企業兼大株主日本ケアサプライ東証スタンダード:2393】「サービス業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、創立以来受け継いできた「品質第一」、「誠実第一」の理念のもと、介護保険制度の対象となる福祉用具を地域の福祉用具貸与事業者にレンタル、又は、販売する「福祉用具サービス」を中心に事業活動の一層の拡大を図りつつ、高齢者やそのご家族への生活支援に繋がる「高齢者生活支援サービス」を数多く展開し、事業基盤の更なる拡大を図り、高齢者生活支援企業として社会に貢献できる企業となる事を目指してまいります。

(2)経営戦略等

 当社グループの中期的な経営戦略としては、従前の福祉用具レンタル・販売に加え、高齢者やそのご家族の生活支援につながる事業への取組拡大を推進しております。当社グループは、事業領域の拡大を図ると共に、実効性の高いコーポレート・ガバナンス体制の整備・強化を推進し、持続的な成長と中長期的な企業価値の更なる向上を目指してまいります。

 これらを踏まえ、当社グループが2022年1月に公表した中期経営計画で掲げたとおり、「健康長寿社会への貢献」の社是のもと、コアビジネスである福祉用具レンタル卸とともに、第二の収益の柱とすべく取り組んでいる高齢者生活支援サービスにおいて、団塊世代向けの介護需要の拡大や、在宅高齢者が安心して豊かな生活を送るための生活支援サービスの充実、介護現場のデジタル化による業務効率など、今後予測される様々な社会の課題に的確に対応してまいります。

(3)経営環境

 わが国の高齢者人口は、「団塊の世代」が後期高齢者である75歳以上となり増加する一方、少子化の進展による生産年齢人口の減少とともに人材獲得競争の激化も加わり、介護現場の労働力不足は今まで以上に深刻となっております。また、物価上昇の影響も相俟って、介護現場の生産性向上は喫緊の課題となっております。一方で、介護保険制度では2024年度の改正が行われ、福祉用具貸与では一部の貸与品目・種類を対象とした貸与と販売の選択制が導入されました。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

2023年度は中期経営計画の2年目として主要な目標として掲げた①福祉用具サービスにおけるレンタル卸を支えるサービス力の強化、②高齢者生活支援サービスは第二の収益の柱を目指した取引拡大、③人材価値向上に向けた各種施策、④持続的成長と企業価値向上に資するガバナンス体制の構築に向けて引き続き推進してまいりました。

2024年度の当社グループは中期経営計画の最終年度として、社是である「健康長寿社会への貢献」のもと、上記に掲げた各種課題に継続して取り組んでまいります。

 福祉用具サービスにおけるレンタル卸におきましては、一部の貸与品目・種類を対象とした貸与と販売の選択制の導入による影響は不透明な部分はありますが、介護給付費の増加率を上回る売上拡大を目指し、これを支えるレンタル資産の積極購入を進めるとともに、資産の効率的な運用を継続してまいります。また、販売におきましては、各種ネットワークを活用し、介護施設に向けた取り組みの強化を図ることで取引拡大を目指してまいります。拠点展開につきましても、都市部を中心に既存営業所の大型化や移転等の開発を継続してまいります。物流の2024年問題を受け、地域に応じて物流機能の内製化等の施策を推進してまいります。

 高齢者生活支援サービスにおきましては、食事サービスにおいて調達先の多様化を図るとともに物流網の構築による効率化を図ってまいります。また、フィッティング付おむつ配送サービス「おむピタ」につきましては、メーカーと協業し取引の拡大を推進してまいります。

 人材におきましては、人材獲得競争が激化するなか、人材の採用の強化と定着の促進を図ることに加え、女性活躍に向けた施策を推進するとともに、教育研修の充実化等の人的資本投資を継続してまいります。また、人材不足が顕在化するなか、デジタルを活用した業務効率化や省力化を推進することで、社内のみならず、介護事業者の効率化・生産性向上に寄与してまいります。

 これらを実行することで、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に努めてまいります。

(中期経営計画の骨子)

■福祉用具サービス

[福祉用具レンタル卸]

 営業拠点の新設・移設、福祉用具の洗浄・修理能力の更なる向上、配送の効率化などに向けた各種施策に取り組んでまいります。

■高齢者生活支援サービス

[おむつ]

 在宅にお住まいの高齢者のおむつ漏れを改善するサービスであるフィッティング付おむつ配送サービス「おむピタ」の拡大に取り組んでまいります。

[食事サービス]

 新規顧客の獲得、新商品の開発、物流の効率化などに向けた各種施策に取り組んでまいります。

(連結業績目標)

 

2024年3月期実績

2025年3月期目標

売上高

28,592百万円

31,500百万円

親会社株主に帰属する当期純利益

1,578百万円

1,800百万円

ROE(自己資本利益率)

9.7%

10.6%

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、企業価値の持続的な向上を目指すため、収益力の向上に取り組んでおり、売上・利益の安定的な成長を重視しております。また、コアビジネスである福祉用具サービスは、レンタル資産(固定資産)への多額の投資を必要とするため、ROA(総資産利益率)、ROE(自己資本利益率)及びEBITDA(経常利益+支払利息+減価償却費)を効率性・収益性の指標として重視しております。

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