企業ライズ・コンサルティング・グループ東証グロース:9168】「サービス業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社の社名に含まれる「RISE(ライズ)」には、「顧客企業の成果を上昇させる」、その結果として「日本を再び上昇させる」という決意をこめております。その決意の下、創業当初より「次の未来を創造すること」=「PRODUCE NEXT」をMISSIONとして掲げ、コンサルティング活動などの事業活動を通じて「顧客企業にとって上昇し続ける成果のスパイラルを生み出す」ことにより、顧客企業の次の未来を創造し、日本の再生に貢献することを目指してきました。創業当初の経営理念の実現とそれに伴う当社の成長を実現していく中で、2022年12月には、これまでの取り組みを継承しつつ、新たなMISSION、VISION、VALUEとして以下を掲げ、当社の更なる発展に向けた取り組みを開始しています。

・MISSION 「PRODUCE NEXT ~しあわせな未来を、共に拓く。~」

・VISION 「TOP of MIND ~いつの時代も、いちばん必要とされる存在に。~」

・VALUE 「RISE above RISE ~絶えず進化を、絶えず成長を。~」

 当社の経営の基本方針は、クライアントバリューの最大化に拘り、「ピュアコンサルティングタイムの最大化」と「社員のケイパビリティの最大化」のバランスを重視しながら、「企業価値の向上」と「PRODUCE NEXTの実現」を達成することです。人材育成、営業の深化と探索、品質管理・ナレッジ向上、そしてこれらのエコシステムを形成し、ピュアコンサルティングタイムを最大化することで、「企業価値向上」を実現していくことができます。また、「オープネス(開放性)」と「フェアネス(公正性)」な環境を整備すること、待遇・働く場所・時間などを柔軟に選ぶことができ、個人の志向に沿ったキャリア形成を実現できること、そして、そのような様々な働き方の実現と機会を提供するために新規事業を開発することで、社員の成長や働きやすさ(ケイパビリティ)を最大化して「PRODUCE NEXT」の実現が達成できると考えます。また、当社においては、「ピュアコンサルティングタイムの最大化」と「社員のケイパビリティの最大化」が健全な仕組みとして機能するためのバランサーとして、「ウェルビーイング」や「コンプライアンス」に関連する活動についても積極的に取り組んでおります。

 今後は、既存のコンサルティング事業を軸としながらも、収益モデルの多角化やシナジーを生む新規事業を創出するといったチャレンジを続けてまいりますが、この経営方針に従い持続的な企業価値向上を目指していきたいと考えております。

(2) 経営戦略、経営環境

 我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行により、経済活動は緩やかに回復の動きが見られました。しかしながら、海外情勢の緊迫化に伴う各種物価の上昇や為替相場の変動など、我が国の経済を取り巻く環境は依然として先行き不透明な状況が続いております。

 このように激しく変化する市場環境に対応すべく、日本の各企業は、ビジネス機会の創出や更なる企業価値向上を目指すための積極的な取り組みを行っており、企業活動へのコンサルティング支援に対する需要は今後さらに高まっていくものと考えられます。

 このような事業環境のもと、当社グループでは、下記の成長戦略のロードマップに基づき、中長期的に業績向上を図ることを目指していきます。

(成長戦略のロードマップ)


(注) 1.TAM= Total Addressable Market

   2.短期・中期は3~5年、長期は5年超のイメージです

① 市場規模について

2022年の国内ビジネスコンサルティング市場規模は前年比11.2%増の6,430億円になったと見られております。国内企業のデジタルビジネス化を支援するコンサルティング案件は、局所的なイニシアティブの支援から部門横断/全社的変革な変革支援へと拡大しており、顧客の産業分野と業務領域を問わず幅広いコンサルティング需要が市場成長を牽引しました。 (IDC Japan株式会社 2023年8月「国内ビジネスコンサルティング市場予測、2023年~2027年」より)。


(注) 1.IDC Japan, 2023年8月「国内ビジネスコンサルティング市場予測、2023年~2027年」(JPJ49210623)

   2.当社が事業を展開する領域のイメージであり、当社が2024年5月現在で営む事業に係る客観的な市場規模を示すものではありません。また、本スライドに記載の数字は、外部の調査資料に依拠したものであり、その正確性にはかかる調査資料に固有の限界があるため、実際の規模とは異なる可能性があります。

② 経営戦略について

 当社の基本戦略は、当社の強みを継続させつつ、これまでの強みに加え、「人材獲得」と「案件獲得」にドライブをかけていくことです。継続させる当社の強みとしては、「採用活動のスピード・ROI」「一人ひとりのWell-Beingを意識したリテンション」「One Pool制による高稼働率×プラクティスによる専門性」「高い実行力、案件拡大に寄与する4つの手法」「競争力を意識したバリュープライス」が挙げられます。さらなる高成長の継続に向けたチャレンジとしては、激化する採用競争下での人員拡大や、大口顧客の増加や多様化が必要と考えており、そのために「人材獲得」と「案件獲得」にドライブをかけていきます。


「人材獲得」については、エージェントの積極活用(主に中堅からシニア層の獲得が対象)や採用オペレーション人員の増員など、ROIを意識しつつも採用への投資を拡大することや、早期戦力化可能な育成環境・仕組みを徹底していきます。

「案件獲得」については、プラクティスにおける営業活動の本格化や営業部門の設置を通して、新規案件開拓の強化に向けた営業工数を確保していきます。

 これらの取組に加えて、中長期的な成長に向け、他社との協業や現ビジネスモデル以外の稼ぎ方を検討する等、今後の種まきを開始していきます。


(主要KPI毎の施策)

