企業兼大株主住友倉庫東証プライム:9303】「倉庫・運輸関連業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 経営の基本方針

当社グループは、「信用を重んじ」「確実を旨とし」「浮利にはしらず」という「住友の事業精神」のもと、「物流という万人が必要とする社会インフラを、時代をこえて真摯に下支えするとともに、お客様と社会が求める新たなサービスの創造に努める」を企業理念としております。

この企業理念が表す精神は、1899年(明治32年)の当社の創業以来、倉庫業を核に、港湾運送業、国際輸送業、陸上運送業を含む総合的な物流事業及びオフィスビル賃貸業を中心とする不動産事業等へ業容を拡大した現在に至るまで、一世紀以上にわたり一貫して受け継がれております。当社グループは、今後もこの企業理念のもと、事業を通じて社会に貢献しつつ、持続的な成長を目指してまいります。

(2) 当社の事業環境及び中長期的な会社の経営戦略

当社グループを取り巻く環境は、国内においては設備投資や個人消費が総じて持ち直しましたが、企業による賃上げを上回る物価上昇の伸びが見られたこともあり、景気の回復は力強さを欠き緩やかなものとなっております。海外においては、米国では、金融引締めの影響が懸念されたものの、個人消費は拡大し、景気は回復基調を維持しております。一方、中国では、不動産不況や消費低迷の影響により、景気は低調のうちに推移しております。

また、環境・社会・ガバナンス(ESG)の重要性に対する意識の高まりやデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進といった近年の様々な変化は、今後より一層加速していくものと考えられます。

このような状況下、当社グループは、長期ビジョン“Moving Forward to 2030”のもと、グローバル化の進展に伴い増大する各種リスクにも適切に対処し、社会に不可欠な物流サービスを幅広いステークホルダーの皆様に対して安定的に提供してまいります。

「長期ビジョン“Moving Forward to 2030”」

① モノをつなぐ

物流の結節点である倉庫と港湾を主軸に更に信頼性の高い物流サービスを提供します。また、物流業以外の業種との連携を深め、デジタル技術等を積極的に導入・活用することにより、各種の変化に迅速に対応しながら、物流における新たな価値を創造します。

② 世界をつなぐ

日本、アジア、欧州、米州の四極を中心に国際物流ネットワークの更なる拡充を図り、お客様の強固で安定的なグローバル・サプライチェーン構築を支えます。

③ ヒトをつなぐ

貴重な経営資源である人材の育成を更に強化するとともに、少子高齢化等の社会の変化に対応し、柔軟で多様な働き方を導入し、ヒトを惹きつける会社であり続けます。

④ 時代をつなぐ

120年を超える伝統をもつ企業グループとして、先人から受け継いだ有形無形の資産を後の世代に継承しつつ、お客様と社会の発展に貢献していきます。

「第五次中期経営計画」

2023年3月に策定しました2023年度から2025年度までの3か年の第五次中期経営計画では、物流・不動産の両事業に経営資源を集中することとし、物流事業では、国内外の拠点の拡充を進め、海外における物流事業も拡大を図ってまいります。また、DXを推進し、業務の効率化・自動化に取り組むとともに、顧客にとって、より一層付加価値の高い物流サービスの提供を進めてまいります。

不動産事業では、これまで培ってきた賃貸事業のノウハウを活かし、積極的な事業投資のほか、事業領域の拡大を進め、収益力の向上を図ってまいります。

あわせて、気候変動という人類共通の課題に対しては、温室効果ガス排出量の削減目標を設定のうえ、その達成に向けた取組みを進めるとともに、当社グループの事業の発展を支える「人」への投資を充実させ、持続的な成長を目指してまいります。

なお、第五次中期経営計画では、業績目標として2025年度(計画最終年度)の連結営業収益2,300億円、連結営業利益180億円、また、設備投資額(3か年累計)として850億円をそれぞれ計画しております。財務指標については、財務基盤の健全性を維持したうえで、ROEは7%を目標としております。また、政策保有株式については、2028年3月末までに約100億円(2022年3月末簿価の約10%相当)の縮減を目標とし、本計画期間中は、そのうち約60億円(同6%相当)を目途に縮減します。

(3) 対処すべき課題

今後の日本経済は、雇用・所得環境が改善する中で緩やかな景気回復が続くと見込まれますが、物価上昇や海外景気の下振れが重荷となる可能性があります。世界経済は、各国における金融政策の動向が見通せず、また中国経済の回復鈍化への懸念に加え、中東情勢の緊迫化が危惧されるなど、景気の先行きは極めて不透明であります。

物流業界におきましては、輸出入貨物の荷動きは緩やかな回復が期待されますが、不安定な海外景気の動向次第では荷動きが低迷するおそれがあるほか、陸運業界における人手不足による輸送能力減少の影響が懸念されます。不動産賃貸業界におきましては、オフィス需要の拡大を背景に、空室率は概ね改善傾向を示すものと予想されます。

このような情勢の中、当社グループは第五次中期経営計画の2年目にあたる2024年度につきましても、国内外の経済環境の悪化に影響されにくい、強靭で着実に成長できる企業体質への変革を推進いたします。投下資本の収益性を考慮しつつ、各事業の利益創出力を高めることにより、中長期的な企業価値向上を目指してまいります。

当社グループは、社会に不可欠な物流サービスを安定的に提供し続けることで事業基盤を強化するとともに、不動産事業の収益規模を拡大することにより、経済・市況変動への耐性を高め、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

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