住友電設 【東証プライム:1949】「建設業」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 住友電設グループ サステナビリティ方針
当社グループは「住友電設グループ企業理念」に基づき、公正で透明性の高い経営と社会・環境に調和した事業活動を通じて、顧客をはじめ株主、社会等のステークホルダーの信頼をより確かなものにするとともに、持続可能な社会構築への貢献と中長期的な企業価値の向上を図るため、以下に掲げる指針に沿って積極的にサステナビリティ活動を推進しております。
・ 事業活動、製品およびサービスにおいて環境負荷低減を目指すとともに、環境負荷の少ない事業分野の拡大を目指します。
・ 信用と技術を重視し、顧客満足度の高いエンジニアリングサービスの提供に努めます。
・ 海外事業における事業基盤のさらなる強化と事業領域の拡大を通じ、グローバルに社会の繁栄に寄与する活動を推進します。
・ 人権と多様性を尊重し、安全で働きがいのある職場づくりに努めます。
・ コンプライアンスを重視した公正な事業を推進するとともに、企業情報を適正に開示して透明性の確保に努めます。
(2) サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理
2022年1月、経営会議の諮問機関として社長を委員長、経営会議メンバーを委員としたサステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティに関する重要課題への対応に係る事業戦略やリスクと機会に関する取り組みを審議・決定しております。またその内容を四半期に1回経営会議及び取締役会に提言・報告しております。 サステナビリティ委員会の下部組織に、SDGs委員会、TCFD推進プロジェクト、カーボンニュートラル推進室等を設置し、各部門と連携しサステナビリティに関する重要課題解決へ向けた取組みを推進し、その進捗トレース結果については定期的にサステナビリティ委員会に報告をしております。 |
(3) 重要なサステナビリティ項目
上記、ガバナンス及びリスク管理を通して識別された当社グループにおける重要なサステナビリティ項目は以下のとおりであります。
・気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への対応
・ダイバーシティ&インクルージョン
・ワーク・ライフ・バランス
・人材育成
それぞれの項目に係る当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
①気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への対応
当社グループは、気候変動問題をはじめとする地球環境への対応を重要な経営課題の一つとして2003年に制定した「環境基本理念」「環境方針」に基づき、事業活動を行っております。
この度、当社グループでは2023年5月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明いたしました。2021年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードの内容も踏まえ、TCFD提言に基づいた気候変動に関する重要情報を開示しております。
〈戦略:シナリオ分析〉
気候変動が当社の事業に及ぼす影響(リスク・機会)について、2050年を想定したシナリオの途上に起こる「低炭素経済への移行に関連したリスク」と「気候変動に伴う物理的影響に関連したリスク」「気候変動緩和・適応策による機会」について、TCFDの枠組みをもとに分析しております。
なお分析手法については、今後も継続的に見直しをおこない精緻化に努めてまいります。
また、設定した戦略が財務に与える影響については今後開示していく予定です。
(シナリオ分析のステップ)
ステップ1 | ステップ2 | ステップ3 | ステップ4 |
●情報収集 TCFD推奨開示項目をベースに外部情報を加味して、建設業界におけるリスクと機会の項目を整理 | ●リスク・機会の特定 気候変動がもたらす当社事業に与える影響を検討し、影響度の大きいリスクと機会を特定 | ●対応策の検討・決定 特定したリスクと機会への対応策をTCFD推進プロジェクトチームが中心となり、各部門と意見交換し作成。サステナビリティ委員会に報告 | ●情報開示 |
