免疫生物研究所 【東証グロース:4570】「医薬品」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
・基本的な考え方
IBLグループは「世界で難病に苦しむ人々が1日も早く病気を克服し明るく豊かな暮らしを営めるように貢献する」を企業理念に掲げ、社会に貢献することを目指しております。
当社は、日々進歩する新しい科学技術を積極的に取り入れながら、創業以来40年以上、抗体の有する価値の最大化を追求し、柔軟な創造力と自由闊達な意欲を持った研究開発活動により、「抗体」に関連する新たな製品の実用化はもとより新たな事業化を目指しております。
そのような中、当社グループは、製品の安定供給、厳密な品質管理や適正な廃棄物処理など、持続可能な企業活動が求められていることから、真摯に持続可能な社会へ貢献してまいりました。また、IBLグループ全体で物を大事にする考えや、環境への取り組み、人材への投資や育成、社会との共存共栄への考えや取り組みは、企業と社会、それぞれの持続可能性を高めていくと考えております。
・SDGs基本方針
IBLグループは、生物の生命維持に不可欠である免疫機構「抗体」について研鑽し、がん、自己免疫疾患、脳・神経関連疾患などの難病にかかわるタンパク質に対する抗体の開発を追求し、医薬、診断薬、研究用試薬として供給し、社会に貢献することを目指しております。
企業理念実現のため、法令と倫理を遵守した事業活動を通じて、環境や社会を取り巻く状況の課題に積極的に取り組み、「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に貢献することは、非財務価値として企業価値向上につながるものと考えております。
重要課題
環境
IBLグループは、地球環境の保全と事業活動の調和を経営の重要課題のひとつとして、環境法令・条例を遵守するとともに、省資源・省エネルギーに努めます。また、研究開発ならびに原料調達から製造、物流、消費に至る全てのプロセスで発生する環境負荷削減に努めます。
・水資源の効率的な使用
当社グループの主力事業である「抗体関連事業」では、当該製品を安心してご使用いただけるために、製品やサービス提供の製造過程において大量の水資源が必要となるため、水資源の効率的な使用に努めております。今後も将来に向けた事業継続の観点から、水資源の効率的な使用を推進してまいります。
・CO2排出量削減と省エネルギー
当社は、本社・研究所において、蛍光灯からLED照明への切り替えや間引き照明、空調設定温度の適正化を推進し、電気使用量の削減に取り組んでおります。また、本社では太陽光発電を導入し継続的な省エネルギーの実現に取り組んでおります。
・廃棄物や排水の適正管理
当社グループの事業活動において、廃棄物や排水の発生は避けられませんが、廃棄物や排水の処分については、環境法令・条例を遵守し、適正に管理しております。
当社は、ウサギやマウスを飼育し、糞尿が発生しておりますが、接触ばっ気方式による排水処理施設を設け、月2回の保守点検を実施し、年一回の水質分析を行い、適正に管理しております。
・生物多様性の保全
当社グループでは、遺伝子組換えカイコの技術を使用し、タンパク質や抗体の生産を行っておりますが、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(通称カルタヘナ法)に基づく適切な運用と管理を行い、生物多様性の保全に取り組んでおります。
ガバナンス
IBLグループは、持続可能な「企業価値向上」の実現に向けて、経営監督機能と業務執行機能の明確化、意思決定の迅速化及び経営の健全性・透明性の確保を目指してコーポレート・ガバナンスの体制を構築しております。
・コンプライアンス
IBLグループは、事業活動において、関連する法令・条例・契約・社内規程等、明確に文章化された社会ルール(法令)を遵守するコンプライアンスの徹底は、当社グループを取り巻く全てのステークホルダーの皆様の信頼を得る上で重要と考え、コンプライアンスを重視した経営を推進しております。
IBLグループは、公正かつ透明な企業活動を目的とすることを経営の基本方針とし、「コンプライアンス・マニュアル」を定め、その遵守について、継続して周知徹底を図ります。また、内部通報制度として「内部通報制度に関する規程」を定め、監査役を通報窓口として設置し、法令違反その他の不正行為の早期発見及び是正を図るとともに、内部通報者の保護を行っております。
