企業兼大株主井村屋グループ東証プライム:2209】「食品業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当連結会計年度の研究開発活動は、「おいしい!の笑顔をつくる」の社会的使命のもと、高い技術と新鮮な時代感覚をもち、夢のある商品とすぐれたサービスを通じて豊かな生活を提供できるよう、菓子及び食品とその関連分野における活動を行っております。

 すなわち、基礎研究や外部研究機関との共同研究の継続及び事業展開上急務な研究課題に取り組み、お客様の食の安全と安心を提供できるよう、新素材の開発とその応用、製品の改善・改良・品質の向上、生産技術・生産設備の開発などに努めております。

 現在の研究開発は、各事業会社の商品開発部門及び研究・開発部門などにより推進されております。なお、研究開発活動を担当している期中平均人員は71名であり、当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は501百万円であります。

 各セグメントの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

(1) 流通事業

(基礎研究)

 大学や公設研究機関と連携しながら、井村屋のコア原料である「あずき」に関する基礎研究に取り組んでおります。具体的には、小豆から抽出したポリフェノールの機能性研究のほか、小豆に関する加工や栽培等の研究があります。また、小豆に限らない新しいものづくりにつながる新技術の開発にも取り組んでおります。これらの研究成果を特色ある自社商品の商品開発や販売促進、あるいは新規事業につなげていくことが目標および目的となります。

 一方で、生産活動で生じる食品廃棄物・副産物(おから、小豆由来の廃棄物等)の有効活用、バイプロダクト化を目指した研究にも取り組んでおります。

(菓子商品)

「片手で食べられる小さなようかん」は、小容量で衛生的に食べられる点をご好評いただいております。2023年度は新たに抹茶フレーバーの「片手で食べられる小さなようかん 抹茶」を発売し、シリーズの更なる強化を図りました。また、進化系和菓子として水ようかんとフルーツを掛け合わせた新商品「AN gelée fruits(アン ジュレ フリュイ)」を開発し、新ギフト売り場への挑戦を進めております。更に食品廃棄物の削減をテーマに、カステラ製造時に産出されるカステラの切れ端をアップサイクル商品として業務用販売を開始し、外食チェーンのメニューの一部にご活用いただいております。今後も菓子の新たな可能性を引き出し、社会調和を意識した商品づくりを行ってまいります。

 (食品商品)

 昨今、家庭での調理頻度が増えたことにより、後片付けやメニューを考えることを面倒に感じるなど、調理に関して負担を感じる方が増えてきております。そのような背景から2023年度は野菜を1種類用意し、電子レンジで調理するだけで手軽に煮物ができる「レンジで煮物 かぼちゃのそぼろ煮」「レンジで煮物 なすのみぞれ煮」を発売しました。また、袋のまま電子レンジで温められる「レンジで簡単ぜんざい」を、おいしさはそのままに糖質を50%オフにした「レンジで簡単糖質50%オフぜんざい」を発売しました。引き続き「おいしい!の笑顔をつくる」と同時に健康を意識した商品づくりを行ってまいります。

 (デイリーチルド商品)

2023年3月、新工場あのつFACTORYが竣工し、1年が経過いたしました。新製法で『Re start !!!』した「美し豆腐LONG SHELF LIFE 180」「高カロリー豆腐 LONG SHELF LIFE 180」は引き続き、国内、海外、業務用ルートへと多岐にわたり展開し拡売をしております。「大豆屋和蔵大豆ッ子」シリーズは、大豆の旨みを閉じ込め、独自の新技術を取り入れた殺菌方法で長期保存を可能としております。また「井村屋雪花菜(きらず)冷凍おから5㎏」はSDGsの観点より、副産物であるおからを活用した商品としてご好評いただいております。今後も更なる付加価値のある商品開発を行ってまいります。

 (冷菓商品)

 主力商品「あずきバー」は2023年度に発売50周年を迎えました。周年を記念して、様々な企画商品を上市しました。「あずきバー」「あずきバー ミルク」「あずきバー 抹茶」においては、より美味しく、安全安心な品質へポリッシュアップし、売上増加に大きく寄与することができました。また新しい和風アイスとして「こしあんバー」を開発、多くのお客様からお問い合わせをいただきました。昨年、一部エリアでテスト発売を行った「やわもちアイス 抹茶氷」は量産化に向けて新たな設備投資を行い、全国へ展開して好評をいただきました。また導入した設備を活用して、秋冬向けの氷アイスとして新ブランド「SHALILI」を立ち上げました。“多層&新食感”が評価され、多くの企業に採用いただきました。冷菓カテゴリーの成長に向けて、今後育成してまいります。また、輸出商品のラインナップを拡充し、海外のお客様に向けた商品もご評価いただくことができました。今後も更なる拡売を目指すとともに、和風を中心とした特色や付加価値のある商品開発に取り組んでまいります。

 (点心・デリ商品)

 点心・デリ商品はCVSを中心に商品提案及び供給を行っております。年間販売商品は原材料価格高騰の中、価値と価格の整合性の合う商品作りを目指しリニューアルを行いました。また、特色である熟成発酵生地を使用した「ゴールドまん」シリーズは2023年度も展開しました。冷凍食品需要の高まりとともに、冷凍食品肉まん・あんまんの販売が好調に推移いたしました。また新規量販店に向けてのチルドタイプ肉まん・あんまんの提案及び供給を行い、新規売り場への展開に繋げました。また、海外に向けてプラントベース規格の輸出用ピザまんを開発いたしました。今後も更なる市場拡大に向け取り組んでまいります。

 (冷凍菓子商品)

 高まる需要への対応と今後の事業拡大を目的に、2024年2月に冷凍和菓子/たい焼き製造ラインを新設しました。製造能力の向上に加えて商品品質の向上及び省人化を図っております。設備投資した新規ラインにて2021年より販売している4コ入冷凍和菓子シリーズを全面的にリニューアルし付加価値の向上を図りました。また新機軸商品として「井村屋謹製たい焼き(つぶあん)」を発売し、家庭用冷凍和菓子商品群の強化を図りました。今後もできたてのおいしさを冷凍で閉じ込めた魅力ある商品を展開し、より多くのお客様にお喜びいただける商品開発を進めてまいります。

 当連結会計年度における研究開発費の金額は470百万円であります。

(2) 調味料事業

 井村屋フーズ七根サイトにおきましては、新たな大型設備(スプレードライヤー)を更新したことで、その能力を評価いただいた顧客のOEMテーマをいくつか具現化しています。また、昨年度同様、原材料の高騰に対するコストダウン対策として処方の見直しを行い、品質を落とさず、コストアップを回避することが出来ました。

 新規素材開発としては、グルタミン酸Na等の食品添加物の使用を避けたい顧客要望に対応するため、アサリエキスと賦形剤(デキストリン)だけで粉末化した「アサリクリアパウダー」を上市しました。ハラール市場に向けては、ハラール基準に沿った「粉末赤味噌」の開発を行いました。なお、海外市場に向け当社豆乳パウダーを使用した植物ミルクパウダーの取り組みを引き続き強化しています。

 引き続き当社の強みを生かした自社品開発や提案商品開発(ODM)の活動を継続し、新顧客および新市場の創出を進めてまいります。

 当連結会計年度における研究開発費の金額は30百万円であります。

(3) その他事業

 特記事項はありません。

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