日本管財ホールディングス 【東証プライム:9347】「サービス業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「快適な都市・生活環境を創造するプロパティマネジメント会社」として、「継続した成長により社会貢献する会社」を目指し、「個性豊かな会社」にすることを経営方針に掲げ、常に顧客サイドでの観点に立ち、良質なサービスの提供を行うことを基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、常に事業効率向上と株主価値を高めるための資本効率の向上を目指し、自己資本当期純利益率10%以上、総資産経常利益率10%以上を維持することを経営目標としております。具体的には経常利益率を向上させるため、部門別に徹底した合理化を図り契約単位ごとの原価低減に努め、部門別独立採算制度により社員一人一人が常に利益を意識した活動を行っております。今後も引き続き目標達成に向けて諸施策を実施し、業績及び株主価値の向上を図ってまいりたいと存じます。
(3) 中期的な会社の経営戦略
企業グループ間の連携強化を図るとともに、今後の業容拡大に備えた競争力の強化と企業体質の改善を図るべく、次の重点施策を掲げ推進しております。
① 新規営業充実のための体制強化を図り、都市開発プロジェクトへの積極的な参加、PFI事業や公共施設マネジメント事業への参加、周辺分野からの新規事業の開拓に努める。
② 国内外で当社グループに関連する企業へのM&Aを積極的に推進する。
③ グループノウハウを海外グループ会社に横展開することによるサービスの品質向上と事業の効率化を図る。
④ 外部と内部の双方へのIT技術のアプローチ、デジタルとアナログの融合をもってお客様への最適なサービスを実現する。
(4) 経営環境及び対処すべき課題
今後の見通しにつきましては、ウクライナ及びパレスチナ情勢や円安基調によるエネルギーコスト及び原材料価格の上昇並びに為替変動リスクにより、先行きは不透明な状況が続くものと予想されます。
当社グループのセグメントごとの経営環境及び対処すべき課題は次のとおりであります。
(建物管理運営事業)
主たる業務であるビル管理業務及び保安警備の建物管理運営事業につきましては、テレワークやサテライトオフィスなど様々な勤務形態が定着し始めたことにより、都市部のオフィスや商業ビルの空室率は、依然として高止まりしております。また、原材料価格の高騰や人件費の上昇による取引先企業のコスト削減意識は更に高まり、他社との競合も含め、市場環境は厳しい状況で推移するものと予想されます。このような状況のもと、当社グループといたしましては、サービス品質の継続的な改善に努め、付加価値の高い提案を積極的に行うことにより、お客様満足度と収益性の向上を図ってまいります。また、企画提案力を主軸に据え、PFI事業や公共施設マネジメント事業など一層の業容拡大を図ってまいります。
(住宅管理運営事業)
マンション及び公営住宅の管理を主体とする住宅管理運営事業につきましては、労働人口の減少による人手不足の影響で人材確保が困難な状況が続き、様々な経営上におけるコスト増加の影響もあり、小規模事業者や兼業業者の事業撤退も出てくると予想されます。このような状況のもと、当社グループといたしましては、顧客との共存共栄を図り、お互いをパートナーとしての関係を構築した上で、グループ全体のノウハウを活かした安定的かつ良質なサービスを提供することで、売上・利益の拡大を図ってまいります。また、非常時における事業継続計画を策定することにより危機対応能力を高め、お客様の安心・安全の確保に努めてまいります。
(環境施設管理事業)
上下水道処理施設等の生活環境全般にかかる公共施設管理を主体とする環境施設管理事業につきましては、主要な取引先である地方自治体の財政は、引き続き厳しい状況で推移されることが予想され、民間ノウハウの活用余地が大きく、潜在的に大きな市場であると捉えております。このような状況のもと、当社グループといたしましては、既存契約の業務を安定的に行いながら、国が推進するウォーターPPPなどの新しい契約形態にも対応し業容を拡大することに加え、原価率の高い案件の見直しや業務の効率化により、売上・利益の拡大を図ってまいります。また、顧客満足度調査を継続して実施し、PDCAによる業務改善を徹底することにより、お客様の声を反映した良質なサービスの提供に努めてまいります。
(不動産ファンドマネジメント事業)
不動産ファンドの組成・資産運用を行うアセットマネジメント及び匿名組合への出資を主体とする不動産ファンドマネジメント事業につきましては、アメリカのオフィス悲観論などが日本の市況にもネガティブな作用をもたらし、不動産投資の難易度は高まり、目利きが一層重要となるとともに、資産価値を高める運用がより厳しく求められていく状況となっております。このような状況のもと、当社グループといたしましては、不動産市場の変化に対応するため、高リスク・低採算物件の分析、改善計画の策定、人員配置の見直し等の利益率の改善と稼働率維持を考えた運用と長期的な視野に立った投資を行い、当社グループの強みである建物管理、不動産運営のノウハウを活かした事業展開を図ってまいります。
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