「コンサルタント人員数」は、案件拡大にあわせて採用・育成を強化していきます。

「稼働率」は、プラクティスにおける営業活動の本格化や営業部門の設置に伴い、戦略的に若干稼働を下げ て、営業工数を確保していきます。

「コンサルタント平均単価(月額)」は、2024年2月期の改定後単価を継続しつつ、バリュープライスと単価アップの両立を検討していきます。


(注) 1.稼働率=(コンサルティング事業に係る売上高-外注売上高)÷100%稼働ベース仮定売上高100%稼働ベース仮定売上高は、当該期間の休職者を除く所属コンサルタントの全員(「稼働可能コンサルタント」という。)が100%稼働したと仮定した場合の当該期間の仮定売上高。算定の際は、役職かつ月別に当社内部規程で定められた各コンサルタントの受注時の平均基準単価人数を掛け合わせ算定

   2.コンサルタント平均単価(月額)とは、コンサルタントあたりの月額単価の平均を示し、次のように算出される。コンサルタント平均単価(月額)=100%稼働ベース仮定売上高÷稼働可能コンサルタント。通期の平均単価は、各月の平均単価を算出し、それに対して年間平均を算出

   3.矢印は当社が想定している成長イメージです。

③ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社は創業以来、“最高品質のデリバリーが最大の営業戦略”をモットーに顧客からの信頼を獲得しながら、売上を拡大しており、売上収益と営業利益を重視しております。

 当社の売上成長性、収益性を強化するうえで重要となるのが、「コンサルタント人員数」「稼働率」「コンサルタント平均単価(月額)」となります。

 コンサルタント人員数:当社グループにおいては、各企業のニーズに応えたコンサルティング業務を推進するために優秀な人材の確保が重要であると考えております。

 稼働率:コンサルティング事業においては、コンサルティングサービスの需要に応じて最適にコンサルタントをアサインすることが重要な経営戦略となります。したがって、コンサルタントの稼働率の情報は、足元の需要の変化と当社グループの経営資源のバランスを把握する指標として、有用かつ必要であると考えております。

 コンサルタント平均単価(月額):コンサルティングサービスの品質の評価に係る指標として、有用かつ必要であると考えております。

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 優秀な人材の採用と育成

当社は、昨今の高度化・複雑化する企業の多様な課題解決を導くための論点を設定し、プロジェクトを推進できる仮説思考型の優秀な人材の獲得が重要であると認識しております。コンサルティング事業は知識集約型のビジネスであり、コンサルタントが提供する知的な付加価値こそが顧客の多様な課題を解決し、結果として当社の成長に寄与すると考えております。

また、DXを推進するにあたっては、高いプロジェクトマネジメント力で顧客をリードする人材が不可欠になります。当社では、多種多彩な研修制度や勉強会を設けて、戦略立案や経営課題を解決するためのスキル向上を図ることで、コンサルティングスキルの成長を促す仕組みを構築しております。各コンサルタントが安心して働きやすい環境・待遇の整備に注力し、高いモチベーションを維持したまま業務を遂行できるように努めております。また、会社としてスキルマトリックスを設定し、各コンサルタントのコンサルティングスキルを定期的・客観的に把握するとともに、評価時にその職位における達成基準としてスキル要件を設定しております。

なお、当社はすべてのコンサルタントが同じ部門に所属するOne Pool制を引いており、コンサルタントは特定の領域に限定することなく、業界やサービス領域を超えてプロジェクトを経験しております。これにより、どのような顧客に相対しても、ニーズに応えた具体的で実現性の高い提案を行うプロフェッショナルの育成を図っております。

② コンサルティング品質の継続的な向上

当社グループの強みは、顧客に深く入り込み、Hands-onで戦略から実行に至るまで一気通貫でコンサルティングサービスを提供することにあります。困難なプロジェクトに対しても高い品質のコンサルティングサービスを提供できるよう、品質管理部によるクライアントサーベイの実施や結果の分析・社内共有を行うことで、顧客の期待値を超える成果を出すための仕組みを構築しております。また、コンサルタントには志向性面談を実施し、本人のスキルや希望にマッチした案件へのアサインや従業員満足度調査を実施することで、モチベーションの維持・向上に向けた施策を進めております。

③ 高い稼働率の維持

当社グループは、収益力を高め持続的な成長を実現するためには高い稼働率を維持することが重要であると認識しております。高い稼働率を維持すべく、当社では営業を行う専門部隊を配置しております。また、コンサルタントは、案件を進めていく過程で、顧客のニーズをいち早くつかむようにしているほか、すでに保有する取引先と深い関係性の構築を進めております。それにより案件ニーズの早期把握や長期プロジェクトの獲得を目指しておりますが、今後とも高い稼働率の維持に向け注力する必要があります。

④ 新たなビジネスモデルの開発

昨今の経営環境は、市場競争の激化や市場構造の変化に起因した企業経営者を取り巻く課題が多様化しており、これらの経営課題を解決し、企業経営をサポートできる幅広い経験や調査・分析能力を有するコンサルタントを求める需要が高まっております。一方で、既存のコンサルティングビジネスは、需給によって変動するコモディティ的な側面があるうえ、より低単価で一定の品質を提供する競合他社が出現した場合、当社の大きな脅威となります。当社は、長期的に顧客の経営にコミットする仕組みの構築に加え、新たなテクノロジーを活用したビジネスモデルの開発などを進めております。

⑤ 内部管理体制の強化

当社グループは、既存事業の継続的な成長と新規事業の開発・展開にあたっては、顧客からの信頼を得ることが不可欠であると考えております。現在、管理部門の人員増加を含め管理面の強化を行っておりますが、今後さらなる事業拡大を見据え、継続的な内部管理体制の強化、内部統制やコーポレート・ガバナンスの充実を図ってまいります。

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