ミヨシ油脂 【東証スタンダード:4404】「食品業」 へ投稿
企業概要
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクについては以下のようなものがあります。これらは、社内のモニタリングを通じて網羅的に把握した上で、特に重要なリスクはコンプライアンス・リスク管理委員会で協議し決定しております。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2024年3月27日)現在において当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。
(1) 原材料相場および為替レートの変動による仕入価格変動
当社グループは、海外からパーム油等の油脂原料を仕入れているため、原材料用油脂の市況および為替相場が、当社グループの原材料の仕入価格に影響を与えます。原材料の仕入価格に著しい変動があった場合、納入先ユーザーとの価格改定交渉に時間が必要となり、原材料の仕入価格の上昇を販売価格に転嫁するのに時間差が生じた場合、また、原材料の高騰が継続し、原料価格の上昇の全部または一部を製品価格に転嫁できない状況が継続した場合は、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(リスク対応策)
原材料のサプライヤーを複数確保し、サプライヤーからの密な情報収集により仕入価格の変動を把握し、販売価格の是正が必要な場合は速やかに納入先ユーザーに対して価格改定を申入れます。また、仕入および販売の精緻な数値管理を行い、収益管理を徹底することで、原材料の仕入価格変動による業績への影響の抑制に努めております。
(2) 食品の安全性
社会全般にわたる食品の安全性問題が発生した場合、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(リスク対応策)
当社グループでは、食品安全システムに関する国際認証規格「FSSC22000」、HACCPおよびAIB国際検査統合基準の認証を取得し、国際標準規格にしたがって各種製品を製造しております。また、トレーサビリティーシステムの構築および定期的な品質管理システムの監査等を通じて、食品の安全性に関するリスクの発生を防止するよう努めております。
(3) 事故および自然災害
当社グループの生産拠点において、地震や火災等の大規模災害が発生した場合には、生産設備の損壊、生産活動の停止等により、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(リスク対応策)
当社グループは、工場火災等の事故を防止するため、設備点検を定期的に実施するとともに、各工場で安全衛生防火委員会を開催し、リスク発生の未然防止に努めております。また、地震等の自然災害への対応については、「災害対策マニュアル」を策定し、初動の対応を行うとともに、早期に事業を復旧させるために「事業継続計画(BCP)」を策定し、委託生産先の確保や複数の拠点での在庫管理に努める等、万全の災害対策を講じることにより、事故および自然災害の業績への影響の抑制に努めております。
(4) 退職給付債務
当社グループの退職給付費用および債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なった場合、将来期間において認識される費用および計上される債務に影響を及ぼします。年金資産の運用利回りの悪化や割引率の低下等は、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(リスク対応策)
企業年金の積立金の運用が、従業員の安定的な資産形成に加えて自らの財政状態にも大きな影響を与えることの重要性を認識し、経理財務部および人事部の担当取締役が、定期的に運用状況のモニタリングを行い、運用方針を決定しております。なお、退職給付信託に組み入れる給付原資の分散化を図るとともに運用利回りの安定化を図ることにより業績への影響の抑制に努めております。
(5) 重要な訴訟等
事業活動のなかで重要な訴訟等が提起され当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(リスク対応策)
当社グループは、法令等の遵守、違反行為、不正行為の未然防止を徹底するため、企業倫理行動を定めた「ミヨシ油脂行動規範」を当社グループに周知徹底しております。また、コンプライアンス委員会を法令遵守の主管部門と位置づけ「コンプライアンス規程」及び「コンプライアンスプログラム」に則り、コンプライアンス経営に努めることで訴訟リスクの発生を防止するよう努めております。
(6) 新型コロナウイルス感染拡大によるリスク
新型コロナウイルス感染者の増加等で事業を運営する人材が不足し、生産または販売体制に支障が生じた場合は、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(リスク対応策)
当社グループは、日々の検温および消毒ならびに食堂の時差利用、リモート勤務の導入等の新型コロナウイルスの感染防止対策に努めており、従業員等が新型コロナウイルスに罹患した場合でも、日々の感染状況の報告を義務付け、適切な感染拡大防止対応を行うことにより、業務が停止するリスクを防止するよう努めております。
(7) 法令等の規制強化
化学物質管理に関する法令改正等で規制が強化された場合は、設備投資やシステムの構築等が必要となり、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(リスク対応策)
当社グループは、食品事業、油化事業の両事業において法令を遵守し、製品の製造ならびに販売を行っておりますので、法規対照表のアップデートを随時行い、法改正の事前調査および事後観察を行うことで法令等の規制強化に伴う業績への影響の抑制に努めております。
(8) 情報セキュリティ
重大なシステム障害や未知のコンピューターウイルスが社内ネットワークに侵入し、コンピューターシステムが長期間使用できなくなった場合は、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(リスク対応策)
当社グループは、重要セクションには電子錠等を設置し入館管理を行うなど物理的な情報管理対応を行っております。また、重要情報は関係者のみアクセスできるファイルサーバに保管するとともに、不正アクセスに対する電磁的情報の漏洩対策を施す防御システムの導入、さらに情報管理関連規程類の整備を行い情報セキュリティ対応に努めております。
(9)基幹システム更改
基幹システム更新においてプロジェクトが遅延または中断した場合には、プロジェクト費用の増加、既存システムの継続使用によるコスト増の発生等により、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。基幹システムの障害、不測の事態によるインシデントや、外部からのウイルスの侵入等が発生した場合、情報システムの停止が引き起こされ、当社の事業運営に支障が発生する可能性があります。
(リスク対応策)
当社グループは、基幹システム関連業務の進捗管理を定期的に実施するとともに、システム会社と連携し情報共有に努め、業務要件を網羅したシステム構築を実施期限までに行うこととしております。また、事業所間の連絡を含めた情報インフラの冗長化により、平常時から不測の事態に備えた運用を行うことに努めております。
(10) 物流機能の移管
本社が所在するメイン区画の土地売却に伴う物流機能の阿見倉庫(茨城県稲敷郡阿見町)への移管に際し、基幹システムとの連携や新倉庫システムのオペレーション等が円滑に実施できなければ、製品の入出庫業務等に支障が発生する可能性があります。
(リスク対応策)
阿見倉庫への物流機能の移管は、土地取得の検討段階から物流専門コンサルティング指導の下でプロジェクト管理を行い、万全の態勢で移管できるように努めております。
(11) 人材確保
少子化等により企業間での採用競争が激しくなり必要とする人材を確保できなかった場合、また、従業員の退職等によって必要な人材が確保できなくなった場合は、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(リスク対応策)
当社グループは、優秀な人材を採用し、製造部門、技術部門、販売部門、管理部門等の幅広い部門において、人材を育成することで、事業運営と競争力の向上に努めております。また、テレワーク等を積極的に推進し、従業員の働きやすさの向上を目指すなど、従業員のエンゲージメントの向上に向けた施策を通じて人材の流出の抑制に努めております。
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