ユニリタ 【東証スタンダード:3800】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
基本方針
当社グループは、企業価値向上に向けた経営基盤の強化を図り、グループ資源や専門性を活かして、経済的価値と社会的価値を両立した共有価値を創出するCSV(Create Shared Value)経営を進めております。CSV経営は、現中期経営計画の基本方針である「共感をカタチにし、ユニークを創造するITサービスカンパニー」と「時代と共に変化するお客様や社会の課題解決」を合わせて実現するという、当社のサステナビリティに対する考え方の根幹をなすものであり、ITを活かした社会課題の解決に向け、「働き方改革」「地方創生」「一次産業活性化」の3つのテーマに取り組んでおります。
「働き方改革」については、お客様の業務効率化やコスト削減、そして新しい事業創造のご支援を通じ、社会課題の解決を事業とされる企業をご支援してまいりました。
さらに、持続可能な社会発展の観点からも、社会課題の解決は、私たちIT企業のミッションであると考え、最新のテクノロジーを駆使し、よりよい社会システムを実現していくために自らも新しい事業の創出に取り組んでおります。「地方創生」への貢献を目指しては、グループのICT技術や経験を武器に、人口減少と高齢化が進む地方において、公共交通など移動分野における取り組みを進めています。さらに、情報のデータ化が進みにくかったことが農業現場における課題の一つと考え、データ活用とシステム運用で培ったITのノウハウを活かして、全国の農家様を応援する取り組みにチャレンジしており、「地方創生」に加えて「一次産業の活性化」への貢献も目指しております。
CSV経営の実現には、社員一人ひとりがCREDO(信条・行動指針)に共感し、当社社名の由来でもある「利他」の精神と「ユニーク」な発想のもと、事業活動を行うことが重要と考えており、そのための基盤強化を図るべく、人材育成、社内環境整備及び多様性への取り組みを進めております。
当社グループは、ITの持つ可能性を最大限に活かした持続的かつ新しい価値の提供によってサステナブルな社会の実現に貢献してまいります。
ガバナンス
当社は、取締役会の諮問機関として危機管理委員会を設置しており、リスクマネジメントに関するテーマについて全社的な立場から審議し、取締役会への提言や報告を行っています。
また、社長執行役員の指示のもとグループ業務本部が中心となり、コンプライアンスやIT統制、情報セキュリティリスクの低減等を推進しています。内部監査室は、社長執行役員の直属機関として各種リスクのモニタリングを実施し、取締役会に定期的にモニタリングの結果を報告しています。当社の各機関の関係およびガバナンスの概要を図で示すと以下の通りです。
ただし、サステナビリティ関連のリスクおよび機会の監視および管理のためのガバナンス体制および統制手続きについて十分とは言えない状況であると認識しています。
リスク管理
当社グループでは、事業の存続や目標達成に大きな影響を及ぼすリスクを「事業等のリスク」として、(1)外部環境(IT)リスク、(2)事業形態上のリスク、(3)投資戦略上のリスク、(4)情報セキュリティ上のリスク、(5)訴訟リスク、(6)M&A,資本業務提携のリスク、(7)震災等の災害リスク、(8)新型コロナ感染症拡大(パンデミック)を挙げております。
内部監査室や法務部門等はモニタリングの結果を報告書にまとめ、取締役会に報告し、また、半期に1度開催される危機管理委員会でも主要なリスクの対策状況等について報告されています。
機会については、各事業部門や子会社等が事業活動の中で常に事業機会の探索と事業化の企画等を行っており、半期ごとの事業計画の策定、見直しの際に起案や更新が行われ、社長執行役員および経営企画部門がレビューを行っています。
ただし、気候変動等を含むサステナビリティ関連のリスクおよび機会の識別、評価および管理の網羅性や体系化については、十分とは言えない状況であると認識しています。今後、サステナビリティ関連のマテリアリティを特定し、そのリスクの低減と機会を捉えた事業拡大を図るため、マネジメントサイクルを確立してまいります。
戦略、指標および目標
当社では、サステナビリティ関連の戦略、指標および目標について、当事業年度末日現在では検討中であるため、記載しておりません。なお、人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略、および方針に関する内容ならびに実績、は次の通りです。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略、施策、指標
1.人的資本(人材戦略)
~人材育成および社内環境整備への取り組み方針~
当社は、中期経営計画の方針である「共感をカタチにし、ユニークを創造するITサービスカンパニー」の実現に向け、「環境変化をいち早く捉えること」「お客様やパートナー、そして社員との『共感』を大事にすること」「利他の精神でユニークを創造すること」が、経営の発想と行動に必要不可欠なものと捉えております。
当社では、経営戦略と人材戦略を連動させた事業推進にあたり、上記の観点を踏まえ、次の3つを基本方針として取り組んでおります。
<人材育成方針>
①ユニリタグループの経営戦略を実現するための人材の育成
②個々の潜在能力を引き出して新しいビジネスを創造できる人材(自律イノベーション人材)の育成