※シナリオ分析には以下のシナリオを参照しております。
・脱炭素社会への移行のシナリオ
国際エネルギー機関(IEA)…産業革命前と比べて今世紀末の気温上昇が1.5℃相当となるシナリオ
・自然災害の激甚化のシナリオ
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)…産業革命前と比べて今世紀末の気温上昇が4.0℃相当となるシナリオ
低炭素経済へ「移行」するリスク | ※時間軸(短:2025年、中:2030年、長:2050年) | ||||
リスクの種類 | 項目 | 考えられる影響 | 影 響 度 | 時 間 軸 | 当社グループとしての対応 |
政策・ 法規制 | 炭素税導入 | ・事業活動によるCO2排出への課税 ・炭素価格導入により建材調達コスト増、それに伴う採算悪化、価格競争力の低下 | 大 | 短 ・ 中 ・ 長 | ・企業活動における省エネの推進 ・製造時のCO2排出量を抑制した建設資材(低炭素資材)の採用による調達コスト低減、VE/CD提案や設備提案 ・新素材開発情報の定期収集と社内展開 ・車両HV・EV化、再エネ由来の電気を購入することによるGHG排出削減 |
省エネ政策の強化 | ・GHG排出やエネルギー使用に関する法規制強化に伴う対応コストの増加 ・脱炭素社会に向けた産業構造や設備投資需要の変化 ・法規制対応への遅れや対応漏れによる法令違反 | 大 | 短 ・ 中 ・ 長 | ・再エネ・省エネに関する新技術・新工法の開発 ・顧客への積極的提案・事業活動における関連法規情報の早期収集 | |
情報開示義務 | ・情報開示義務拡大に伴う対応コスト増 | 中 | 短 | ・開示義務内容の早期把握と適切な情報開示 | |
技術 | 再エネ・省エネに関する新技術の普及 | ・関連技術への対応が遅れることで、顧客からの信頼や競争力が低下し、受注機会が減少する | 大 | 短 ・ 中 ・ 長 | ・再エネ・省エネに関する新技術・新工法の開発 ・新技術の社内教育と顧客への積極的提案 |
市場 | 顧客の選好変化 | ・温室効果ガスの削減、ZEB化等の顧客ニーズへの対応不備による受注機会の喪失 ・環境負荷低減志向を背景とした競争激化による受注機会の喪失 | 大 | 短 ・ 中 ・ 長 | ・市場動向とニーズの早期把握及びそれらに対応するための新技術把握・開発や各種許認可取得推進 |
評判 | ステークホルダーからの要求変化 | ・顧客からのサステナブル経営に関する高レベルな要求に対応が遅れることによる受注機会の喪失 ・開示情報遅れや情報不足による、投資家からの企業評価低下 ・ステークホルダーからの要求を満たせず市場からの撤退を余儀なくされる | 大 | 短 ・ 中 ・ 長 | ・顧客要求の早期把握、適時的確な情報開示 ・環境関連課題への継続的な取り組みと、TCFD提言への対応をはじめとする適切な情報開示 |
気候変動による「物理的」変化に関するリスク | ※時間軸(短:2025年、中:2030年、長:2050年) | ||||
リスクの種類 | 項目 | 考えられる影響 | 影 響 度 | 時 間 軸 | 当社グループとしての対応 |
急性 | 自然災害の激甚化 | ・豪雨や台風の頻発・激甚化により、自社社屋や工事現場への損害発生、ライフラインの停止、関係者の被災、工事見合わせ等により、事業運営に伴うコストの増加、受注機会の損失 | 中 | 短 | ・当社事業継続確保に向けたBCP対応の強化 ・災害発生時に柔軟な対応ができる体制の維持(在宅勤務等) ・関係各所(協力会社、調達先、各事業者)との災害支援協力体制の準備 |
慢性 | 異常気象の深刻化 平均気温上昇 | ・建設現場の健康リスクが増大(熱中症や感染症等) ・作業効率低下、引渡し遅延、真夏の作業制限増加、対策コストの増加 ・設備(電気・機械)の周囲温度上昇による技術的トラブル増加 ・動力用水光熱費等のコスト増 | 中 | 中 ・ 長 | ・健康管理に対する組織的な取り組み強化及び新技術商品の採用推進(リストアラーム、webカメラ等) ・DXによる品質、生産性向上と労働時間抑制の両立 ・他業界との包括的な省エネ技術開発 ・経費削減努力と自社の省エネルギー対策推進 ・新設建物のZEB化 |
