企業日本ライフライン東証プライム:7575】「卸売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社は、「最新最適な医療機器を通じて健康社会の実現に貢献する」という経営理念に基づき、患者様のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)向上に寄与することを目指し、医療現場のニーズを的確かつ迅速に反映した高品質・高付加価値な自社製品の開発に取り組んでおります。

 商社とメーカーの機能を併せ持つ当社のビジネスモデルの特長を活かし、複眼的な視野から国内外の最新の治療動向を把握することで、製品開発の可能性について広範囲に探索を行っております。また、当社は、心臓血管領域を中心とした治療領域において、先端的な研究を行っている国内外の大学や企業とのネットワークを活かして共同開発を行うことにより、新規性が高い製品の開発に取り組んでおります。

 当社の研究開発活動は、メディカル・テクノロジー・パーク(埼玉県戸田市)と市原ファクトリー(千葉県市原市)の2拠点で行っております。それぞれ研究開発部門と製造部門が同一拠点内に設置されているメリットを活かして緊密に連携することにより、量産体制の円滑な立ち上げや製造原価の低減を実現しております。

 当社は、2023年5月に公表した中期経営計画において、長期的に自社製品比率55~65%程度を目指すべき水準と設定しております。当社創業以来の主力事業である心臓血管領域において、製品のさらなる拡充を図るとともに、これまで培ってきた心臓血管用のカテーテルやステントに関する技術を、消化器領域や他の治療領域の製品に応用することで、独自性と高い競争力を持った製品の開発に注力しております。

 以上により、当連結会計年度においては、2,366百万円の研究開発費を計上いたしました。品目区分別の研究開発活動につきましては、次のとおりであります。

(EP/アブレーション)

 カテーテル用シャフトに関して、独自の技術構造と機能を持った高機能シャフトを低コストで内製化できていることが当社の強みであり、これらの強みを活かして不整脈の検査や治療に用いる高付加価値のディスポーザブルカテーテルの開発に取り組んでおります。また、そのカテーテルと組み合わせて用いるジェネレータ装置およびモニタリング装置についても、開発を推進しております。

 主力製品である心腔内除細動カテーテル「BeeAT(ビート)」については、臨床現場からの要望が高かった内腔付きモデルや下大静脈アプローチ対応モデル等、新たなラインナップを拡充しました。次世代の心臓アブレーション技術であるPFA(パルス電界アブレーション)については、他社との共同開発を進めております。

(心血管関連)

 大動脈疾患の治療に用いるコア自社製品であるオープンステントグラフトや人工血管等を中心に、医療現場のニーズにきめ細かく応えるため、製品ラインナップのさらなる拡充に取り組んでおります。

2024年3月期には、オープンステントグラフトの新たなラインナップとして、「Frozenix Partial ET(フローゼニクス・パーシャルイーティー)」を上市しました。「Frozenix Partial ET」は、従来品の特長を継承しつつ、ステントワイヤー径を変更したことで、ステントグラフトの留置に起因する合併症を軽減する効果が期待できます。また、追加治療が必要となるケースに備え、手技が容易となるような独自の製品デザインが取り入れられています。本製品の導入により、オープンステントグラフトの新たな市場を開拓し、さらなる普及を目指します。

(消化器)

 大腸用および胃十二指腸用のステントにおいては、「JENTLLY(ジェントリー)」シリーズの投入に注力しております。国内メーカーならではの臨床現場との距離感の近さを活かし、日本の医師と共同で開発を行うとともに、上市後も医療現場から寄せられる意見をもとに、拡張力の最適化やデリバリーシステムの操作性改良等、改善を継続しております。

 胆膵関連デバイスにおいては、胆道鏡および乳頭拡張バルーンに関して国内臨床評価で確認された課題点に対する製品改良に継続して取り組んでおり、2025年3月期中に上市する予定です。

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