企業中村超硬東証グロース:6166】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、以下の経営理念のもと、長年培ってきた開発力・技術力を基盤として、優れた品質の製品を安定供給することにより、顧客満足度の向上を図るとともに、取引先・協力会社・地域社会・投資家の皆様方と従業員からの信頼と期待に応えられる企業を目指しております。

〔経営理念〕

 努力、活力、創造力

 全員営業、全員製造、全員参加の経営をもって、ものづくりのエキスパート集団となり、
夢ある未来を共に育てる。
① お客様、協力会社との共栄のために
② 従業員とその家族の幸せのために
③ 社会と地球環境への貢献のために

(2) 目標とする経営指標

 今後の国内外の経済状況については、新型コロナウイルス感染症の影響はほぼ解消されたものの、世界的な金融引き締め政策の継続、原材料・エネルギー価格の高止まり、ウクライナや中東における情勢不安の長期化への懸念や、中国経済の先行き不透明感などが市場に与える影響などもあり、今後も予断を許さない状況で推移するものと予想されます。このような状況のなか、当社グループの2025年3月期の連結業績予想を以下のとおりといたします。

                                   (金額単位:百万円)

 

2025年3月期

第2四半期(累計)

対前年同期

増減率(%)

2025年3月期

通期

対前年同期

増減率(%)

売上高

1,550

30.1

3,300

36.8

営業利益

△20

110

経常利益

△30

80

親会社株主に帰属する
当期純利益

△70

20

△86.1

① 特殊精密機器事業

 耐摩工具関連分野、実装機用ノズル分野ともに、当期においてはベアリング業界や半導体業界が低調であった影響を受け厳しい受注環境となりましたが、次期についても当面の間は厳しい事業環境が継続するものと見ております。このような環境の中、次期において新開発の実装機用ノズルの販売を開始するとともに自動車部品メーカーからの受注拡大、半導体製造業界からの新規受注の獲得、既存顧客からの新規アイテムの受注獲得に注力することにより売上拡大を目指してまいります。

 そのため、次期売上高は当期売上高715百万円から18.8%増の850百万円を見込んでおります。

② 化学繊維用紡糸ノズル事業

 当期において堅調に推移した風力発電用ブレード向け及び航空機向け炭素繊維用紡糸ノズルの販売については、次期においても引き続き堅調に推移すると見ております。加えて新工場に導入した大型加工設備を活用し、フィルム用ダイや不織布用大型ノズルの売上拡大、国内顧客を含めた中国外顧客への営業展開の強化による売上拡大に取り組んでまいります。

 そのため、次期売上高は当期売上高1,570百万円から27.3%増の2,000百万円を見込んでおります。

 なお、建設を進めてまいりました新工場の稼働開始により、大型不織布製造用ノズル・ダイ等の生産が可能となるため、当該分野での受注・売上の拡大を目指してまいります。

③ D-Next事業(旧電子材料スライス周辺事業)

 当社製のパワー半導体・難削材向けダイヤモンドワイヤの販売については、国内大手ダイヤモンドワイヤユーザーを中心に顧客獲得と販売数量の拡大が順調に進捗しており、次期についてもこの傾向は継続するものと見ております。また、PHX-01の受注・販売につきましては、インドにおける太陽電池内製化の進捗に遅れが生じており、契約締結に向けた商談が長期化しておりますが、事業上のリスクを慎重に検討しながら交渉を進めてまいります。

 そのため、次期売上高は当期売上高121百万円から254.5%増の430百万円を見込んでおります。

④ マテリアルサイエンス事業

 ナノサイズゼオライトについては、各用途分野において量産採用に向けた顧客やエンドユーザーによる評価が継続しております。量産開始は2025年度を見込んでおり、次期におきましては新たな顧客や用途分野開拓のためのサンプル提供や展示会への出展を行い、ナノサイズゼオライトの認知度向上に取り組むとともに、量産開始に向けた生産技術力と生産性の向上に取り組んでまいります。

