技研ホールディングス 【東証スタンダード:1443】「建設業」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、安心して生活のできる社会資本の整備に参画し、広く地域社会の発展と環境保全に貢献することを企業理念とし、土木・建築分野を中心とした技術の研鑽に努め、技術集約型企業として顧客にご満足いただける高品質なハード・ソフトを提供し、これにより安定した経営基盤の確立と着実な成長を図り、企業価値を高めていく方針であります。
(2) 経営戦略等
当社グループの主力となっている3つの事業分野における経営戦略等は以下のとおりであります。
(土木関連事業)
土木関連事業においては、従前より不採算工事の排除、受注の前段階での採算性の検討、施工体制の確保等採算性を重視した受注確保をめざしてまいりましたが、当連結会計年度においてこれらは実効的に機能し、効果が発現してきております。
また、国土強靭化における自然災害の復旧事業について、公共予算の執行が恒常的に見込まれることから、受注拡大と共に、モニタリング体制の強化と、徹底した変動費管理により利益率を高めていくこととします。
(建築関連事業)
建築関連事業においては、熾烈な価格競争にも耐えうる原価管理を継続して徹底する一方、主力としている医療分野以外の受注比率を高め、事業環境の変化にも耐えうる多様な分野への開拓を進めるとともに、アフターサービス、新規開発した工事資材等による新規顧客の取り込み、継続的な測定を要する案件を通じ、従来からの医療分野における当社グループの優位性を維持しつつ、更なる積み上げを目指すこととしております。
また、潜在的に既存の放射線防護等の施設の設備更新の需要もあることから、当社グループが過去に手掛けた工事の再設計等も視野に入れ幅広く対応していくこととしております。
(型枠貸与関連事業)
型枠貸与関連事業においては、公共事業の将来的な縮減を見据え、受注・売上高の減少にも耐えうる事業基盤の構築を推し進めながら、土木関連事業と当事業とを一体的に運営し、連携を強化してシナジー効果を高める方針であり、鋼製型枠の製作から型枠の維持補修費用、運搬関連費用をひとつひとつ再度見直すことにより、より徹底した原価管理を行ってまいります。
また、鋼製型枠の貸与というビジネスモデルに捉われることなく、当社を持分法適用会社としているフリージア・マクロス株式会社と共働し、コンクリート二次製品の販売にも注力していくこととしております。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、安定的な収益確保及び収益力の強化を目指すために売上高総利益率と売上高営業利益率を、そして、株主資本の有効活用を図るためにROE(自己資本当期純利益率)を重要な経営指標と位置付け、これらの向上を目指していきます。
(4) 経営環境
当建設業界においては、公共投資は関連予算の執行により底堅く推移しており、民間設備投資は徐々に持ち直しの傾向にあります。しかしながらインフレ等による建設資材の高騰や品薄が長期化してきており、当社グループを取り巻く経営環境の先行きは依然として楽観できない状況にあります。
このような中、当社グループは社会資本整備の一翼を担う企業集団として、自然災害の復旧支援、医療施設の改修事業等、国民の安全と豊かな暮らしの土台形成のための事業活動を行ってまいりました。
また、当社を持分法適用会社としているフリージア・マクロス株式会社及びそのグループ会社と適宜連携を図り、相互協力していくことで企業価値の増大を目指す方針でおります。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の経営環境は、欧米諸国との金利差による円安の進行やウクライナ・中東情勢の緊迫化に起因して国内の物価上昇は継続していくと予想しております。このような環境下において、国内の建設需要におきましては、公共建設投資および、民間建設投資においては引き続き回復傾向にあると予想しております。ただし、人出不足や資源高などのコストアップ要因で今後の受注に応じきれない可能性があります。
このような状況のもと、当社グループは、既存事業のさらなる向上はもとより、市場における優位性を高めるべく、各事業の特性を活かした高付加価値製品の開発を進めております。
また、グループ企業との連携による一気通貫を用い、価格競争力を高め、安定した収益の確保と強固な経営基盤作りに取り組み、社会貢献企業としての存在価値を高めていく所存でおります。
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