富士電機 【東証プライム:6504】「電気機器」 へ投稿
企業概要
(1)経営方針
[経営理念]
富士電機は、地球社会の良き企業市民として、
地域、顧客、パートナーとの信頼関係を深め、誠実にその使命を果たします。
●豊かさへの貢献
●創造への挑戦
●自然との調和
[経営方針]
1.エネルギー・環境技術の革新により、安全・安心で持続可能な社会の実現に貢献します。
2.グローバルで事業を拡大し、成長する企業を目指します。
3.多様な人材の意欲を尊重し、チームで総合力を発揮します。
(注)本有価証券報告書における「富士電機」の表現は、当社並びに子会社及び関連会社から成る企業集団を指します。
(2)経営環境及び優先的に対処すべき課題
1.2024年度経営計画
当社は、2024年5月に「利益重視経営による更なる企業価値向上」を基本方針とする、2026年度を最終年度とする3ヵ年中期経営計画を発表しました。その初年度にあたる2024年度の経営計画は下記のとおりです。
2024年度は売上高1兆1,140億円、営業利益1,090億円、親会社株主に帰属する当期純利益765億円を経営目標に掲げ、各事業で以下の重点施策に取り組みます。
| 2023年度 実績 | 2024年度 経営計画 | 増減 |
売上高 | 11,032億円 | 11,140億円 | +108億円 |
営業利益 | 1,061億円 | 1,090億円 | + 29億円 |
親会社株主に帰属する 当期純利益 | 754億円 | 765億円 | + 11億円 |
〔エネルギー〕
お客様の脱炭素化ニーズに対し、再生可能エネルギーや、エネルギーマネジメントシステム、蓄電システム並びに周辺の受変電設備を含めたまるごと提案を推進し受注拡大を図ります。
今後も成長が期待される国内外のデータセンターや半導体工場向けに無停電電源装置(UPS)や受変電設備などの受注拡大と競争力ある製品開発を推進します。
また、省エネ・小型化を実現する受配電・制御機器の新製品の投入を通じて器具事業の売上拡大を図ります。
〔インダストリー〕
強いコンポーネントを創出し、その強いコンポーネントでシステムを強化し、事業拡大を進めます。グローバルで地産地消の生産体制を強化し、リードタイムの短縮、原価低減を通じて、インドをはじめとする海外事業の収益力を強化します。
鉄鋼などの素材分野、化学分野におけるプラント設備の更新需要に対し、省エネ商材や制御システムを組み合わせ、お客様のグリーントランスフォーメーション(GX)、デジタルトランスフォーメーション(DX)に貢献する一括提案を強化します。
〔半導体〕
電動車向けや再生可能エネルギー向けパワー半導体の需要拡大に対し、引き続き生産能力増強に注力するとともに、変動する需要に応じた柔軟な生産対応に取り組みます。次世代材料であるSiCの採用が加速する電動車向けでは、高効率な新製品の開発・量産を通じてさらなる売上拡大を図ります。
〔食品流通〕
環境負荷の低減や人手不足への対応などの社会課題に対し、デジタル技術を活用して省エネやオペレーションの効率化を実現する高付加価値商材の提供を通じて収益力を強化します。外食や流通業など新分野への新商材の展開を図り、事業拡大を図ります。
2.企業価値向上を支える経営基盤の強化
企業価値向上を支える経営基盤の強化に向け、ESGの主要課題に対し、グローバルに活動を推進します。
〔環境〕
「環境ビジョン2050」における2030年度目標の達成に向け、再生可能エネルギーの調達・導入を進めるとともに、製品によるCO2削減貢献量の拡大を推進します。
〔社会〕
多様な人財の活躍推進並びに働きがいの向上に取り組みます。多様な人財の獲得、女性社員やシニア社員の更なる活躍を推進します。リスキリングの推進、柔軟な働き方の拡充に取り組みます。
〔ガバナンス〕
経営リスクが多様化するなかで、取締役会の実効性向上に取り組むとともに、コンプライアンスプログラムの拡充や企業倫理通報制度の活性化を通じたコンプライアンスの強化を図ります。さらにBCPの継続的改善によりリスク対応力の強化に取り組みます。
(3)2026年度中期経営計画の経営目標(連結)
当社は、2026年度を最終年度とした3ヵ年中期経営計画「熱く、高く、そして優しく2026」を策定しました。
当社は、創立100周年に当たる2023年度を最終年度とする5ヵ年中期経営計画において、目標に定めた売上高1兆円・営業利益率8%以上を1年前倒しで達成しました。2024年度は次なる100周年に向けた新たなスタートとなります。経営の原点に返り、経営スローガンに掲げる「熱く、高く、そして優しく」※を新中期経営計画の呼称とし、コア技術であるパワーエレクトロニクス技術に更に磨きをかけ、エネルギー・環境事業でサステナブルな社会の実現に貢献してまいります。
1.重点戦略
「利益重視経営による更なる企業価値向上」を基本方針とし、以下の重点戦略に取り組みます。
■収益力の更なる強化
資本コストを意識した事業運営を徹底し、更なる成長に必要なキャッシュを創出していきます。また、デジタル活用による更なる生産性の向上を図ります。
■成長戦略の推進
成長分野の半導体、エネルギー、インダストリーへ重点投資を行い、パワー半導体、エネルギーマネジメント、モビリティなどの成長領域での新製品投入による事業拡大を図ります。合わせて、GX分野での2027年度以降の市場拡大を見据え、新事業の創出を目指します。海外事業では、インフラ投資が拡大しているインドを中心に取り組みを強化します。
■経営基盤の強化
持続的な企業価値向上を支える「環境」「人財」「ガバナンス」への取り組みを更に強化し、事業環境変化への対応を進めます。
2.業績目標(連結)
| 2023年度実績 | 2026年度中期経営計画 | 増減 |
売上高 | 11,032億円 | 12,500億円 | +1,468億円 |
営業利益 | 1,061億円 | 1,400億円 | +339億円 |
営業利益率 | 9.6% | 11.2% | +1.6pt |
親会社株主に帰属する 当期純利益 | 754億円 | 900億円 | +146億円 |
純利益率 | 6.8% | 7.2% | +0.4pt |
※前提為替レート:1US$=140円、1EURO=150円、1人民元=19.5円
〔財務指標〕
ROE(自己資本利益率) | 13.5% | 12%以上 |
ROIC(投下資本利益率) | 11.5% | 10%以上 |
自己資本比率 | 47.4% | 50%程度 |
ネットD/Eレシオ | 0.2倍 | 0.2倍程度 |
配当性向 | 25.6% | 30%目安 |
※経営スローガン「熱く、高く、そして優しく」
「熱く」 …新しい技術や製品を生み出し、社会に貢献する「熱い」気持ち
「高く」 …目標を「高く」掲げて、それに邁進していく気概、心意気
「優しく」…お客様、仲間、家族に感謝し、大切に思う「優しさ」
(注)上記のうち、将来の経営目標等に関する記載は、本有価証券報告書の提出日現在において当社が合理的と判断した一定の前提に基づいたものであります。これらの記載は、実際の結果とは実質的に異なる可能性があり、当社はこれらの記載のうち、いかなる内容についても、確実性を保証するものではありません。
- 検索
- 業種別業績ランキング