伊勢化学工業 【東証スタンダード:4107】「化学」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
(経営理念)
当社グループは、「技術革新と創意・工夫に努め、科学・経済の発展に貢献するとともに、社会的責任を果たし、信頼され、価値ある企業として成長します。」の経営理念に基づく経営を目標としております。
(経営基本指針)
上記経営理念を実現するため、次の経営基本指針を掲げております。
①.「スペシャリティ化学の素材・加工分野」において、お客様のニーズを優先し、お客様の満足を得られる優れた製品とサービスを提供することにより、市場に信頼される企業を目指します。
②.「企業の根幹は人なり」の考え方に基づき、社員一人一人の人間性・個性を尊重し、能力の伸長に努めるとともに、仕事を通じて、生甲斐と幸せを実現し、社員として誇りを実感出来る企業を目指します。
③.「良き企業市民」として、全ての法律を遵守し、社会規範に基づいて、公正・誠実な企業活動を推進するとともに、自然環境の保護と資源保全に留意し、広く社会の理解と共感を得られる企業を目指します。
(2)経営環境
ヨウ素の事業環境は、中長期的に世界の中間層人口の増加、発展途上国を中心とした経済成長等により、医療用途を中心に安定的な成長が見込まれております。
天然ガスの事業環境につきましては、化石燃料の中では比較的温室効果ガスの排出が少なく、貴重な国内の地産地消のエネルギー資源として重要な役割を果たすことから、当面は堅調な需要が見込まれます。
金属化合物事業では、主力製品である塩化ニッケルは、積層セラミックキャパシタ(MLCC)向けの素材として使用されており、今後の需要は、電子回路の高集積化による電動化、自動運転化の車載用途、通信用途が急激に拡大することから、大きな成長が期待されます。
(3)会社の対処すべき課題
こうした当社グループを取り巻く事業環境を踏まえ、当社といたしましては、ヨウ素及び天然ガス事業では、安全安定操業を最優先として、既存設備の維持・更新を積極的に実施し防災体制を強化し、お客様にご安心いただける供給体制を盤石に構築してまいります。また、新規坑井の開発を継続して行い、既存坑井の生産減退を補うとともに供給能力の拡大を目指します。
限られた天然資源の有効活用を図るため、常に最善の製造プロセスを目指し高効率化を図るとともにリサイクルの向上に努め、投資に伴う製造コストの上昇の圧縮を図ってまいります。製造プロセスの高効率化においては、カーボンネットゼロ社会実現に貢献できるよう、省エネルギー化へ一段と注力してまいります。
金属化合物事業では、MLCC向けの需要拡大に的確にタイミングを合わせ、生産体制を強化してまいるとともに、お客様と連携し一層のコストダウンを図ってまいります。
当社の販売は特定用途の需要に依存するところが大きく、中長期的に安定成長が見込まれるものの、大幅な技術革新により需要が大きく変化することも考えられます。このために新商品開発及び新規事業の創出が急務と考えております。
社内の資源を活用するだけでなく、大学の研究機関との産学連携や外部研究機関と積極的に提携し開発、創出のスピードを上げていく所存です。
このように継続的かつ効率的なサステナビリティ経営を目指して株主の皆様のご期待にお応えし、安定的に成長を図ってまいります。
(4)経営目標
コンスタントな需要増加に支えられて、事業全体の市場規模は、年々拡大しております。
このような事業環境を活かし、新規坑井開発、送水・送ガス配管の新設・更新等の設備投資に、引き続き積極的に資金を投じてまいります。
当連結会計年度以降の経営目標につきましては、中期計画の積極的投資継続を踏まえ、キャッシュ・フローをより重視したEBITDAを採用するとともに、資本効率の指標としてROE(自己資本利益率)を継続採用し、以下のとおり設定いたしました。
・EBITDA額は、40億円超
・ROE(自己資本利益率)は、6%超
当連結会計年度の達成状況は、以下のとおりでありました。
・EBITDA額72.6億円 ⇒ 達成
・ROE(自己資本利益率)12.0% ⇒ 達成
なお、当連結会計年度までの達成状況を勘案して、より高い目標に挑戦するため、翌連結会計年度以降の経営目標につきましては、以下のとおり変更いたしました。
・EBITDA額は、70億円以上
・ROE(自己資本利益率)は、6%以上を維持し、中期目標として安定的に10%以上
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