日本製鋼所 【東証プライム:5631】「機械」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ全般に関する事項
当社は、1907年創業以来の“鋼”、戦後から着手した“プラスチック”、近年では窒化ガリウム(GaN)などの“結晶”と、創業から100年を超える長きにわたり、一貫して「素材を革新」することにより社会課題を解決し続けてきました。これが当社グループの存在意義であると考え、“「Material Revolution®」の力で世界を持続可能で豊かにする。”というパーパスを掲げています。さらに、パーパスを実現するために優先的に取り組むべきテーマとして、6つのマテリアリティを特定しました。これらを当社グループの事業活動を行う際の判断の軸・解決すべき課題と位置づけて事業を展開することで社会価値を創出していきます。加えて、当社グループは「社会課題を解決する産業機械と新素材の開発・実装を通じて全てのステークホルダーに貢献する。」ことをビジョンとして掲げています。これを将来に向けて実現し続けるべく企業戦略・事業戦略を定め、日々の事業活動に落とし込むことで、当社グループの企業価値につなげていきます。この社会価値の創出と持続的な企業価値の向上とを同時に実現することが、当社グループにとってのサステナビリティです。更に当社グループがサステナビリティを実現するにあたっては、そこに属する全ての者がグループ企業行動基準に基づき、高い倫理観をもって行動していきます。
① ガバナンス
サステナビリティの推進活動は、2021年4月に設立した、ESG推進担当取締役を委員長とする“ESG推進委員会”が行っています。気候変動に関わる戦略の検討のほか、ESGに関連する各種議題の協議も行われています。取締役会はESG推進委員会の活動に関する報告を受け、これを審議するなど、適切に監督を実施しています。なお、当社はESG活動を全社的に推進する専属組織として“ESG推進室”を2022年4月に新設しました。当社グループの気候変動対応やESGに関わる活動に関しては、ESG推進室が事務局となるESG推進委員会が中心となって、本社部門、事業部、製作所、グループ会社が連携しながらこれを推進しています。
② 戦略・リスク管理
当社はパーパスを実現し、世界を持続可能で豊かにするために、「事業を通じた価値創造と社会課題の解決」と「持続的成長に向けた経営基盤の強化」という2つの視点から、6つのマテリアリティ(重要課題)を特定しました。当社グループにおいては、特定したマテリアリティの重要性・リスク・機会を認識した上で、課題解決に向けた実行力ある経営、事業活動に取り組んでいきます。
表1:マテリアリティ
(2)気候変動への対応
気候変動は地球環境や社会・経済に対して大きな影響を与える一方、長期的で不確実性の高い問題です。当社は、気候変動を経営上の重要な課題の一つと捉えており、2022年6月にTCFD※に賛同を表明いたしました。当社グループは気候変動に係るリスク及び収益機会が自社の事業活動や収益などに与える影響について分析・検討し、TCFD開示フレームワークに沿った情報開示に取り組んでいます。
詳細報告はホームページをご参照ください。なお、今夏以降に記載の更新を予定しております。
https://www.jsw.co.jp/ja/sustainability/environment/climatechange.html
※TCFD:金融安定理事会(FSB)により設置された気候関連財務情報開示タスクフォース
(3)人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針
① 戦略
当社グループが持続的な企業価値の向上と、社会価値の創出を同時に実現していくためには、“「Material Revolution®」の力で世界を持続可能で豊かにする。”というパーパスの体現に向け、コア・コンピタンス強化に資する現業部門も含めた技術人材、そして当社が提供する価値を世界に広めるための経営戦略を支えるコーポレート人材の獲得・育成がまずは重要となります。加えて、これらの人材にとどまらず当社従業員が広くグローバルで活躍できるよう、それに向けた教育機会の充実も必要です。
そこで、当社グループの人材構成と、エンゲージメントサーベイで把握した組織状態を踏まえた上で、当社グループが目指す姿の実現に貢献する多様な人材の「獲得」「育成」に向けた施策を、取締役会での審議を経て中期人事計画として策定し実行してまいります。計画の進捗状況については、経営層が定期的にモニタリングするとともに、経営環境の変化に応じて適宜修正を加えてまいります。
特に「育成」に関する施策は、階層別での研修をベースとしつつも、社員各々のニーズや特徴を踏まえた教育コンテンツを充実させるとともに、若手ハイパフォーマーの早期育成を狙った選抜型研修や、成長意欲の高い社員が自ら積極的に学ぶことができる環境の整備に注力してまいります。
従業員の多様性確保に関しましては、女性・シニア・障がい者・経験者採用の方々といった多様な人材が活躍することによって、様々な考え方やアイデアを新たな付加価値につなげることが、経営戦略実行に必要と認識しております。
そのため、優秀な人材については性別・国籍を問わず積極的に中核人材へ登用してまいります。多様な人材の採用についても積極的に取り組んでおり、現時点では少数にとどまる女性及び外国人の従業員数を増やすことで、結果として管理職への登用人数も拡大させていきます。
加えて、当社では全ての社員が存分に安心して働けるようワーク・ライフ・バランスの実現と働きやすさ向上に向けた人事諸制度の策定を進めるとともに、制度を利用しやすい環境整備にも注力し、育児・介護と仕事の両立を支援しております。
今後は当社グループでの人材の多様性による付加価値創出のため、D&I推進に向けた従業員の意識改革を促す教育活動を、広く継続的に実施してまいります。
② 多様性の確保に向けた主な指標及び目標
当社グループでは、上記「① 戦略」において記載した、従業員の多様性確保を含む社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。
指標 | 2022年度実績 | 2028年度目標 |
総合職新卒女性採用比率 | 15.6% | 20% |
障がい者雇用率 | 2.46%(2022年6月1日時点) | 法定雇用率達成 |
男性従業員の育児休業取得率 | 40.3% | 60.0% |
※連結グループにおける記載が困難であるため、指標の実績及び目標は、提出会社のものを記載しております。
※総合職新卒女性採用比率は、対象事業年度中に採用内定し次年度4月1日に入社した人数比率となります。
- 検索
- 業種別業績ランキング