ヤギ 【東証スタンダード:7460】「卸売業」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
[サステナビリティに関する考え方及び取組]
(1) サステナビリティ全般に関する「ガバナンス」と「リスク管理」について
当社グループの属する繊維・ファッション業界は、急激な少子高齢化、消費マインドの多様化、DX推進による事業構造の効率化や、SDGs達成へ向けた社会的価値への対応といった様々な課題に直面しています。当社は社是である「終始一誠意」を規範とし、新しい価値の創造とグローバルな挑戦を行い、人々の生活に喜びを与え、豊かな社会の実現に貢献していくことを経営理念として定めています。そして、社会や経済環境が大きく変わり、社会との共生や共通価値の創造(CSV)などの重要度が高まる中、当社のあるべき姿や未来に向けてのイメージを社会に向けて共有していきたいという考えから生まれたのが「VISION」です。
「VISION」
・ヤギグループは人・地域・国を結びながら、マテリアルからアパレル、ブランド・ライフスタイルに至る繊維の可能性をイノベーションによって引き出していく
・お客様の声に耳を傾け、社会と共有できる価値を見出すことにより人々の豊かで快適な生活に貢献し、社会とヤギグループの持続的成長を結実させていく
・それを実現させるために仲間同士がたたえ合い、健康でイキイキと働く環境を構築する
当社グループの社員はこれらに従い、あらゆるステークホルダーに対して公正で透明度の高い関係の維持・構築を図り、持続可能な社会の発展を目指してまいります。
このVISION実現に向けて、2026年3月期を最終年度とする新中期経営計画2026「Heritage to the future」を公表し、その取り組みを開始しました。この実現にあたっては、サステナビリティ課題に対応していくことが企業価値を向上させていくうえでも欠かせないことであり、中期経営計画2026の重点戦略の一つにESG戦略を掲げ、その実現のためにCSV経営の実践をキーワードに取り組みを開始しています。
(2)サステナビリティ全般に関する「戦略」と「指標及び目標」
当社グループは中期経営計画2026を策定し、「VISION」実現に向けて、持続的成長の基盤づくりに注力し、「事業」「グローバル」「グループ経営」「人材」「ESG」の5つを基本戦略として、グループ一丸となって取り組みます。
当社グループのサステナビリティを実現していくためのテーマとして、グループ全体で優先的に取り組む社会課題について、前期に執行役員以上の経営層が参画するプロジェクトを実施、マテリアリティ分析をベースとした策定プロセスを経て、17の重要課題を特定しました。これらの重要項目は、以下の4つの要素により構成されています。当社はこれらのマテリアリティの特定と対応を通じて、バリューチェーン全体の環境負荷低減に貢献してまいります。
「持続可能な企業であるための環境改善」:
私たちの事業は、従業員とお客様をはじめとする多くの「人」が支えています。私たちがビジネスを展開することによって、その地域が活性化して社会が発展するような企業活動を行っていくため、多様な人材が活躍できる環境を構築し、従業員の幸福度向上を目指します。
「持続可能な未来のために環境問題を解決」:
私たちの事業が与える環境への影響は、原材料調達から製品を届けた後まで幅広く及びます。世界規模で環境問題が深刻化していくなか、持続可能性のある地球を次の世代につなぐため、気候変動への対応・循環型社会の推進・カーボンニュートラルへの取り組みに貢献します。
「未来のライフスタイルへの提案」:
お客さまの豊かなライフスタイルを実現するため、DXを活用したイノベーションの創出によって、世の中に繊維を通じた新しい価値を提供することを目指します。
「企業の社会的責任」:
コーポレート・ガバナンス体制の高度化を図るとともに、ステークホルダーの皆さまとの継続的な対話を通じて、社会に信用される誠実な企業統治を行います。
※ 17の重要課題のうち、特にESG戦略に直結する11のマテリアリティ
ESG 領域 | 課題の目的 | ※ 重要課題 | SDGs目標 | |
E | サーキュラーエコノミーの実現 | 1.持続可能な資源の有効活用 | 9.
12. | 産業と技術革新の基盤をつくろう
つくる責任 つかう責任 |
2.サーキュラーエコノミーの実現 | ||||
イノベーションの創出 | 3.DXの推進 | |||
4.新技術の研究/開発への投資 | ||||
S | ワークライフバランスの実現 | 5.従業員のメンタルヘルスケア | 3.
5.