気候変動緩和策・適応策による「機会」 | ※時間軸(短:2025年、中:2030年、長:2050年) | ||||
機会の 種類 | 項目 | 考えられる影響 | 影 響 度 | 時 間 軸 | 当社グループとしての対応 |
資源の効率性 | 効率性のよい建築物の普及 | ・省エネルギー、再生可能エネルギー、ZEB等への需要が拡大し、受注機会が増加する ・ZEBプランナー登録会社向け引合案件の増大 | 大 | 短 ・ 中 ・ 長 | ・再生可能エネルギー関連工事の営業・施工体制と技術力の強化 ・ZEB化の事業性と快適性の実現に向けた技術開発および提案力の強化 ・会社としてZEBプランナー登録 |
エネルギー源 | 再生エネルギーの利用拡大 | ・再生可能エネルギー関連工事需要の増加 ・新技術開発・導入による引き合いや受注の増加 | 大 | 短 ・ 中 ・ 長 | ・再生可能エネルギー関連工事対応のため社内外体制強化 |
製品/サービス | 低炭素適応商品/サービスの開発、拡大 | ・インフラ強靭化ニーズの増加、設備更新期の前倒しに伴う収益機会の増加(災害や暑熱に備える設備・製品サービス等) ・工事計画段階からの各種リスク低減技術提案等による顧客からの信頼向上、引き合いや受注の増加 ・センサ、IT等を活用した防災面での社会インフラモニタリングのニーズ増加 | 大 | 短 ・ 中 ・ 長 | ・再生可能エネルギー事業の積極的推進と施工実績を含めた情報発信(PVシステム、ペロブスカイト等) ・SF6ガスのリサイクル技術確立による新事業創出 ・顧客(新規・既存)からの情報収集によるニーズの発掘 ・気候変動に適応した製品・サービスを提供する営業体制の構築 ・防災、減災に関連するセンサーモニタリング(IoT)技術へのエンジニアリング技術強化 |
市場 | ・再生可能エネルギーの需要増加 ・災害に強い建物・設備ニーズの拡大 ・持続可能な都市や地域の形成 ・ステークホルダーの評価 | ・再生可能エネルギーに関する設備や施設への需要が増加し、引き合い、受注機会が増加 ・インフラに関するソリューションや受注機会増加 ・脱炭素への取り組みや各種認定・認証の取得(ZEBプランナー等)より、顧客からの信頼を獲得する ・ICT技術に基づく、働き方改革、ICTマネジメント等のソリューションサービスなどの需要・機会が拡大 | 大 | 短 ・ 中 ・ 長 | ・再生可能エネルギー関連工事の営業・施工体制と技術力の強化 ・新たな社会インフラに対応できる技術開発の促進、技術力の向上 |
投資家の投資判断の変化(ESG投資の拡大) | ・気候変動への取組とその内容を適切に開示することで企業価値の向上につながる | 中 | 短 | ・気候変動への継続的な取り組みと、TCFD提言への対応をはじめとする適切な情報開示 | |
強靭性(レジリエンス) | レジリエンス(強靭性)技術に対する需要の拡大 | ・レジリエンス対応サービスの需要増大 ・リニューアル需要の増加 ・計画時のBCP対応技術提案による顧客からの信頼向上 | 大 | 短 ・ 中 ・ 長 | ・顧客ニーズに迅速に対応する体制強化 |
<リスク管理>
当社グループでは、気候変動問題を経営上の重大な影響を及ぼすリスクの一つとして位置付け、「サステナビリティ委員会」において適切に管理しております。また、「サステナビリティ委員会」の下に「TCFD推進プロジェクト」を設置し、各部門が十分連携の上、気候変動に伴うリスクが当社に及ぼす影響を選別・評価し、対策を立案・推進しております。
<指標と目標>
当社グループは、政府による「2050年カーボンニュートラル」方針に沿って、より一層CO2の排出削減に取り組んでまいります。また以下の通りCO2排出量削減目標を設定し、2050年カーボンニュートラルの実現を目指してまいります。
※日本政府削減目標 2030年 46%削減(2013年度比)
CO2排出量削減目標(2021年度比)
2030年 ・Scope1+2 46.2%削減 ・Scope3 27.5%削減 | 2050年 ・カーボンニュートラルの実現
|
