企業ラバブルマーケティンググループ東証グロース:9254】「サービス業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

当連結会計年度末現在における経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社グループ名のラバブルマーケティンググループは、その名のとおり愛されるマーケティング活動を推進しています。これは、短期的な成果のために生活者を欺いたり、邪魔をしたりする広告・マーケティング活動を決して行わないとする当社の強い思いを示すものです。これからの広告・マーケティングは、生活者や購買者の視点に立ち、邪魔をするのではなく、その人にとって価値のある情報を適切な形で届けることが重要です。私たちはそれを「愛されるマーケティング(Lovable Marketing)」と位置づけ、そのコンセプトを推進し日本のマーケティング業界を変えていきます。

(2) 経営戦略等

 当社グループはますます重要性が増しているマーケティングのオペレーション部分に特化し、MOS(Marketing Operating Service)を提供しています。具体的には「運用支援」、「運用支援ツールの提供」、「教育」の3本柱を事業の根幹に捉え、マーケティングの実行(オペレーション)領域におけるNo.1を目指してまいります。また、その戦略の実行のためにマーケティングオペレーション人材が輝く業界の新しいカルチャーを形成し、彼ら彼女らがやりがいを持って活躍できる環境づくりをしています。

 オペレーション領域における運用支援及びSaaS型クラウドツールの提供は案件数の拡大とともに売上が積みあがる安定的なストック型ビジネスモデルであり、顧客別売上高比率では、幅広い業種業界、大手企業の割合が高く安定的な収益が見込めます。多数のプラットフォームやプレイヤーが急増しては消えゆくなか、時代背景に左右されにくい緩やか且つ着実な成長を目指し、持続的に事業を展開していけるよう、SNSマーケティング事業で確立したMOS(Marketing Operating Service)を、DX支援事業及び新規参入テクノロジーへ横展開し、新しいテクノロジーやプラットフォームに合わせて拡大してまいります。

(3) 目標とする経営指標

 当社グループは、事業規模を測定する指標としての「売上高」と、収益性を測定する指標としての「営業利益率」を意識して経営に取り組んでおります。売上高を継続的に成長させることにより事業規模を拡大し、継続的に成長していくとともに、営業利益率を向上させるために、オペレーションに関しては、案件ごとの業務内容を明確に規定し、業務フローの構築と工数管理を徹底することで業務の効率化を図り、また、これらの取り組みで得た知見やノウハウを自社開発のツールにも活用することで、さらなる業務の効率化を推進してまいります。

(4) 経営環境

「2022年日本の広告費」(株式会社電通)によると、日本の総広告費は、新型コロナウイルス感染症やウクライナ情勢、物価高騰などの影響を受けつつも、社会のデジタル化を背景に伸長し、7兆1,021億円(前年比104.4%)となり、インターネット広告費は3兆912億円(前年比114.3%)に増加。総広告費におけるインターネット広告費の構成比は43.5%に拡大しております。またアメリカの調査会社IDCによると、国際的なデジタルデータの量は飛躍的に増大しており、2011年の約1.8ゼタバイト(約1.8兆ギガバイト)から2025年には約175ゼタバイト(約175兆ギガバイト)に達すると予測されています。一方、当社のSNSマーケティング事業を取り巻く環境については、ICT総研調べ「2022年度 SNS利用動向に関する調査」によると、国内のSNS利用者数は2024年末には8,388万人(普及率83.2%)に達する見込みで年々増加しており、また、総務省によると、企業におけるソーシャルメディアサービスの活用状況は、36.7%(前年比107.8%)と上昇しております(注1)。リアルタイムに双方向(企業と生活者)がつながることで、企業は継続的に生活者とつながりを持つ双方向コミュニケーションを今後も重要視せざるを得ないと、私たちは考えています。

 また、DX支援事業を取り巻く環境は、2020年の国内におけるマーケティングオートメーションの事業者売上ベースの市場規模は543億円で、2025年には812億円に達すると予測されています(注2)。国内の人口が減少傾向にあるなか、業務効率の課題解決としてMAツール等の導入は加速していくと思われます。一方で、「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」(経済産業省)では2030年にはIT人材が78.9万人不足すると言われています。こういった経営環境からマーケティングのオペレーション(運用)分野に特化した人材の需要も順調に高まっていると認識しております。

(注1)出処:「通信利用動向調査」(総務省)

 (https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/190531_1.pdf)

(注2)出処:(株)矢野経済研究所「DMP/MA市場に関する調査(2021年)」2021年11月10日発表

 注:事業者売上高ベース

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 当社グループ及びサービスの認知度向上

 当社グループの提供するサービスは、社会活動のデジタル化を背景に重要性が高まっていくと思われ、当社グループの「運用支援」及び「運用支援ツールの提供」、「教育」を3本柱としたサービスを新規顧客へ提供することで当社グループの競争力を高めることができると考えており、積極的な広報活動に加え、マーケティング活動の強化を行ってまいりました。今後もマーケティングの実施体制を充実させ、分析・効果検証による改善の実施、アライアンスによる顧客接点の創出、事例発信の強化、ナーチャリングの強化等についても取り組んでまいります。

② 優秀な人材の確保と教育体制の強化

 当社グループは、今後の事業拡大に伴い、経営理念に共感し高い意欲を持った優秀な人材を継続的に採用していく必要があると考えております。労働市場における知名度の向上を図り採用力の向上に努めるとともに、社員の職位、職務に応じた適切な研修を行い、人材の教育、育成を進めながら、業務環境や福利厚生の改善により採用した人材の離職率の低減を図ってまいります。

③ グループ経営の強化

 当社グループは、2023年10月31日時点において、5社の連結子会社を保有しております。グループ内各事業のシナジー効果を最大限発揮し、グループ全体の事業成長を最大化させるために、効率的に経営資源の活用を行ってまいります。

④ 事業提携、企業買収への積極的な取り組み

 当社グループが持続的且つ非連続的な成長を実現するためには、既存事業の安定的成長の他、次の成長を担う事業の創出及び拡大が必要不可欠であると考えております。そのためには、自社による事業開発のみならず、事業提携やM&A等により新たな事業・サービスへの投資を実行することで、成長への挑戦を進めてまいりますが、既存事業の収益や借入金のバランス等を勘案しながら許容できるリスクを考慮し、投資判断をしてまいります。

⑤ 内部管理体制の強化

 当社グループは、企業価値を向上させるため、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と位置づけ、多様な施策を実施しております。業務の適正及び財務諸表の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能するよう、一層の内部管理体制の整備、運用の強化を図ってまいります。

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