企業兼大株主ヤマダホールディングス東証プライム:9831】「小売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、企業の持続的成長を基本方針に、高度化・多様化する消費者ニーズに素早く対応することを基本とし、常に「お客様(市場)第一主義」の目線で経営理念である「創造と挑戦」「感謝と信頼」を実践し企業価値を高め、キャッシュ・フローを重視したローコスト経営に取り組み、家電流通業界のリーディングカンパニーとしてESG経営を積極的に推進し、社会に貢献できる「強い企業」を目指します。

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、目標とする経営指標として、売上増加率5.0%以上、売上高経常利益率6.5%以上、ROE10%以上を設定しております。

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、「くらしまるごと」戦略の下、5つの重点施策「LIFE SELECTをコアとした業態別エリア店舗開発の積極的推進」「Eコマースの強化推進」「SPA商品の積極的開発」「YAMADAスマートハウスで完結型くらしまるごと提案強化」「各事業会社別 課題の目標設定 で目標達成を図る」を推進して参ります。また、当社グループはESG・サステナビリティマネジメントを推進しており、循環型社会の構築及び人的資本への投資等の取り組みをこれまで以上に進めて参ります。

 流通業界は、今後もめまぐるしい変化が予想されますが、スピード感を持ち、柔軟に対応できるよう、グループ企業間のヒト(人材)・モノ(商品)・カネ・サービス・物流・情報システム等の最適化・最大化による経営資源の効率化を図り、利益率の改善、各コストの削減、在庫効率の改善、キャッシュ・フローの創出を図り、財務体質の強化、経営資源の基盤の強化に努めて参ります。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

2025年3月期につきましては、個人消費は賃金上昇率の高まり等を背景としたマインドの改善や社会経済活動の回復によって緩やかな増加を続けると見られる一方、日米金融政策等の影響による円安の進行、地政学的リスク等に伴うエネルギー価格の高騰等により、国内景気の先行きは依然として不透明な状況が続くと見られ、十分に注意する必要があります。

 このような市場環境を背景に当社は、先述の中長期的な会社の経営戦略の下に、以下の各セグメント重点施策を実行し、企業の持続的成長体制を構築して参ります。

 デンキ事業

①LIFE SELECT店舗をコアとしたエリア店舗開発による市場シェアの拡大、②最適化された価格戦略の維持継続による利益率向上、③グループインフラを最大限活用したEコマース事業拡大、④SPA商品及び創業50周年記念モデルの拡充による商品利益率向上、⑤成長事業であるリフォーム・家具インテリア事業拡大、⑥在庫運用の最適化による商品回転率の向上及びバランスシート改革、⑦12分社教育担当配置による人材育成の強化。

 また、コスト構造の見直しとして、物流拠点及び2024年問題に対する物流費用の適正化改革、店舗の統廃合及び効率化による人材の適正配置、デジタル会員獲得強化による販促のデジタルシフト化及びDX活用による施策の最適化・最大化等、これらの当社独自のインフラを活かし生産性向上、業務効率化を実現して参ります。

 住建事業

①積極的人員採用で営業体制強化、②DXを駆使した受注から着工期間短縮・平準化の推進、③土地付き分割・分譲住宅販売戦略による注文・建売住宅の拡大、④スマートハウスの販売拡大及び住設機器新商品の投入・拡販強化、⑤中古再販事業拡大、⑥不動産業者コネクション強化とヤマダデンキネットワークを活用した「住まいの相談カウンター」などグループ経営資源の活用、等を推進して参ります。

 金融事業

①ヤマダNEOBANK住宅ローンの更なる商品改定及び家電・家具インテリア・リフォーム販売スキーム連携、②ハウスカードであるLABIカード事業の拡大及びビッグデータ構築への寄与、③当社と親和性の高い各種保険商品の開発・販売。

 また、当社の「くらしまるごと」戦略拡大の原動力となり得る各種金融商品(ローン・資金決済・各種保険)を、今後もお客様目線で開発し、ご提案して参ります。

 環境事業

①家電買取強化及び新リユース工場建築(シー・アイ・シー山口工場:2024年着工)を含むリユース・リサイクルシステムの構築によるリユース製品生産体制強化、②エネルギープラントの建設開始(廃棄物焼却発電施設 2026年稼働予定)等、自己完結型のグループ内資源環境システムを推進して参ります。

 これらの環境・施策のもと、2025年3月期につきましては、売上高1兆6,650億円(前年同期比4.6%増)、営業利益482億円(前年同期比16.2%増)、経常利益532百万円(前年同期比13.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益282億円(前年同期比17.2%増)を見込んでおります。

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