北海道中央バス 【札証:9085】「陸運業」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、本項文中の将来に関する事項は、令和6年5月末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、当社を中核とした17社で構成されており、バス事業、建設業、清掃・警備業、不動産事業、観光・旅行事業など地域社会に密着した様々な事業を展開しております。
これらグループ各社が連帯・協調しながら、バス事業にあっては「安全輸送と旅客サービスの提供」、その他の事業においても「安全・安心な商品・サービスの提供」を通じて地域社会と共に歩み貢献する企業集団として、連携し発展を図ることを、グループ経営の基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、持続的な成長、発展のためには、収益基盤を一層強化し、着実に企業価値を向上させることが必要であると考えております。そのために、中長期的な総資産の効率的運用、収益性の向上(売上高営業利益率の向上)を目指しております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
当社グループを取り巻く経営環境は、令和2年に発生した“100年に一度のパンデミック”とも言われる新型コロナウイルスの世界的感染拡大を受け、その対策として行われた人々の行動抑制と、それに伴う社会・経済活動の停滞により、企業経営は大きな影響を被ることとなりました。また、人口減少が加速する中、バス利用者の減少とバス乗務員をはじめとする人手不足により、事業の運営が大変厳しい状況となっております。
当社グループは、コロナ禍後の人々の行動変容も含め、社会・経済状況が大きく変化し、厳しくまた難しい経営環境が続く中、経営環境の変化等による影響に対し、持続可能な経営体質を構築する必要があることから、グループの保有する経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報)の一層の活用と、進化するデジタル技術の活用を図ることによって、経営改革を強力に推し進めてまいります。その実現のために、社会経済を取り巻く環境が極めて不透明であり、先行き難しい経営環境におかれていますので、前例にとらわれることなく柔軟に施策を実行し、利益を確保できる事業体質に再構築するとともに、企業価値の向上及び創造に取り組んでまいります。
経営方針として、輸送の安全をはじめ、当社グループの全ての事業において「安全・安心な社会の実現」に向け、弛まぬ努力を重ね、事業の発展、躍進を遂げてまいります。
また、企業の責務としてゼロカーボン推進等環境問題に取り組んでいくとともに、「地域社会との絆」を深めながら、お客さまや株主、お取引先の皆さま等へ感謝の気持ちをもち、社会から信頼され、持続する企業集団を目指します。
事業別の対処すべき課題は次のとおりであります。
旅客自動車運送事業においては、人口減少、少子高齢化のもと、バス需要が減少しているとともに、バス乗務員をはじめとする人手不足が深刻化していることにより、利用者のニーズに応えられない路線の減便、廃止を実施せざるを得ず、利用者にご迷惑をおかけし、バス事業者として公共交通の役割を果たせられない現状にあります。可能な限り雇用確保を行いつつも、現下、人手不足は解消されることは難しい状況にもあります。
規制緩和以降、バス事業を取り巻く環境が大きく変化している中、法的には、公(地方自治体)が主体となる地域生活交通路線に対し、バス事業者は可能な範囲で協力する立場であります。乗務員不足等を抱える既存の当該路線への現実的な対応を考慮しつつ、民間企業として適正な利潤を確保する事業体制をできるだけ速やかに創造し、先行き経営努力によって利益の確保が見込まれる路線の開発に注力する方針であります。
また、法令を遵守し、社員一丸となって“人命尊重・安全最優先”を徹底し、安全・安心なバス輸送サービスを提供してまいります。
建設業においては、深刻な人手不足、建設資材の高騰、受注競争の激化が引き続き見込まれる厳しい経営環境におかれております。事業の根幹である人材の確保と育成を経営の最優先として推し進めるとともに、ICTの活用による生産性の向上と営業力の強化に努めてまいります。
清掃業・警備業においては、受注競争の激化や人手不足が引き続き見込まれる中、人手不足対策に取り組むとともに、ICTの活用により、業務の効率化を推し進めてまいります。また、原価上昇分を適正に価格転嫁できるよう取り組むとともに、新規物件に対する情報収集及び積極的な参入に努めてまいります。
不動産事業においては、グループ内で連携・強化を図り、新規賃貸契約の獲得や遊休不動産の有効活用につなげてまいります。
観光関連事業においては、コロナ感染症の位置づけが5類に移行し行動制限が緩和されたことにより、各観光施設とも、国内客の増加に加え、円安を背景にインバウンドが急増しており、コロナ禍前を大きく上回る状況となっております。
「ニセコアンヌプリ国際スキー場」は、新しい運営体制の下、増加するインバウンドの受入れ態勢を整備強化するとともに、課題である「観光の通年化」に向けた取組みを強化してまいります。従来のゴンドラ営業に加えマウンテンバイクコースを設定するなど夏場の楽しみ方を増やすとともに、レストランの夏季営業を開始し新たな観光需要を開拓します。併設するニセコ温泉郷「いこいの湯宿いろは」と一体運営を図り、通年リゾートとして再構築を図ります。
「小樽天狗山ロープウエイ・スキー場」及びワイン&カフェレストラン「小樽バイン」は、情報発信の強化を図り、集客の拡大に努めてまいります。
「砂川ハイウェイオアシス館」は、地域(地方自治体・生産者)との連携を図り、空知を代表する観光施設として、国内観光客の集客はもとより、地元客の利用拡大に注力してまいります。旅行業は、魅力ある観光ツアー創りに努めてまいります。
その他の事業においては、介護福祉事業は、令和6年6月に、サービス付き高齢者向け住宅3棟目となる「マイラシーク手宮」を小樽市内に開業いたします。質の高いサービスを提供し、入居者を確保してまいります。自動車教習所は、全車種教習に加え、北海道労働局認定の技能講習や、国土交通省認定の適性診断と運行管理者の指導講習が全て1箇所で受けられる優位性を活かし、他校との差別化を推し進め、競争力を高めてまいります。
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