企業兼大株主ヤスハラケミカル東証スタンダード:4957】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)経営方針

 当社は「自然の恵みと科学技術を融合させる独創企業として、産業と生活の向上につながる活動領域をひろげます。」という基本理念のもと、テルペン化学で培った創造と挑戦の精神をもって、自然界の無限の可能性を引き出し、高品質・高付加価値製品の安定供給を通じて、社会の発展、便利な暮らし、心豊かな暮らしに貢献していきたいと考えております。

(2)経営戦略等

 当社は粘着・接着業界の発展と共に長い年月を歩んできましたが、近年の世界情勢は大変厳しいものとなり、輸入品の攻勢等で激しい過当競争が続いております。一方、地球単位で環境問題がクローズアップされ、21世紀における企業活動はこの問題を避けて通れないものと考えております。

 この点当社は、将来の枯渇が心配される石油資源とは異なり、植物が太陽の恵みをもとに繰り返し作り出すことができる再生可能なテルペンという天然原料を出発とした製品を世の中に供給しております。これらは他の石油系製品と比べて環境に優しく、当社の経営戦略上、最重要アイテムであることは言うまでもありません。

 当社の製品は、粘着・接着剤、ゴム・プラスチックの改質材、香料原料、洗浄剤、電子材料、医薬原料などあらゆる分野の製品に応用され、社会の基盤や暮らしを支えています。さらに今後テルペンは、環境・エネルギー関連分野、情報技術関連分野およびライフサイエンス分野への応用が期待されています。

 当社はこれまでに培ってきた基盤技術を発展させ、これら新しい分野への応用に積極的に取り組み、テルペンの可能性を未来へとつなげてまいります。

(3)経営環境

 今後の見通しにつきましては、ウクライナや中東情勢によるエネルギー価格の高騰や為替の変動などの影響を受け依然として厳しい経営環境が続くものと予想されます。

 なお、当該見通しは当事業年度末時点の見通しであり、見通しに用いた仮定の不確実性が高く、仮定に状況変化が

 生じた場合には当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 このような状況において当社は、高付加価値製品の研究・開発に注力し新規分野への展開に努め、また、国内外市場における新規取引先の開拓、既存取引先との関係強化を積極的に進めると同時に、生産効率の向上、業務の合理化をはかり、収益性の改善・拡大に全社をあげて取り組んでまいります。人材育成についても重要課題と認識しており、社員の知識・技術の向上を通じて業務効率化を推進するとともに、意識改革に取り組み、引き続き一人ひとりの持続的成長、企業体質の強化、収益の拡大に鋭意努力していく所存でございます。なお、外的要因及び競合を含めたマーケット環境の変化等により生じる経営環境の変化、消費者のライフスタイルや消費マインドの変化、取引先のビジネススタイルの変化への対応力を上げることが重要だと認識しております。

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社は、投下資本の運用効率・収益性を測る指標としてROA(総資産利益率)を重視しており、長期的な目標値を4%とし、事業収益力の向上のため、売上増進、コストダウンに努めてまいります。

(6)対処方針

 上記、課題に対処するため、次の方針で事業活動を推進しております。

① 高付加価値市場への展開

 天然物由来のテルペン資源を効率的に活用させるため、高付加価値製品の開発、新規市場の開拓を推進してまいります。

② グローバル化

 欧米及び東南アジア市場等海外輸出を強力に推し進めるとともに、当社製品の特異性が活かせる分野において販売の強化及び拡大をはかります。

③ 内部統制システムの充実

 コンプライアンス及びリスク管理の強化をはじめとした内部統制システムの充実をはかります。

④ 環境・品質管理の徹底化

 化学物質の管理及びその他の環境問題に対して適切に対処してまいります。また、高品質製品を安定供給し、顧客より信頼される企業として、より一層の努力をいたします。

(7)具体的な取組状況等

 前項に基づき、具体的には次のように事業活動に取り組んでおります。

① 高付加価値市場への展開

 自動車、医療などの高付加価値分野や、環境対応や再生可能資源など、天然由来資源の価値が認められる分野の開拓に注力しています。

② グローバル化

 当社の主力製品でありますテルペン化学製品、ホットメルト接着剤及びラミネート品を欧米及び東南アジア市場に対して拡販をはかります。

③ 内部統制システムの充実

 当社の継続的な発展と、企業価値の増大をはかるため、管理部門、営業部門及び生産部門が一体となって内部統制システムを構築しているほか、内部監査体制の拡充による社内牽制機能を強化しております。

④ 環境・品質管理の徹底化

 環境・品質管理への重点的取り組みとしまして、ISO(国際標準化機構)認証取得があげられます。ISO9001につきましては、当社の新居浜工場、福山工場及び鵜飼工場が認証取得しております。
 さらに、新居浜工場、福山工場及び鵜飼工場は、環境対応強化の取り組みとしてISO14001を認証取得しており、そのシステムの定着をはかっております。

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