2021年度 温室効果ガス排出量
|
| (単位:t-CO2) |
対象 | 排出量実績 | 目標年排出量 |
2021年度 | 2030年度 | |
Scope1+2 | 5,766 | 3,102 |
(Scope1) | (3,087) | - |
(Scope2) | (2,679) | - |
Scope3 | 688,809 | 499,387 |
対 象:住友電設、関係会社連結(2021年度)
算定基準:GHGプロトコルに基づく算定方法
算定範囲:Scope1 事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(車両燃料等)
Scope2 他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
Scope3 Scope1、2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出等)
②ダイバーシティ&インクルージョン
当社グループは、変化の激しい事業環境において、持続的な成長と企業価値の向上を実現し、真に社会から求められる総合エンジニアリング企業を目指すためには、人と技術の永続的な成長が必要と考えています。ついては、経験・技能・キャリア等が異なる多様な人材を継続的に採用・育成・登用し、それぞれの特性や能力を最大限活かせる職場環境づくりに取り組んでおります。
イ 女性活躍推進
女性社員がより活躍し、イキイキと働ける職場づくりを目指しております。新卒の積極的な採用と女性社員を対象としたキャリア形成の強化により女性総合職(管理職)比率の向上を図るとともに、「女性社員が働きやすい環境=全社員が働きやすい職場」と捉え、意識改革や環境、制度の見直しにも取り組んでおります。
■女性活躍推進ワーキンググループ活動
当社における女性活躍推進活動を活性化させることを目的に、2020年1月に部門・職種・年齢・経験・家庭事情の異なる女性社員で構成したワーキンググループを発足しました。ワーキンググループでは、①当社における女性活躍推進のための具体的施策の提案、②働き方改革に資する具体的施策の提案、③女性総合職採用への支援、④「女性活躍推進法」および「次世代育成支援対策推進法」に基づく行動計画策定への参画のタスクに取り組んでおり、経営層へ行った数々の提言が人事施策の策定に繋がっております。
■職種転換制度
当社は、一般職として入社した社員の中で、さらなるキャリアを積み総合職・管理職として活躍することを希望する者を対象として、審査(業績報告書・面接)を実施した上で、エリア総合職(地域限定総合職)への職種転換を認める制度を設けております。2016年度以降さまざまな活躍推進施策を実施したことにより、それ以前と比べ職種転換希望者が増えております。
<一般職からエリア総合職への職種転換の実績>
2006~ 2015年度 | 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
計10名 | 7名 | 7名 | 5名 | 5名 | 6名 | 3名 | 2名 |
■研修の実施
女性が自身の人生を考えることで、キャリアを自分ごととして捉えるきっかけづくりのための研修や、女性社員を部下に持つライン長が自身のアンコンシャスバイアスを理解し、女性社員を含むすべての部下がイキイキと活躍するためのマネジメントを学ぶ研修を実施しております。また、女性社員の健康保持・増進に向けた研修も実施しております。
■新卒女性総合職の採用
当社は、「新卒総合職採用の10%以上を女性とする」を目標に掲げ、女性学生向けの会社説明会や現場見学会の開催、採用ホームページでの開示情報の充実(映像資料や女性社員の紹介)等により、建設業界や当社への理解、関心を深めていただけるよう取り組んでおります。
<新卒総合職採用に占める女性社員の割合>※( )は新卒総合職における女性社員数/採用人数
| 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
技術系 | 3.4% (1/29) | 0.0% (0/30) | 7.1% (3/42) | 5.9% (2/34) | 6.7% (3/45) | 4.1% | 17.3% (9/52) |
