リテールパートナーズ 【東証プライム:8167】「小売業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「地域のお客様の日々の暮らしを“より”豊かにする。なくてはならない存在として地域を支える。」という社会的使命を果たし、その為に力を合わせる流通事業連合体を目指します。私たちは、共通の理念、同じ志をもった企業同士、お取引先様と地域を越えて手をたずさえ、地域に暮らす皆様に心地よい一日をお届けし、「普段の消費生活」をサポートしてまいります。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、スーパーマーケットを主業とする会社の連合を形成し、それぞれがより強いローカルスーパーマーケットとしての成長と、企業価値の向上を目指します。また、長期経営ビジョンとして、「地域の多様なニーズに応え幸せを創出する」ローカル流通グループを目指しております。
[長期経営ビジョン]
長期経営ビジョンの考え方
私たちは、地域のお客様の日々の生活を“より”豊かにすることを使命として、地域の皆様の「普段」の生活をサポートしています。 そのためにはお客様のニーズの多様化や社会課題の複雑化に対応し続けることが重要であると考えています。 これまでの事業基盤を活かすとともに、社会の変化(新たなニーズ)に応え、持続的な成長を遂げることで、地域のお客様、お取引先様、社員の幸せを創出します。 | |
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目指す姿 | 1 地域のお客様、お取引先様に信頼され、愛されるスーパーマーケット |
2 事業活動を通じ、地域社会の課題解決に貢献する企業 | |
3 社員が生き生きと働ける企業 | |
4 グループシナジーの発揮により収益性・経営効率を高め、持続的な企業価値向上を図る企業 |
長期ビジョンの実現に向け、当社は、2025年2月期を初年度とし2027年2月期を最終年度とする第3次中期経営計画を策定いたしました。
第3次中期経営計画の骨子は以下のとおりです。
[第3次中期経営計画の骨子]
| 基本方針Ⅰ |
| 長期ビジョン
の実現と
持続可能な
企業成長 |
既存事業の強化・新ニーズへの対応 |
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地域のお客様に信頼され、愛されるスーパーマーケットブランドと リテールCIの確立 |
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戦略① 成長戦略 短期的には既存エリア・サービスの強化に向けて積極的な成長投資を行い、中長期的にはエリア拡大・新たな価値創造のための新規サービスやM&A等による非連続的な成長に取り組んでまいります。 |
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戦略② 競争力の強化 リテールパートナーズならではの商品・サービスをお客様に提供し、魅力的な店舗開発を行うことで競争力の強化を図ります。 |
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戦略③ 収益性の強化 共同調達やPB開発及びオペレーションの効率化等により、営業費用を削減し、売上総利益の改善とローコスト運営による生産性の向上を図ります。 |
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| 基本方針Ⅱ |
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経営インフラの整備・高度化 |
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社員が生き生きと働ける環境の構築と グループ経営・DX促進による収益性・効率性の向上 |
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戦略④ グループ連携の強化 さらなるグループ連携の強化により、グループ各社の経営資源を活用し、グループ全体の企業価値向上を目指します。 |
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戦略⑤ 人的資本経営への取組 長期ビジョンの実現に向け、重要な経営資源である人材への投資を積極的に行ってまいります。 |
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戦略⑥ デジタルトランスフォーメーション(DX)の促進 DX化を進め、お客様との関係性・利便性を強化するとともに、オペレーションの改善を進めてまいります。 |
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| 基本方針Ⅲ |
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ステークホルダーとの関係強化 |
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経営ビジョンの浸透と企業価値向上 |
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戦略⑦ ESG経営の推進 当社グループは「地域のお客様の日々の生活を“より”豊かに」するためESG経営の実践により、地域社会に貢献しともに発展することによって、継続的な成長と企業価値向上に努めてまいります。 |
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戦略⑧ 財務戦略 株主資本コストや株価を意識し、成長投資、生産性向上施策の推進により、ROE7%以上を目指すとともに、安定的な営業キャッシュ・フローを創出し、適切な資金配分による企業成長に努め、株主還元の強化を図ってまいります。 |
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(3) 経営環境
① 企業構造
