北陸電力 【東証プライム:9505】「電気・ガス業」 へ投稿
企業概要
2019年の「北陸電力グループ2030長期ビジョン(以下、長期ビジョン)」の公表以降、燃料価格・卸電力市場価格の高騰やそれに伴う財務基盤の毀損に加え、2050年カーボンニュートラルの実現等、社会環境が変化した。
これらを踏まえ、2023年度には、Ⅰ「安定供給確保と収支改善及び財務基盤強化」、Ⅱ「地域と一体となった脱炭素化の推進」、Ⅲ「持続的成長に向けた新事業領域の拡大」を経営の3本柱とする、新中期経営計画を策定した。
2024年度以降も新中期経営計画の経営の3本柱や財務目標は堅持しつつ、令和6年能登半島地震を踏まえ、電気を安定的にお届けするという使命や、北陸地域と共に歩んできた当社グループのDNAを再認識しながら、災害対応力の更なる向上や、地域やお客さまのBCP対応等を強化した2024年度のアクションプランを策定した。
当社グループは、今回の震災により多大な損害を受けたが、一方で多くの知見を得ることもできた。この大きな震災を乗り越え、そしてこの体験を糧に、2027年度までの新中期経営計画の実現に邁進するとともに、その先にある、「北陸と共に発展し、新たな価値を全国・海外へ」という、長期ビジョンで掲げたありたい姿の実現を目指し、グループの総力を挙げて、更なる企業価値の向上に取り組んでいく。
①北陸電力グループ新中期経営計画<2023~2027年度>
(経営の3本柱)
柱Ⅰ:安定供給確保と収支改善及び財務基盤強化
柱Ⅱ:地域と一体となった脱炭素化の推進
柱Ⅲ:持続的成長に向けた新事業領域の拡大
■経営基盤を支える取組みの強化
(財務目標)
連結経常利益 | 450億円以上 |
連結自己資本比率 | 20%以上(2027年度末) |
連結自己資本利益率(ROE) | 8%以上 |
(成長投資に関する方針)
成長投資については、北陸地域のカーボンニュートラルの推進や成長事業に向けた投資をタイムリーに実施する。(2023~2027年度で総額1,500億円程度)
投資判断に際しては、事業リスクを勘案しつつ、収益性を重視するために、ROIC等の手法を用いた事業評価により投資を厳選する。
(株主還元に関する方針)
株主還元については、毀損した財務基盤の回復を図りつつ、株主の期待にお応えする。
(2024年度アクションプラン)
柱Ⅰ:安定供給確保と収支改善及び財務基盤強化
・被災した設備の早期本格復旧
・震災の知見を踏まえた災害対応力の更なる強化
・志賀原子力発電所2号機に係る取組み 等
柱Ⅱ:地域と一体となった脱炭素化の推進
・電源の脱炭素化
・送配電網の次世代化
・地域の脱炭素化・BCP対策への貢献 等
柱Ⅲ:持続的成長に向けた新事業領域の拡大
・既存電気事業から発展した新たな価値・サービスの提供
・新事業領域の規模拡大及び開拓 等
■経営基盤を支える取組みの強化
・業務改革・DXの推進
・人的資本経営の推進
・コンプライアンスの徹底・強化 等
②2050年の将来像及び2050年カーボンニュートラル達成に向けたロードマップ
脱炭素社会の実現に向けた社会の動きの加速などを踏まえ、2050年に向けて当社グループが既存の電気事業の枠を超えて事業を展開していく将来像及び2050年カーボンニュートラル達成に向けたロードマップを策定し、地域の課題解決及び2050年カーボンニュートラルの実現に向けて取組みを進めている。
(2050年に向けた当社グループの将来像)
既存の電気事業の枠を超えて事業を展開し、地球温暖化問題への対応及び地域の持続可能な発展とスマート社会の実現という社会課題の解決に貢献していく。
(2050年カーボンニュートラル達成に向けたロードマップ)
地球温暖化対策としての脱炭素社会の実現は大きな社会的課題であり、当社グループは、信頼され選択される責任あるエネルギー事業者として、「電源の脱炭素化」、「送配電網の次世代化」及び「お客さまや地域のゼロエミッション支援」を通じ、2050年カーボンニュートラルに挑戦する。
[主要目標]
・2030年代早期に再エネ開発量を+100万kW以上(+30億kWh/年以上)※1
・2030年度時点での発電電力量に占める非化石電源比率を50%以上
・2030年度時点でのCO2排出量を△50%以上※2
※1:2018年度対比
※2:2013年度対比、小売販売電力量ベース
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