8. | すべての人に健康と 福祉を
ジェンダ―平等を実現しよう
働きがいも経済成長も |
6.長時間労働の是正 | ||||
ダイバーシティ& インクルージョンの実現 | 7.多様な働き方の推進 | |||
8.人材の多様性の確保 | ||||
女性の活躍推進 | 9.女性の平等なリーダーシップの機会を確保 | |||
10.女性が働き続けられる労働環境の整備 | ||||
G | ガバナンスの強化 | 11.サプライチェーンマネジメントの推進 | 16. | 平和と公正をすべての人に |
(注)SDGs目標の番号は、17の目標に対応する番号です。
現在は、これらの重要課題に対し、当社としての成果指標・数値目標を策定する為のプロジェクトを進行させています。今後、具体的な対応策や数値目標について、確定出来た内容から順次公開していく計画です。
[人的資本・多様性に関する考え方及び取組]
(1)人的資本・多様性に関する「ガバナンス」と「リスク管理」
当社グループの人材戦略に関しては、経営戦略の実現に必要なサステナビリティ全般の重要課題と連携しながら、取組方針及び成果指標・数値目標を策定するためのプロジェクトを進行させています。取締役 常務執行役員が本プロジェクトオーナーを務め、各重要課題に大きく関わる部門の管掌役員がチームリーダーとなって部門横断で社員が参画し、多角的な視点で検討を進めています。
(2)人的資本・多様性に関する「戦略」と「指標及び目標」
当社グループの人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は下記のとおりであり、中期経営計画2026において、人材の育成を中心とした人材戦略を基本戦略の一つとして 以下の事に取り組んでまいります。
なお、今後、具体的な対応策や数値目標について、確定出来た内容から順次公開していく計画です。
① 人材の質と量を中長期的に維持・向上できる仕組みづくり
企業の持続的な成長を支えるのは人材であるという考えのもと、人材の質と量を中長期的に維持・向上できる仕組みづくりに取り組んでいます。中期経営計画2026を強力に推し進めるには、ヤギグループ全体でグローバル人材、DX人材の確保・育成を図る必要があり、具体的には人事制度の抜本的な刷新に加え、教育・研修プログラムの充実や新卒・中途採用の戦略見直しを行っており、多様なバックグランドを持った人材の確保と従業員一人ひとりの能力向上・組織力の強化を図っています。
② 長期的な競争優位性を実現させる組織力のステップアップ
当社グループは、競争激化する市場環境において、長期的な競争優位性を確保するために、組織力のステップアップに力を入れています。今後、組織内の情報共有やコミュニケーションの促進、人材交流、意思決定の迅速化などを通じて、迅速な変化に対応し、イノベーションを推進する組織文化を構築してまいります。
③ チャレンジできる環境整備
当社グループでは、従業員が自らチャレンジできる環境整備を重視しています。積極的なアイデア出しや新しい取り組みへの参加を奨励し、フラットな組織風土を醸成しています。当社では意見交換や情報共有を促進するコミュニケーションプラットフォームの導入など、社内コミュニケーションの円滑化にも力を入れており、今後グループ各社の実情に合わせた展開を検討してまいります。
④ 働きやすい環境整備
当社グループでは、性別や年齢、国籍、障害の有無、ライフイベント等に関わらず、多様な人材が安心して働き続けられる環境づくりを重視しています。当社では場所や時間にとらわれない柔軟な労働時間制度の導入やワークライフバランスの推進、職場環境の改善などを通じて、従業員の働きやすさと生産性の向上を追求しています。また、健康経営の推進など、従業員の健康管理・維持増進にも配慮をしています。今後グループ各社の実情に合わせた展開を検討してまいります。
⑤ 人事制度の刷新
当社では、人事制度の刷新を行っています。役割の明確化や評価の納得性向上、報酬体系の見直しなどを通じて、従業員一人ひとりが成長実感とチャレンジ意欲を育むことができる仕組みを目指しています。制度刷新により、従業員のエンゲージメントを高め、組織マネジメント力の強化を図っていくとともに、グループ横断での人材活用やグループ横断型研修の実施検討等、グループ内のノウハウや経験・情報共有化の動きを進めてまいります。
⑥ 健康経営の実践
当社は、健康経営優良法人2023(大規模法人部門)の認定を受け、従業員及びその家族の健康管理・維持増進に注力しています。定期的な健康診断の実施やストレスチェックの導入、健康教育プログラムの提供、イベントの企画などを通じて、従業員の健康状態の管理と改善を支援しています。健康な従業員の確保は、生産性の向上及び労働力の安定確保に繋がるとの考えのもと、今後グループ各社の実情に合わせた展開を検討してまいります。
⑦ ダイバーシティ環境整備
当社グループでは多様性こそが商社の競争力の源泉と捉え、ダイバーシティ&インクルージョンの実現とその環境整備に力を入れています。多様な人材の活用や、ハラスメント防止のための教育・啓蒙活動などを通じて、また「VISION」に掲げる互いを讃え合う文化風土の醸成を継続することで、全ての従業員が公平かつ平等な待遇を受けられる環境づくりに取り組んでまいります。
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