企業太洋物産東証スタンダード:9941】「卸売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)経営基本方針

 当社は、生活者の生活の質の向上に貢献する価値の創造を目指し、企業活動・事業活動に従事しております。そのために、企業活動の活性化と経営基盤を強化し、多様な付加価値を創造することで、特定地域や分野で能力を発揮できる専門商社となることを目指し努力を重ねております。

 当社は次の4つの基本方針の下、全社一丸となって取組んでまいります。

①利益率の向上と安定的利益の確保

 畜産物を中心とした当社基幹事業の中で、多様化する顧客の幅を広げ、食肉原料を多売する販売戦略から、一次食品加工品及び加熱加工品を充実強化するとともに、当社が得意とする事業分野で、より専門的な商品を取り扱って利益率の向上と安定的利益の確保に努めます。また、中国の経済環境の異なる市場を開拓し、日本産の商品、並びに三国間取引を通じて魅力ある商品の提供を行い、利益の創出を目指します。

②リスクの分散・回避

 相場変動や商品リスクを分散・回避するために、実需に見合う数量・価格等の取引を行いながら、商機を逃さず収益が確保できる仕組みの構築を目指します。

③機動的な資金の投入

 商品の仕入及び販売の管理コントロールの徹底を図り、必要とする部門への機動的な資金の投入ができる体制構築を目指します。

④純資産の部の改善

 純資産が8億2百万円であることから、営業利益の確保のみならず、想定外に発生しうるリスクに耐える体制とするため、貸借対照表における純資産の部を盤石なものとすることに努めます。

(2)目標とする経営指標

 当社は、株主重視の経営推進という観点から企業価値を高めるため利益率の向上を目指すため、売上高を重視することからの脱却を図るキメの細かい販売を心がけます。その方策として、高付加価値商品の提供につとめ、収益基盤の強化を目標とした経営を推進し、中期的に売上高総利益率4%以上を目指しております。

(3)経営環境

 当事業年度における経済環境は、新型コロナウイルス感染症が収束に向かい、経済活動が段階的に再開されたことから、徐々に持ち直しの動きがみられました。しかし、ロシアのウクライナ侵攻の長期化、国際情勢による資源価額の上昇及び急激な円安に伴うマーケットの混乱が見られるなど、先行きの予断を許さない状況となっております。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社は、当社の主要商材である食肉関連については主に外食産業やハム・ソーセージメーカーに販売しておりますが、売上のさらなる上積みのため、新たな販路の拡大、新規商品の開発等、商品の構成力を高めることにより、「量より質」で資金効率及び利益率の高い商品の取捨選択を図り販売強化を進めております。

 当事業年度では、徐々にではありますが資金効率及び利益率の改善がみられました。今後の経営環境としては、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格の上昇や為替相場の変動等厳しい状況が継続するものと想定し、当社は主に次の政策を柱に進めてまいります。

①安定的な利益の獲得及び取扱商品の拡充

 安定的な利益を確保するため、海外に進出する外食産業の出店サポートの拡充を目指してまいります。海外出店に伴い通関など複雑な手続きを要するものを当社でサポートし、出店をスムーズにできるようサポートして、売上につなげていきたいと考えております。

②資金効率を鑑みた取扱商品の取捨選択

 資金効率の観点からは、国産鶏肉等の取扱い増加及び海外製品の国内販売を展開し、拡大することにより、資金の効率化を目指してまいります。

③中国事業の取扱強化

 中国市場向け越境EC等の新規事業を推進するとともに、中国現地法人を早期に軌道に乗せることにより、中国事業の拡充を図り、財務基盤の強化を目指してまいります。

 次に、当社の財務状況は、自己資本比率9.7%と、事業資金の大半を金融機関からの間接金融に依存しております。当事業年度においても上記の政策を進めることにより、業績の積上げを着実に行い、自己資本比率のさらなる改善を目指し、財務基盤の盤石化を図ってまいります。

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