下記に当社のガバナンス模式図を示します。
戦略
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
・人権の尊重
当社グループは、個人の人権と人格を尊重し、個人の尊厳を傷つける不当な行為(ハラスメント)や差別につながる行為を排除することを「社内規程」に記載し、従業員への徹底を図っております。
また、性別・国籍・人種・宗教・年齢・思想・身体上のハンディキャップなどに基づく差別の排除はもちろんのこと、差別の意図がなくても相手に不快感を与える行為を避けるよう徹底しております。また、強制労働や児童労働などの奴隷的な扱いを排除するよう努めております。
・希少疾病用医薬品
当社は、医療上の必要性が高いにもかかわらず、個別の疾患の患者数が少ない事などにより、十分に研究開発が進まないと言われている希少疾病用医薬品シーズを開発しており、「誰一人取り残さない、持続可能でよりよい社会の実現」に向けて、取り組んでおります。
・従業員との関わり
当社グループは、従業員の人権・健康・安全衛生を重視し、従業員一人ひとりがやりがいを持って、安心して働ける就労環境の構築を進めております。そして、人材育成・人材教育により、成長とその能力を十分に発揮できる環境をつくることが重要であると考えております。
子育て・介護の支援については、通常の就業が困難な従業員でも安心して就業を継続できるよう、育児休業規程及び介護休業規程に基づく休業・休暇制度や時短勤務制度などを整えております。また、高年齢者の雇用については、60歳定年退職後の再雇用制度を導入し、従業員が長年培ってきた経験やノウハウ、技術を定年後も有効に活かして、各職場で活躍しております。
従業員の健康管理については、年に一回の健康診断を実施し、受診の結果、所見のあった従業員に対して、外部産業医や外部相談員などと連携を取りフォローを行っております。また、全国健康保険協会の実施する特定健診・特定保健指導にも積極的に協力し、従業員の疾病予防、健康維持・増進に努めております。さらに、メンタルヘルス対策については、メンタル不調の予防・早期発見・早期対応を目的に、適時ストレスチェックを行い、従業員のメンタルヘルス対策をサポートしております。
今後も、全国健康保険協会による外部相談窓口を活用しながら、外部産業医とも連携を取り、従業員の健康管理・メンタルヘルス管理に今後も積極的に取り組んでまいります。
リスク管理
当社グループは、企業理念の実現、経営計画を達成するうえで阻害要因となるリスクを適切に管理し、社会的責任を果たし、かつ持続可能な企業価値の向上に資することを目的として、リスクマネジメントに取り組んでおります。
・動物実験における倫理的配慮
当社は、「抗体」の開発においては、安全性や有効性を確認するために動物実験を行うことが必要不可欠です。当社は、「動物の愛護及び管理に関する法律」「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準」及び「厚生労働省の所管する実施機関における動物実験等の実施に関する基本指針」の趣旨を十分に反映し、かつ、動物を用いない代替試験法の活用(Replacement)、使用動物数の削減(Reduction)、苦痛の軽減(Refinement)を十分念頭において、社内規程を作成しております。当社では、動物実験を実施するにあたり、関連法令及び社内規程を遵守し、動物愛護に配慮したうえで、科学的観点に基づき適正に実施されるよう、動物実験委員会による審査を行っております。
指標及び目標
女性管理職比率、男性の育児休業取得率、男女間賃金格差について。
当社における女性管理職比率は28.6%、男性の育児休業取得率は、100%となっており、厚生労働省による令和3年度雇用均等基本調査結果における全国の企業平均を上回っております。また、すべての労働者(平均65名)の男女間賃金格差は、69.8%となっております。今後も継続して環境整備をはじめとした取り組みを推進し、維持・向上を目指してまいります。
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