 そのため、次期売上高は当期売上高5百万円から286.6%増の20百万円を見込んでおります。

 上記における業績見通しなどの将来に関する記述は、当社グループが現時点において入手可能な情報による判断及び仮定を前提にしており、実際の業績は様々な要因により異なる場合があります。なお、江蘇三超社との国際仲裁については、現時点においてシンガポール国際仲裁センターの判断が出ておらず、見通しが立てられないため、仲裁判断による業績への影響は当期の連結業績予想には織り込んでおりません。

(3) 会社の対処すべき課題

 当連結会計年度において営業損失を計上し、シンジケートローン契約における財務維持要件に抵触したため2025年3月期については借入金利が引き上げられる予定であり、また国内経済、海外経済ともに先行き不透明な状況が継続しております。このような状況下、当社グループでは2025年3月期において、これまで取り組んできた構造改革を完了させるとともに、それぞれの事業における成長基盤を確立し、収益力の強化を図るため、以下の取り組みを進めてまいります。

① 特殊精密機器事業の収益力強化

 特殊精密機器事業においては、これまで取り組んできた技術開発の成果として、新開発の実装機用ノズルの販売を開始する計画であるとともに、商社を活用した自動車部品メーカーからの受注拡大、半導体製造業界からの新規受注獲得や既存顧客の深耕、製造現場における生産技術力と生産性の向上を実現することなどにより、さらなる収益力の強化を図り、セグメント利益の確保に取り組んでまいります。

② 化学繊維用紡糸ノズル事業の収益力強化

 化学繊維用紡糸ノズル事業においては、新工場に導入した大型加工設備を活用し、フィルム用ダイや不織布用大型ノズルの受注拡大、好調に推移している炭素繊維用ノズル分野におけるさらなるシェア拡大、国内顧客を含めた中国外顧客への営業展開の強化による受注拡大に取り組んでまいります。また販売済の不織布製造装置のノズル入れ替え需要や新規の装置需要を的確に取り込むことにより、セグメント利益の確保に取り組んでまいります。

③ D-Next事業におけるビジネスモデル転換の完了と収益事業化

2019年11月に太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ生産事業から撤退し、パワー半導体・難削材向けダイヤモンドワイヤ及びPHX-01の生産・販売事業へとビジネスモデルを転換した同事業においては、顧客獲得と販売数量拡大が順調に進捗しているパワー半導体・難削材向けダイヤモンドワイヤの生産・販売事業の収益事業化を達成し、ビジネスモデル転換の完了を目指します。また、インドを始めとするダイヤモンドワイヤ生産拠点へのPHX-01の受注・販売につきましては、事業上のリスクを慎重に検討しながら契約締結に向けた商談を進めてまいります。

④ ナノサイズゼオライトの事業化

 新規事業として取り組んでいるナノサイズゼオライトの開発については、各用途分野において量産開始に向けた顧客やエンドユーザーによる評価が継続しております。量産開始は2025年度を見込んでおり、2024年度におきましては新たな顧客や用途分野開拓のためのサンプル提供や展示会への出展を行い、ナノサイズゼオライトの認知度向上に取り組んでまいります。なおナノサイズゼオライト量産開始に向け、製造現場における生産技術力と生産性の向上を図り、量産開始以降の生産量の確保と早期の収益事業化を目指した取り組みを進めてまいります。

⑤ 研究開発力の強化

 当社グループの持続的発展のためには、技術競争力に裏打ちされた様々な研究開発が必須と考えております。この研究開発力を基盤として社会に役立つ製品開発を推進し、「エネルギー」「環境」「医療」を事業領域の3本の柱として、産学官連携も視野に入れながら次世代技術の研究開発を進めてまいります。

⑥ 人材の確保・育成

 当社グループの持続的発展のためには、現在保有する高度かつ熟練した生産技術を次世代に継承するだけでなく、今後の当社グループの経営の中核を担う人材の育成が急務と考えております。このため当社グループでは高度人材の確保のため継続的な採用活動を行うとともに、人材教育体制を構築し、経営環境の変化に対応できる人材の育成に取り組んでまいります。

⑦ 内部管理体制の強化

 当社グループは、会社法、金融商品取引法及びその他の法令を遵守するコンプライアンス体制を継続して強化していくとともに、内部牽制が機能する管理体制を構築することで、株主や取引先など、すべてのステークホルダーの信頼に耐えうる組織を目指してまいります。

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