企業兼大株主モリ工業東証スタンダード:5464】「鉄鋼 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、独創的なアイデアのもとに開発した製品を、経済的に生産して、適正なる価格で販売することにより、株主をはじめとする社会の方々に貢献するとともに、社業の発展をはかることを基本目的としております。経営活動においては、信用を第一とし、堅実経営に徹する一方で進取的な経営姿勢をとり、常に新しい分野へのチャレンジを行っております。

(2)目標とする経営指標

 当社は、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて、新たに資本収益性指標であるROE5年平均8%以上の維持を目標としております。また、中長期の企業価値向上のため、中期経営計画を策定し、その他の目標とする経営指標を決定いたします。

(3)経営戦略

 当社グループはステンレス管、同条鋼、同加工品を主力製品としており、以下のような特徴ある経営戦略により、ステンレス業界の中では相応のステイタスを保持しております。

 当社グループの特徴の一つは、グループ内で使用している造管機等の専用設備は、大半が自社で設計製作していることです。取引先のニーズに即した製造ラインをいち早く立ち上げることができますし、機械の調整や修理も自社内で実施できるため、アイドルタイムが少なくなります。

 当社グループの特徴の二つ目は、川上作戦と称する、材料加工も自社で手掛けることです。冷間圧延やスリットを実施できることから、汎用性のある材料を仕入れて、効率的な製造計画を立案することができます。

 当社グループの特徴の三つ目は、流通機能を取り込んでいることです。各地に配送センターを設置し、物流コストの削減と情報収集の強化を図ることにより、販売力の更なる強化を目指しています。

 現在は、製品の品質を更に高め、独立系のメーカーとして独創的な発想で、新たな分野のユーザーを開拓していくことを課題としております。

(4)会社の対処すべき課題

 翌連結会計年度は、海外ではウクライナ情勢が解決の糸口を掴めないまま長期化しており、世界的なインフレや金融引き締めによる景気後退も懸念されております。

 一方、国内においては新型コロナウイルスの5類への変更に伴い、経済活動の回復が期待される中、エネルギー価格の高騰はもとより、それに起因する物価の上昇による個人消費の落込みをはじめ、不安材料が散見される状況です。

 当社グループとしては、このような状況下、より効率的な生産体制を確立するとともに、発展が期待できる分野に効果的な投資を実施し、生産能力を増強していく所存であります。

 翌連結会計年度の見通しについては、内外の政治や経済の状況が大きく変わらないことを前提に、販売数量は高値圏での買い控えや在庫調整の動きが継続し、コロナ禍前の水準までは回復せず、前年と同程度で推移すると予想いたします。また、材料価格の低下局面における期首在庫の払出による原価率の上昇や副資材、電気料金等のコストアップにより、通期の業績は前年と比較し減収減益と予想いたします。

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