企業岡本工作機械製作所東証スタンダード:6125】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社は1935年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。

 これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。

(2) 目標とする経営指標、中長期的な経営戦略

 当社の経営戦略につきましては、有価証券報告書提出日現在において以下のように定めております。

 当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けた取り組みとして、「世界に類のない「総合砥粒加工機メーカー」として、平面研削盤・半導体ウェハ研磨装置でグローバルNo.1を目指す」を2030年の長期ビジョンに掲げ、各種施策を通じて市場での競争力の向上、安定的な売上と粗利の確保に取り組んでまいります。

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループでは、中長期的な経営戦略として掲げた『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指し、以下の課題に取り組んでおります。

① 売上の安定化と利益重視の施策

ⅰ. 安定的な売上と粗利の確保

・ 超高精度研削盤:販売事例の世界展開

・ 汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開

・ 半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発

・ 既存機種の後継機・新機種の開発

ⅱ.コスト削減策

・ 外部支出費の削減

・ 新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化

・ 全社的な品質管理システムの確立

・ 最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底

ⅲ.社内環境整備

・ 超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備

・ 販売強化のための拠点の整備

・ 内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実

・ 顧客に対し高い付加価値を提供する仕組みの構築

ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化

② 資金効率の改善及び有利子負債の削減

ⅰ. 棚卸資産の削減

ⅱ.売上債権の回収促進

ⅲ.機動的な資金調達

(5) 経営環境

 当社グループの経営を取り巻く今後の環境につきましては、賃上げによる所得環境の改善や個人消費の持ち直しが見られる一方で、円安の進行や原材料価格の高騰、金融政策の引締めによる金利上昇など先行きの不透明な状況が続くものと見込まれております。

 工作機械市場につきましては、AIとIoTを活用した生産性の向上、省エネ化やCO2削減など環境負荷の低減に寄与する製品が要求されております。成長市場である北米、中国への展開に加えインドなどの新興国では今後も工作機械需要の拡大が予想されます。精密歯車につきましては、グローバルでの省人化ニーズに伴うロボット需要の増加により、拡大を予想しております。

 半導体市場につきましては、半導体需要の緩やかな回復が見られるものの、世界的なインフレによるパソコンやスマートフォン向けの需要低迷などにより、市況の回復は遅れております。一方で、省エネや高効率化に不可欠なパワー半導体や高周波デバイス向けの半導体などでは旺盛な需要が継続しております。今後も半導体市場の継続成長による競争環境激化を予測しており、次世代新機種の先行開発と生産キャパシティ増強のための投資を行うことによる競争優位性の構築及び強化が必要であると認識しております。

 当社グループは2024年5月22日付「資本業務提携、第三者割当による新株式の発行並びに主要株主である筆頭株主及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ」にて公表した通り、三井物産株式会社との資本業務提携契約を締結いたしました。本資本業務提携契約により、両社の経営資源・ノウハウを活用することで、工作機械・半導体関連装置の両事業での成長を加速することが可能となるほか、三井物産グループの事業基盤や知見を活用し、新たな収益の柱を構築し、企業価値向上に努めてまいります。

 なお、当社グループは2025年3月期を初年度とする4ヵ年の中期経営計画を策定中です。

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