<社内環境整備方針>
③個々の力を活かすことができる環境、働き方の変革
2.人材育成方針
(1)ユニリタグループの経営戦略を実現するための人材の育成~能力・成果主義の重視~
年齢、社歴に関係なく能力、成果を発揮し、経営戦略を実現する人材を増やすために、人事制度の再設計、福利厚生の見直しを進めてまいります。また、戦略実現の安定性と持続性を高めるため、社員の基礎力の底上げと次期幹部の育成を図ってまいります。方向性ならびに目標を全社員が認識し、施策と具体的な取り組みを実施することで目指す人材に近づけます。
<具体的な施策>
・賞与、昇格の評価基準見直し、グループ内での人事制度標準化、福利厚生の見直し
・幹部向け研修、次世代幹部向け研修、階層別研修等の拡充、全社員向け課題解決力強化研修等の充実
(2)個々の潜在能力を引き出して新しいビジネスを創造できる人材(自律イノベーション人材)
の育成 ~多様な個の潜在能力を引き出す~
新たなビジネスを創造できるイノベーション人材を育成するために、チャレンジ風土促進をめざし、優秀な人材の確保・人材の多様化を進めてまいります。
<具体的な施策>
・ペンギンチャレンジ(新規事業化挑戦)、アプデワーク(副業解禁)、ジョブローテーション、
創造性・事業計画力強化研修、社内横断型プロジェクトへの参画
・新卒採用女性比率向上、女性活躍に向けた研修の実施、
・定年延長努力義務対応、シニアのリスキリング、将来設計支援
・障害者雇用の取り組み
なお、上記(1)(2)の具体的施策につきましては、次期中期経営計画において目指すべき姿(目標)やモニタリングすべき指標を検討の上、目標値をKPIとして設定する予定であります。
3.社内環境整備方針
~個々の力を活かすことができる環境、働き方の変革~
経営戦略を実行できる人材やイノベーション人材を活かすには、企業文化の醸成と持続的な成長を可能とするグループ組織基盤作りが必要と考えており、「コミュニケーション」と「働きがい」を高めてまいります。
「コミュニケーション」
風通しがよく、活発な意見交換ができ、仕事に集中できる心理的安全性ある組織環境整備を進め、コミュニケーションの質量両面の充実を図ります。また、経営方針、行動指針を理解し、浸透させることで社員のベクトルを合わせ、それぞれが自分の遂行すべき業務をしっかりと意識し活動できることを目指します。そして、ユニリタグループの一員であることの自覚と責任感の醸成を通じ、組織としてのコンプライアンス遵守の基盤を強化します。
<具体的な施策>
・リアル出社とリモートワークのハイブリッド型勤務の推進、グループ全体の同好会、社員イベント活性化
・経営方針と価値観を共有するCREDO研修、コンプライアンス研修等の計画的な実施
「働きがい」
当社グループは、価値観や文化が異なる人材を受け入れ切磋琢磨することで、これまでになかった風土や考え方が生まれ、そこから大きなイノベーションに繋がることが期待できると考えており、多様性を受容できる(1人ひとりが活躍できる)環境づくりを進めてまいります。また、働きやすさだけでなく、働きがいのある会社基盤を構築すべく、ハイブリッド型勤務、フレックスタイム、アプデワーク、キャリア採用、など多様かつ柔軟性をもった働き方を取り入れることで個々にあったワークスタイルをもとに力を発揮し価値を生み出すことができる環境を目指します
<具体的な施策>
・多様性を受容できる環境づくり働きがいの向上
・フルフレックスタイム導入による勤務の自由度向上
・ワークスタイル変化に適応するオフィスのフリーレイアウト化
・育児休業支援 (くるみん認定取得の取り組み、男性育休等)
・シニア・障害者雇用の推進
・キャリア(中途)採用による多様性人材の増加
なお、次期中期経営計画においては、目指すべき姿(目標)やモニタリングすべき指標を検討の上、目標値をKPIとして設定する予定であります。
4.多様性
①女性管理職比率(株式会社ユニリタ9.1% 株式会社無限10.0%)
当社はBtoB型のIT企業という業態から従来より女性比率が低く(2023年3月末17.7%)、それが女性管理職比率の低さに繋がっています。しかし、制度整備により、出産・結婚後の働き続ける女性と新卒採用が増えています。また、女性役員や部長の登場で、キャリア形成のロールモデルが増えつつあります。当社は女子学生の採用強化、職位登用サポート、人事制度の充実を進め、女性管理職比率向上を優先事項としています。次期中期経営計画では、目標値をKPIに設定予定です。
②男性育児休業取得率(株式会社ユニリタ54.5% 株式会社無限0.0%)
企業の競争力向上に重要な男性育児休業制度は導入から日が浅いことが、男性育児休業取得率が低い原因です。しかし、「くるみん認定取得プロジェクト」の立ち上げやガイドブック作成などにより、環境改善が進み、取得者は増加(2022年3月末の14.3%から2023年3月末の54.5%へ40.2%向上)しています。次期中期経営計画では、目標値をKPIに設定予定です。
③男女間賃金格差
(株式会社ユニリタ85.4% 株式会社無限84.8% ※男性を100%とした場合の女性の賃金比率)
ダイバーシティ推進の指標として男女賃金格差を重視しています。当社では男女の区別はなく、女性管理職数が少ないことが賃金格差の要因です。しかし、女性の役員・部長登場により、管理職を目指す女性が増え、賃金格差は是正されると考えています。
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