事務系 | 0.0% (0/0) | 0.0% (0/3) | 20.0% (1/5) | 14.3% (1/7) | 50.0% (2/4) | 25.0% (1/4) | 33.3% (1/3) |
合計 | 3.4% (1/29) | 0.0% (0/33) | 8.5% (4/47) | 7.3% (3/41) | 10.2% (5/49) | 5.7% (3/53) | 18.2% (10/55) |
■女性活躍推進に関する行動計画の策定
「女性活躍推進法」に基づき、2023年3月に以下の通り、第3期行動計画を策定し、さまざまな施策を検討・実施しております。
計画期間 | 2023年4月1日から2026年3月31日までの3年間 |
目標及び 取組内容 | 目標1:総合職新卒採用 10%以上、キャリア採用も含めた管理職・総合職採用全体の 10%以上を女性とする ・女子学生向け会社説明会・インターンシップ・職場見学会の継続実施 ・女性社員の採用活動(リクルーター活動)への更なる参画 ・採用ホームページの充実や様々な広報活動等によるブランディング強化 ・人材紹介会社との連携強化、リファラル採用強化 ・育児・介護・配偶者の転勤等を理由とする退職者に対する再雇用の実施検討
目標2:女性社員を対象にキャリア形成の強化を図る ・女性活躍推進ワーキングによる意識改革や制度構築に向けた議論の継続 ・女性社員のキャリア形成の強化を目的とした研修の拡充 ・女性社員個々人のキャリアプラン明確化(業務内容見直し、ローテーションの実施)
目標3:全社員の総実労働時間を年間平均 2,100 時間以内 とする ・フレックスタイムの利用促進、勤務インターバル制度の導入検討 ・部門毎の働き方改革活動の活性化 ・時間当たりの労働生産性を重視した人事評価への見直し検討 |
■社外からの評価
当社は、2022年10月24日、女性の活躍推進に関する取組みの実施状況が優良である企業や法人に対して厚生労働省が認定する「えるぼし(2段階目)」を取得しました。 |
|
ロ 障がい者採用
当社は、企業の社会的責任であることはもちろんのこと、組織のダイバーシティ向上等を目的として、障がい者の採用を推進しております。また、パラスポーツ選手の活動支援に取り組んでおり、デフ卓球およびデフサッカーのトップアスリートを採用し、競技と仕事の両立の支援を行っております。今後もさらなる業務の拡大や職域の開拓を図り、引き続き障がい者の活躍を支援してまいります。
<障がい者雇用率> ※( )は法定雇用率
2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
2.20% (2.00%) | 2.35% (2.00%) | 2.48% (2.20%) | 2.42% (2.20%) | 2.29% (2.20%) | 2.44% (2.30%) | 2.75% (2.30%) |
ハ 外国籍社員採用
当社は、優秀な人材の確保、内なるグローバル化による社員の視野拡大と組織のダイバーシティ向上、および海外事業の強化等を目的として、外国籍社員の採用・育成・登用を進めております。
<2023年3月現在 15名在籍(国籍6カ国)>
ニ キャリア採用
当社は、事業部門で即戦力となる人材やDX・データサイエンティスト等の専門性を有する人材の補強、さまざまなキャリアを有する人材の配置による組織のダイバーシティ向上等を目的として、キャリア人材の採用・育成・登用を進めております。
<新卒採用およびキャリア採用人数>
| 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
新卒 | 33名 | 45名 | 60名 | 55名 | 70名 | 65名 | 63名 |
キャリア | 17名 | 23名 | 34名 | 46名 | 24名 | 52名 | 35名 |
合計 | 50名 | 68名 | 94名 | 101名 | 94名 | 117名 | 98名 |
ホ シニア人材の活躍推進
