中部鋼鈑 【東証プライム:5461】「鉄鋼」 へ投稿
企業概要
(1)サステナビリティ全般
ガバナンス
当社は、サステナビリティに関する取り組みは特に重要な経営課題であると認識しており、「100年企業を目指して、厚板専業メーカーとして培ってきた自社の特性を活かし業界内で存在感のある企業を目指す」との長期ビジョンを実現するために取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を下表のとおり設定しております。2021年度を開始年度とする「21中期経営計画」においても、「循環型社会への貢献」「持続可能な基盤整備の推進」「ESG/SDGs課題に対する取組の強化」等を基本方針に掲げ、持続的な成長に向け全社を挙げて取り組みを強化しております。サステナビリティに関わるリスク及び機会に対しては、その内容に応じて各全社委員会(品質・環境・防災・安全衛生)、リスク・コンプライアンス委員会等で課題に対する対応の検討や進捗状況の確認が行われ、結果を常勤役員会へ付議・報告することで、経営方針に沿った対応の実行やその見直しを図っております。取締役会は重要な方針の決定やその見直しについての意思決定を行うとともに、サステナビリティ課題への全社的な取り組み状況をモニタリングしております。
<長期ビジョンとマテリアリティ>
リスク管理
当社は「リスクマネジメント規程」に基づき、社長を最高責任者とするリスクマネジメント体制を構築しております。サステナビリティに関するリスクに関しては、テーマ毎にリスク・コンプライアンス委員会、各全社委員会(品質・環境・防災・安全衛生)でリスク項目の特定・影響度の評価・対応方針の決定を行い、必要に応じて常勤役員会へ報告しております。常勤役員会は経営環境・経営戦略リスクの管理を行うとともに、経営リスク・コンプライアンスを統括しております。
<サステナビリティ推進及びリスク管理体制>
(2)気候変動、脱炭素社会に向けた取組
ガバナンス
気候関連問題に関する評価・管理をするために社長を委員長とした環境委員会を年2回開催しております。同委員会では、気候変動リスク及び機会が経営に与える影響やその対応、脱炭素目標に対する進捗状況や課題などを議論しております。また、議論し決定した内容などを常勤役員会へ付議・報告しております。取締役会はこれらの報告を受けることで、様々な経営課題に対し気候関連問題を考慮した上で監視機能を果たしております。
リスク管理
気候変動に関するリスクの特定、選別及び評価は、環境委員会の事務局である安全環境防災室にて行われ、環境委員会に報告しております。環境委員会では、気候変動関連のリスクをどのように軽減し、どの程度受け入れるのかを議論し、リスク管理を行っております。また、経営リスク、品質、環境、災害、安全衛生に関するリスクも同様にそれぞれの委員会で議論し、常勤役員会に報告する形で当社の総合的なリスクを管理しております。
戦略
将来の気候変動が当社の鉄鋼関連事業に与えるリスクと機会を把握するため、国際エネルギー機関(IEA)のシナリオや、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による気候変動シナリオ(1.5℃及び4℃シナリオ)を参考に、2030年~2050年におけるシナリオ分析を行いました。シナリオ分析において抽出したリスク及び機会のうち、当社事業に与える重要性が高い項目を選定・検討し、対応策を策定しました。
指標及び目標
<目標値>
当社は、CO2排出量削減目標及びロードマップを下記の通り策定し、目標達成に向けて全社的に取り組みを推進しております。
2030年度目標 46%削減(2013年度比)
2050年度目標 排出量実質ゼロ(カーボンニュートラル)
<実績>
2021年度のCO2排出量は、212千トンで、基準年である2013年度の239千トンに対し、11.3%の削減となりました。排出原単位(粗鋼生産1トン当たりの排出量)換算では19.3%の削減となっております。今後は、Scope3の排出量の把握と情報開示に取り組んでまいります。下記のとおり、粗鋼生産量の変動によるCO2排出量の増減はあるものの、排出原単位(粗鋼1トン当たりの排出量)は年々低減しております。
(3)人的資本経営、多様性の確保に向けた取組
戦略
当社は、「人を基本とする経営の実践」を経営理念に掲げ、人材の多様性確保と人材育成が持続的な成長に向け非常に重要であるとの認識から、「安全で働きがいのある企業体質の確立」をマテリアリティとして設定しております。当社の人材マネジメントは、「従業員一人一人がその能力を存分に発揮できる環境を整え、組織(チーム)として目標にチャレンジする文化を定着させることで、外部環境の変化に適応できる柔軟かつ強靭な組織を構築し、企業グループとしての持続的な成長につなげる」ことを基本的な考え方としております。この考え方のもと、人材マネジメント基本方針及び求める(目指すべき)人材像を下記のとおり制定し、中長期的な成長につながる人的資本への取り組みを強化しております。
<当社の理念と人的資本に関わる方針>
中核人材の多様性の確保に関しては、女性の登用が進んでいないという課題認識のもと、女性活躍推進法に基づく行動計画を策定し、将来の女性管理職層の母数増加に取り組んでいます。外国人・中途採用者の登用についての目標は設定していませんが、業務内容に照らし適切なスキルを備えた人材を適宜採用しております。なお、管理職層に占める中途採用者の比率は19%で、女性・外国人の管理職は現在在籍しておりません。
指標及び目標
従業員が働きやすい職場環境の中でその能力を十分に発揮できる体制を整え、男性も女性も仕事と家庭生活・子育てを両立させることができるように次の行動計画を策定し取り組みを行っております。その内容及び実績は以下のとおりです。
<行動計画(女性活躍推進法・次世代育成支援対策推進法 一体型)計画期間:2021.4~2026.3>
| 内容 | 実績 |
目標1 | 基幹職(管理職手前の階層)以上の女性人数を | 44%増(2023年3月末現在) |
目標2 | 年次有給休暇の年間取得率を70%以上とする | 71.1%(2022年度) |
目標3 | 従業員の健康意識の向上及びワークライフバランスを | 健康経営優良法人認定(2022、2023年) |
労働者の男女の賃金の差異についての実績は、「第1 企業の概況 5 従業員の状況 (4) 労働者の男女の賃金の差異」に記載しております。
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