ヤマトインターナショナル 【東証スタンダード:8127】「繊維製品」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は2022年6月に迎えた会社設立75周年を経た現在、改めて原点である顧客起点に立ち返り「ものを創り 人を創り お客様と共に心豊かな毎日を創る」という不変のミッションのもと、いつの時代でも どのような環境下でも お客様の不満や問題を解決し 求められるものを提供し 最初に想起される真のブランド「シン・ブランド創り」を目指しております。
時代・市場・環境は常に変化し、企業はその変化を敏感に察知し、柔軟に対応し、その時々でベストなパフォーマンスをしていかなければ生き残っていくことができないと考えます。
今後当社が更なる成長を遂げるためには、時代に適合した戦略を実践していくことが不可欠であります。メーカー発アパレル企業として当社が取り組んできた安心安全で高品質な商品の提供は今後も継続してまいりますが、時代の流れとともに物づくり以外にも求められる価値は益々多様化しております。転換期を迎えた人々のライフスタイルや価値観が様変わりする中、いつの時代でもお客様に求められ続ける真のブランド創りを目指してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社は、株主資本の効率的運用及び収益性の追求の観点から、ROE(自己資本当期純利益率)を重要な経営指標ととらえ、その向上を目指して経営に取り組んでおります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は、中長期的な経営戦略として中期ビジョン「Yamato 2026」を始動しております。
当社の基幹事業である「クロコダイル」は、1963年の販売開始以来、長きにわたり愛され続け2023年に60周年を迎えた当社のオリジナルブランドです。「〝大人のTPO〟をスマートに演出するブランド」をコンセプトに、改めて原点である顧客起点に立ち返り、既顧客の満足度向上と活性化に繋がる商品の強みや付加価値を戦略的に構築し、また潜在顧客が興味を持ち共感できる新しいスタイルを提案してまいります。更に商品・店舗・関西/関東エリア等におけるTVCMの放映をはじめとするコミュニケーション等すべてにおいて一貫性を保ち提供することで、お客様のブランドに対する認知・認識を深め顧客を獲得し、事業の持続的成長を目指してまいります。
「創造的な移動を続ける都市生活者のための機能服」をコンセプトに、オンラインショップをベースに展開する「CITERA(シテラ)」は、常に快適で洗練された、時代に響くスタイルを創り出しております。ブランドの顔となる商品開発等に引き続き注力することで更なる売上拡大を目指してまいります。また、米国発アウトドアファッションブランド「Penfield(ペンフィールド)」と、ハワイ発カジュアルサーフブランド「Lightning Bolt(ライトニングボルト)」はブランド認知度と価値向上に注力し、ライセンス事業の拡大を目指してまいります。
今後も事業の更なる成長を図るとともに、株主の皆様への利益還元や資本効率の改善等による中長期的な株式価値の向上を目指してまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
来期の展望としましては、資源価格の高騰や円安を背景とした急激な物価上昇による個人消費の落ち込みが引き続き懸念され、当社を取り巻く環境の先行き不透明感は継続するものと思われます。また、新型コロナウイルス感染症が再拡大した2022年8月から11月はその影響を受けており、新型コロナウイルス感染症が感染法上の5類へ移行したものの、今後の感染状況によっては、既存店舗の集客や稼働率が低下し売上高が減少する等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況の中、当社グループは、原点である顧客起点に立ち返り「ものを創り 人を創り お客様と共に心豊かな毎日を創る」という不変のミッションのもと、いつの時代でも どのような環境下でも お客様の不満や問題を解決し 求められるものを提供し 最初に想起される真のブランド「シン・ブランド創り」を目指しております。
また、3年後のあるべき姿に向け新たにスタートした中期ビジョン「Yamato 2026」では、既顧客の活性化を大前提としながら、10年後を視野に次の世代の潜在顧客に比重を置き、取組みを強化してまいります。そして①収益率を高める分野(GMS) ②売上を伸長させる分野(EC/CITERA) ③将来の成長基盤を確立する分野(直営)、引き続きこれら各分野の課題や指標を達成することで、企業価値・ブランド価値・提供価値 それぞれの「価値拡大」を目指してまいります。
①収益率を高める分野(GMS)については、あるべき店舗の姿の原型づくりを目指した空間設計や新什器の実証実験を継続して行っており、この検証による一定の成果も得ております。投資対効果に確信を持って多店舗展開へと移行し、新什器投資による収益率向上を実現してまいります。また、これまで「クロコダイル」のサブラインとしての位置づけであった「クロコダイル コードレディス」は、スモールテストで立ち上げてから着実に実績を上げ、実力をつけてきたことから、2024年春夏より商品構成を拡充予定であり、また一部店舗においては独立店舗へと拡張し、デザイン性 トレンド性を最も重視した戦略的ラインとして展開を進めてまいります。
また、「クロコダイル」に本来備わっているスポーティーなブランドイメージを活用する「スウィッチモーション クロコダイル」は、ブランドの強みや差別化された付加価値の構築に向け、素材・仕様・技術等の工夫や進化等の要素を取り入れ、もの創りを最も重視したもう一方の戦略的ラインとして注力してまいります。「クロコダイル コードレディス」及び「スウィッチモーション クロコダイル」は、潜在顧客獲得に特化した商品・ラインとしてクロコダイルグループにおける先進的な役割りを担ってまいります。
②売上を伸長させる分野(EC/CITERA)については、引き続き高い成長を目指しながらも、利益重視の運営を行ってまいります。そしてECにおきましても、「クロコダイル コードレディス」及び「スウィッチモーション クロコダイル」の展開を強化することで、次の世代の獲得による顧客層の若返りを推し進めてまいります。また、これまで注力してきた会員獲得・付加価値の高い商品の開発・販売在庫の確保・コミュニケーションの一貫性を引き続き重視し取組みを強化することで、「クロコダイル」「CITERA」ともに順調な成長を目指してまいります。
③将来の成長基盤を確立する分野(直営)については、引き続き郊外の地域密着型施設へメンズ レディス複合店の出店を進めるとともに、次の世代の潜在顧客を獲得するべく、「クロコダイル コードレディス」を柱とするレディス特化型の店舗も開発してまいります。また、アウトレットにつきましては既存店舗での更なる売上拡大を図ることで、新たな商業施設への新規出店を目指してまいります。
そしてこれら各分野の取組みを強化することで、10年後のあるべき姿として、次の世代の潜在顧客が当社のブランドを認知 認識し、創り手である当社の意図を理解し、詳細な特徴を語り他者へ共有できる、更にはお客様同士も共鳴できる状態、お客様も当社社員も誇れる真のブランドになっている姿を目指してまいります。
- 検索
- 業種別業績ランキング