少子高齢化に伴う労働力人口の減少が進展し、特に建設業では、人材不足やシニア人材比率の増加などの環境変化が大きな課題となっている中で、2021年4月に定年年齢を60歳から65歳に引き上げるとともに、70歳までの再雇用制度を導入しております。これにより、豊富な経験や高度な技術力をもつシニア人材が働きがいや高い意欲をもって活躍できる職場環境を整備し、さらなる顧客満足度の高いエンジニアリングサービスの提供を目指してまいります。
③ワーク・ライフ・バランス
社員が健康でイキイキと働ける職場づくりの一環として、さまざまな機会にトップメッセージを発信するとともに、労使が協力して長時間労働の是正に取り組んでおります。労働時間を適正に把握した上で、モデル現場活動や現場支援組織の設置などの具体的な取り組みを通じて、業務の効率化、合理化を推進しております。また、各事業の特徴や社員個々人の事情による働き方の多様化に対する仕組みとして、テレワーク勤務制度やフレックスタイム制を導入し、繁閑に応じたメリハリのある働き方を推進することで、生産性の向上を目指してまいります。
イ 働き方改革の推進
長時間労働が常態化している建設業界において、その是正が当社にとって最も重要な課題の一つとして捉え、改正労働基準法が建設業へ適用される2024年4月を待たず、1年前倒しで適応すべく、さまざまな施策を実施し、総実労働時間の短縮に努めております。
・トップメッセージの発信
・勤務管理システムの導入(勤務実態の正確な把握)
・テレワーク勤務制度、フレックスタイム制、時間単位有休の導入
・部門毎に事業の特性に応じた取り組み目標を策定し、実施状況をトレース
・現場業務の一部を店社側で担う組織の設置
・モデル現場活動
・IT機器や業務支援アプリの活用
<年次有給休暇取得率>※( )は年次有給休暇取得平均日数
2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
30.7% (6.0日) | 33.4% (6.4日) | 32.8% (6.0日) | 47.5% (7.0日) | 55.9% (11.7日) | 58.5% (12.1日) | 64.4% (13.4日) |
ロ 仕事と育児・介護の両立支援
社員が育児や介護をしながらも、長期間休業することなく、仕事との両立を支援することを目的として、さまざまな事情に対応する柔軟な働き方ができる仕組みの導入や福利厚生制度を活用した経済的支援を行っております。特に男性が家事・育児を分担することを推奨し、配偶者出産休暇や育児休業の取得促進につなげるため、休暇・休業の一部を有給とする制度を設けております。その他にも、妊娠期、子の看護や家族介護、不妊治療のための休暇制度の充実を図っております。
■仕事と育児の両立支援制度
妊娠期 | ・妊娠中および出産後1年以内の保健指導、健康診査のための休暇に「特別有給休暇」(失効年次有給休暇・最大40日)の利用可 ・勤務時間短縮、時差出勤 ・テレワーク(自宅・実家での勤務)、フレックスタイム制、時間単位有給休暇 |
育児期 | ・育児休業の開始から5日目までを有給 ・子の看護休暇(小学校3年次修了まで年5日)に「特別有給休暇」の利用可 ・時間外労働制限、深夜労働制限(小学校3年次修了まで) ・時間外労働免除、勤務時間短縮、時差出勤(小学校3年次修了まで) ・テレワーク(自宅・実家での勤務)、フレックスタイム制、時間単位有給休暇 ・育児費用補助(保育所・学童保育・ベビーシッター等の利用料)としてカフェテリアプランのポイント利用可、ポイント単価は通常メニューの2倍 |
その他 | ・配偶者出産休暇(5日/産前産後2週間以内)を有給 ・不妊治療を行うための休暇(月1日)に「特別有給休暇」の利用可 |
<男性社員の育児休業等>※( )は男性社員の育児休業等取得人数
2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
0.0% (0名) | 0.0% (0名) | 0.0% (0名) | 2.8% (1名) | 17.1% (6名) | 34.1% (14名) | 44.2% (19名) |
※女性社員の育児休業取得率は100%です。
■仕事と介護の両立支援制度
柔軟な勤務 | ・時間外労働制限、深夜労働制限 ・時間外労働免除、勤務時間短縮、時差出勤(介護終了まで) ・テレワーク(自宅・実家での勤務)、フレックスタイム制、時間単位有給休暇 |