当社グループは、当社を持株会社として、スーパーマーケット事業、ディスカウントストア事業及びその他の事業を営む連結子会社10社、関連会社3社により構成されております。当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る主な位置付けは、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載しております。
当社は、当社グループの経営方針の策定や各事業会社への経営指導等を行っており、各事業会社の財政状態及び経営成績について逐次報告を受けるものとしておりますが、各事業会社の自主性を一定程度尊重することで、対処すべき課題の把握とその対応への機動性を高めております。
② 主要な商品・サービスの内容及び競合他社との競争優位性
当社グループでは、食品スーパーマーケットの運営を主業として、中国地方西部から九州地方全域にかけて、食料品・日用品等の販売を行っております。
食料品・日用品の需要は、地域の特性(主に年齢構成や所得分布、その他地域固有の文化、嗜好)に基づくため地域ごとに大きく異なり、その地域のニーズに合わせた商品及びサービスを展開することが重要であると考えております。
当社グループは地域に根ざしたローカルスーパーマーケットとして、創業以来長きにわたり、地域のお客様から親しまれ、主力販売エリアにおいて高いシェアと認知度を得ております。このような市場環境のなか、大手ナショナルチェーンには得がたいローカル企業ならではの地域密着性と、ドラッグストア、コンビニエンスストアにない品揃えの豊富さにより、企業としての競争優位性を保っているものと認識しております。
③ 顧客基盤及び販売網
当社グループの主要な顧客は、主に当社グループの営む店舗に来店されるお客様であります。店舗の商圏は店舗規模に応じて設定しており、店舗を中心として半径およそ500mから2km程度の範囲であります。
また、連結会計年度末現在における当社グループの地域別店舗数とその推移は以下のとおりであります。
(注)スーパーマーケット事業及びディスカウントストア事業における店舗数の合計であります。
④ 事業を行う市場の状況
当社グループは、中国地方西部から九州地方全域にわたる地域を中心とした国内市場において事業を営んでおります。国内経済の状況といたしまして、新型コロナウイルス感染症による社会経済活動への影響が緩和したことで、国内経済は緩やかな回復基調が見られる一方、原材料・エネルギー価格の上昇など、物価の高騰による国内経済への影響は当面継続するものと予測され、依然として先行き不透明な状況が続くものと想定されます。
当社グループが主に事業を展開する食品小売業界は、人口動態の変化、お客様のライフスタイルの変化・多様化、業態を超えた企業間の競合の激化、経営・組織改革を目指したデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の動きなど、目まぐるしい変化に直面しております。とりわけ、スーパーマーケット及びディスカウントストアの経営においては、物流費や水道光熱費、設備や資材の高騰、慢性化しつつある人手不足と物価上昇を背景とした賃上げによる人件費の増加のほか、「物流2024年問題」など小売業を取り巻く様々な問題は重要な経営課題となり、当社グループにとっても厳しい経営環境が続くものと推測されます。
当社グループでは、このような市場環境における当社グループの強みと弱み、機会と脅威を以下のとおり認識しております。
持続的な企業価値向上を実現するため、第3次中期経営計画において当社グループは、収益体質とグループ経営のさらなる強化を促進し、市場環境の変化に迅速に対応すべく組織と経営の改革を図ってまいります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループでは、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題を次のとおり認識しております。
① 競争力の強化
人口減少に伴い市場の縮小が懸念されるなか、企業間の競合が激化しており、当社グループがドミナントを形成している地域においても、シェアの維持・拡大は重要な課題となります。当社グループでは、盤石な店舗体制を維持し、お客様に選ばれる店舗開発・商品開発を通じて、競争力を強化してまいります。
② 人材力の強化
少子高齢化、人口減少など人口動態の変化により、人材の確保が困難な状況となるなか、当社グループの持続的な成長のためには、優秀な人材の育成が重要な課題となります。当社グループでは、重要な経営資源である人材への投資を積極的に行い、人材育成の強化及び人材マネジメントの最適化を推進してまいります。
③ 財務戦略の強化
当社グループの掲げる事業戦略の実現のためには、安定的な資金調達及び財務基盤の強化が重要な課題となります。また、当社グループはPBR、PERともに業界平均を下回っており、現状では、投資家から当社の成長性や配当政策に対する評価が十分に得られていないと推察されます。当社グループは、安定的に営業キャッシュ・フローを創出するとともに、適切な資金配分を実施し、さらなる企業成長に努めてまいります。また、資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、PBR改善に向けたプロセスを細分化し企業価値向上に努めてまいります。
(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、成長性、収益性などの経営指標を重視しており、売上高経常利益率、自己資本当期純利益率(ROE)などの経営指標を目標設定することで、持続的な企業価値の向上を目指しております。また、2025年2月期を初年度とし、2027年2月期を最終年度とする第3次中期経営計画におきましては、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応の一環として、新たに株価純資産倍率(PBR)の数値目標を定め、PBR改善に向けた取り組みを推進してまいります。
当社グループの第3次中期経営計画における数値目標は次のとおりです。
第3次中期経営計画の数値目標(連結)
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