想定される

影響

気候変動対応を含む環境配慮の取り組みの如何による企業選好への影響

シナリオ別の財務影響予測

4℃

1.5℃

対応策

バイオマス素材ビニール袋の全店舗導入やエコバック利用の推奨活動などを通して、気候変動対応に積極的に取り組むイメージ醸成を図ります。

(6)指標及び目標

①気候変動

 当社グループでは、これまでにも自社の環境関連の取り組みを測る指標として、調剤薬局事業における残薬削減金額や、医薬品製造販売事業におけるCO2排出量、都市ガス・電力の使用量の削減率についてモニタリングを実施してまいりました。2020年10月の日本国におけるカーボンニュートラルへのコミットの表明やCOP26における国際的な1.5℃シナリオの実現に向けた合意を踏まえ、新たな指標として当社の事業活動全範囲を対象とした温室効果ガスの排出量のモニタリングを開始しています。今後は国際的な削減目標に準拠し、2050年のカーボンニュートラルの達成を見据え取り組み進めています。

 当社のCO2排出量

 

単位

2020年度

2021年度

2022年度

Scope1

t-CO2

6,011

5,766

5,454

Scope2

t-CO2

32,782

35,205

31,612

合計

t-CO2

38,793

40,971

37,066

 当社のCO2排出量の内訳(2022年度)

 

単位

2020年度

2021年度

2022年度

Scope1

%

15

14

15

Scope2

%

85

86

85

 当社の温室効果ガス削減目標

・ 2030年

 調剤薬局事業 1店舗あたりのCO2排出量 30%減 (2020年度比)

 医薬品製造販売事業 生産錠数1億錠あたりのCO2排出量 30%減(2020年度比)

・ 2050年

 カーボンニュートラルの実現(CO2排出量実質ゼロ)

②人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標

 当社グループは、上記「(4)戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。

 なお、以下の目標及び実績は日本調剤株式会社のみ開示しています。

 ダイバーシティ

指標

目標

実績(当連結会計年度)

管理職に占める女性労働者の割合

2026年4月までに13.0%以上

10.8%

育休からの復職率

2024年3月までに100.0%

100.0%

障害者雇用率

2028年6月までに2.7%

2.33%

(注)1. 管理職とは課長級以上。

   2. 障害者雇用率は法定雇用率を使用。

 働きやすい職場環境

指標

目標

実績(当連結会計年度)

従業員エンゲージメントスコア

2031年3月までに4.00

3.40

社員の3年定着率

2026年3月までに75.0%

69.9%

(注)1. エンゲージメントスコアは、会社へのロイヤルティを5.00点満点で集計した値。

   2. 社員の3年定着率は、入社次年度から当連結会計年度末までの3年間における在籍者の割合。

 職場安全

指標

目標

実績(当連結会計年度)

二次検査受診率

2031年3月までに100.0%

27.4%

休務を要する労災発生件数

2026年3月までに0件

4件

復職後の再休職率

2026年3月までに5.0%未満

8.2%

(注)1. 二次検査受診率は、当社基準の対象者のうち医療機関受診または社内医療職員の指導を受けた割合。

      2. 求職者のべ件数に対する復職後6か月以内の再求職者の割合

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