休暇・休業 | ・介護休業(通算365日、3回まで分割取得可)に「特別有給休暇」の利用可 ・介護休業中の社会保険料個人負担分を全額補助 ・家族介護休暇(年5日)に「特別有給休暇」の利用可 ・介護費用補助(介護施設・介護サービス利用、介護用品購入・レンタル)としてカフェテリアプランのポイント利用可、ポイント単価は通常メニューの2倍 |
■次世代育成支援に関する行動計画の策定
「次世代育成支援対策推進法」に基づき、2023年3月に以下の通り、第8期行動計画を策定し、さまざまな施策を検討・実施しております。
計画期間 | 2023年4月1日から2025年3月31日までの2年間 |
目標及び 取組内容 | 目標1:子の出生時、または子育て期間における父親の休暇取得および柔軟な働き方を促進するための施策を検討・実施する ・育児休暇等の取得を促進するための施策の実施 ・育児休業等に関する周知・啓発の強化
目標2:育児・介護に関する休暇や短時間勤務等の制度を拡充するとともに、育児・介護休業や短時間勤務からの早期復帰を支援するための施策を検討・実施する ・休暇制度等の見直しや短時間勤務等の柔軟な運用の検討・実施 ・福利厚生制度等の拡充の検討
目標3:長時間労働の是正やの育児・介護等との両立のため、多様な働き方に対する施策を検討・実施する ・フレックスタイム制、時間単位有給休暇の利用促進に向けた啓発実施 ・在宅勤務制度の利用要件緩和の検討 |
④人材育成
当社グループは、「人材の育成~プロ集団へ」を教育理念とし、次の「基本方針」に基づき、社員一人ひとりが「プロ集団」の一員となるべく、教育体系を構築しております。 |
人材育成基本方針 ・ 技術・能力開発の推進 ・ 個々人の力が発揮できる仕組み・風土作り ・ マルチエンジニアの育成 ・ グローバル人材の育成 |
また、2020年度から始まった中期経営計画(VISION24)においても、「人材の確保・育成と働き方改革」を重点項目の一つに掲げ、教育のさらなる拡充に努めてまいります。
|
イ 全社教育体系の構築
従来型の知識教育や資格取得支援に加え、「問題を発見する能力」「問題の真因に迫り、課題を分類・整理する能力」「問題・課題を解決する能力」などの能力開発に重点を置いた教育を展開しております。
具体的には、「階層別研修」や各種「専門コース」と、各部門の事業に即した内容で実施するOJTを含む「部門別教育」を有機的に結合させ、全社一体となって人材育成に取り組んでおります。
ロ 全社研修施設の新設
神奈川県川崎市に宿泊設備を備えた研修施設「住友電設川崎テクニカルセンター」が完成し、2023年4月1日から本稼働しております。
当センターは、各種研修施設のほか宿泊設備も備えた当社として初の教育に特化した施設であります。
座学研修はもとより、電気設備をはじめ電力設備、情報通信設備、空調給排水設備など各種技術について実機を使って学ぶことができる他、VR危険体感設備等を備えた安全危険体感室も設置しており、実践的な技術力および専門知識の向上に努めてまいります。
ハ 女性社員のキャリア形成支援
2022年度より新たに、女性社員がいきいきと活躍するためのキャリアプランを作成する研修をスタートしております。
部下と上司それぞれの研修を連動させ、ともに具体的なキャリアプランを考え、職場で求められるスキルや積むべき経験を明確化することで本人のキャリアアップに繋げ、女性社員のロールモデルを育成してまいります。
ニ グローバル人材の育成
当社グループにおける主軸のひとつである海外事業の安定した継続のため、「トレーニー派遣(期間1年)」などの海外派遣制度により、グローバルに活躍できる人材の育成に注力しております。日本とは異なる海外での業務を経験させるとともに、異文化の理解やグローバルなコミュニケーションスキルを向上させることで、国内外の柔軟なローテーションを可能にし、将来の海外グループ会社の幹部候補となる人材の育成につなげております。
また、海外グループ会社の事業基盤強化、事業領域拡大、ローカル化の推進に向け、経営的視点で考え行動するグローバル人材の育成を目的に、現地駐在員およびナショナルスタッフの幹部社員を対象とした幹部育成研修も実施しております。
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